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COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
ある晴れたお休みの日、デザインディレクターさんが企画されているお店
「つくし文具店」さんとゆーところにに行ってきました。
国立にあります。
不安になるほど住宅街なのが、マニアックで良いのです。
良いお店は不安になるよな所にあったりします。
小説の中、水色エンピツで淡く描かれたようにぽっかりと出てくるような、
よく風の通る不思議なお店でした。
普通にご近所のおばちゃんが、ちっちゃい男の子を乗せた自転車でやってきて
「画仙紙のハガキ、あるかしら?ここには無いみたいね~、ごめんなさい。」
「ポケットの中にネ!小石がこ~んなに入ってたよぉ、見て見てっ!」
と男の子。
お店の中の黒板には、チョークで書かれた『本日の日直』の文字。
その横には、甥っ子さんだか姪っ子さんが描いた、げーじつ的なピカチュウらしき落書き。
「今日はコレくらいにしといてやらぁ~っ!」って描いて行ったんだそう。
ココは、普通の文具店では、ありません。
とても丁寧に選び抜かれた、センスとアイデアのつまったデザイン文具のお店。
でもね、街の風景に溶け込んだこんな何気ない日常が、お店と混在できているのが
羨ましくも、ステキなことだと思いました。
自然木の定規と、油紙のファイル、手ぬぐいを買いました。
サッシの窓のむこうに見える国立の空は、淡い水色でした。
そうそう、あんまりネ、デザインって言葉、安易に使わない方がイイらしいです。
意匠って言うほうが、イイみたい。安易には使えなさ気でイイ感じです。
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シュッとした青い葉に
白い筋を走らせて
サラサラすずしげ、風に波うつ風知草。
fuchiso というお店があります。
彼女は、いつもお店にならぶ道具たちのことを
「この子はね、」とか、「この人は~」 「この子たち」 と呼ぶのです。
そこには、足を棒にして世界中から集めて来た、物たちに対する愛が感じとれます。
だから、いっぱいの物語が、その子たちには、つまっているのです。
雑然と道具が置かれているのではなく、たたずむようにソコに居る、そんなお店。
そうするとネ
生き生きと、物たちのヒソヒソ話しが始まります。
凛としたざわめきの空間が、彼女のお店には広がっているのです。
ねじまき雲は、生まれる前から、fuchisoさんのお世話になっているお店です。
だからネ、いつも私は彼女のお店をリスペクトしています。
物たちのヒソヒソ話しが聞こえるように。
6月18日、e-mook宝島社さんから発売の、
springムック本
「カフェに教わるおいしいごはん」に
「ねじまき雲」を載せていただきました。
だからネ、ここで紹介されている私のオリジナルドリンクレシピに、
fuchisoさんが、このために見立ててくださったガラスの器を使わせていただきました。
是非、ご覧になってみてください。
ねじまき雲の庭にはネ、風知草(別名、ウラハグサ)が生えています。
日本固有のこの草を、探してみてください。
6月某日、 鎌倉 稲村ガ崎。
風がネ。 潮の歌を
運んでくる ヨ。
歩くだけで 海が 頬をナデテクみたいダネ。
「ココはいい風が吹く・・・・。」そう口をついて言葉がでちゃう。 そんなトコ。
ずっと行きたいと思っていた、有名古道具屋「R」さんへ
知人に連れて行ってもらいました。
江ノ電の、踏み切りのない線路を横切る。
山の中、ひっそりとたたずむ 風とおしの良い古い大きな平屋へ。
そこが「R」さん。
入ると、すぐに私の目を釘付けにしたのは、斜陽に包まれた棚の上にいる
木で彫られた子象の置物でした。
心の琴線に触れるモノは、どんなに物に埋もれていようと、
その人だけに語りかけてくる、不思議な光を放っているものです。
「あぁ・・・・なんだこりゃ(笑)?」
思わず微笑んでしまうバランスの悪さ。
耳に不思議な穴は開いているし、
第一、鼻が短か過ぎる。
しっぽは長いのに、とぼけた顔つきに中途半端なキバ、
そして愛らしい鼻。
でも、彫りは、なかなかイイのです。
それと、値段も そこそこイイのです。
台座には、「メイド イン ブリティッシュ インディア」の文字。
戦時統制化に作られたものかしらん?
しばらくいろんな所に置いて眺めていましたが、
どうしても、この子を置いて帰ることが出来ず
連れていくことにしたのです。
「コノ象、くださいナ。」
「これ、なかなか彫りがいいでしょ?耳の穴は何かわからないけど。」とお店の方。
次の瞬間、「・・・・ん?コレ!鼻なかったですか!!」と、急にあわてふためく彼。
「エッ!!?なかったですけど・・・・。」と、あわてふためく私。心の中で(なかったってどういうこと??)
と変な問答にパニクる。
「じつはコレ、鼻があったんですよ~。折れたんダぁ・・・・。」と、なぜか事務所らしきところの
床を這いながらキョロキョロする。
「ごめんなさい。無くなったみたいで。」と申し訳なさそうな彼。
光の加減でよくはわからなかったけど、たしかによく見ると削れたような痕があるのです。
そう!!てっきりユニークな子象と決め込んでいましたが
コレは、「子象」ではなく、まぎれもなく、「象」 だったのです!!
「いえいえ、私も気づかなかったですから。」これじゃぁ売ってもらえないかな?と残念そうにしていると
「○×△円でどうでしょうか?・・・・」と彼。
「エッ!?いいんですか?」
「鼻、折れてるし・・・・。」
「いえいえ、ソコが気にって見てたから(喜)。」
果たして、この象の鼻が、クレオパトラよろしくあと数センチ長かったら、
私の心は捉えられていたでしょうか?
喜び歩く海沿い、胸の内スキップを踏みながら、
良い風の吹く「R」さんをあとにしたのでした。
鎌倉の思い出は今、ねじまき雲の棚にあります。
ホントだったら、作為的な後付けは、美しくないんでしょうけど、
鼻の穴がないと苦しいと思ったので、鼻の穴を掘りました。
なので、鼻っぱしらの折れた象は
いまは、立派な子象になりました。
おいしいものをたべて お店をでるとき、
見送ってくれる、明るい笑顔が
なにより一番の、 ご馳走だったり、したりします。
そのお店にはスマイルがあふれています。
気どらない心遣い、 ゆったり自分時間、
そして、吸い付くように良く乳化された、
汗と笑顔のつまった、
ペペロンチーノ。
適度なアルデンテが楽しく口の中で、踊ります。
グラスワインもネ
白も赤も スキッとクセがないのに厚みがあって、飽きのこない飲みごたえ。
グラスワインが美味しいとね、嬉しくなっちゃいます。
ある日、とっても笑顔の眩しい女の子たちが、ねじまき雲に来てくれました。
ナチュラルスローな雰囲気で、パフィーみたいな可愛さです。
それが、駒沢にある、イタリアン
「SMILE」さんのスタッフさんとの出会いでした。
駒沢は、かつて私が中学時代から大人になるまで過ごした地でした。
今は、行くことがありませんが、さいきんお隣の三軒茶屋にはよく行く用事があります。
そう、「トコロカフェ」さん。
もはや、私の心は、このカフェの提案するさまざまに、すっかり打ち抜かれて
大穴があいてしまっているので、中毒症状のように、ふらふらと足が向いてしまうのです。
ちなみに、大学時代は三軒茶屋のスーパーで、バイトをしていました(笑)。
ですから、懐かしさも手伝って、もうひとつ嬉しい場所が増えた、そんな感じ。
ふたつの場所は、わたしの
スマイルドコロ。
「スマイル」さんでほろ酔いになった ほてりを、ポテポテと三軒茶屋まで歩いて醒ましました。
そうそう、スマイルさんを後にするとき、見送ってくれた、可愛いスタッフさんと
ヴェネチアの水夫さんのようなイケメンシェフの、渾身の笑顔に、思わず
コケました。 恥ずかしい・・・・。
忙しい繁盛店にもかかわらず、見送っていただいて、有難うございました。
不思議と いまでも、
お皿に添えられた、
目に鮮やかなサラダの 凛とふちの立った緑が
心に焼きついています。
美しいものは見るだけで癒されますが、
私はチト、緊張します。
「ねじまき雲」は、ときどき、すこぶる美女がやって来ます。
カフェの色を、モデルとともに切り撮るカフェカメラマンと共に。
そんなカメラマン、ウエノさんが高円寺のカフェ「百音」さんで
個展をすると聞き、先週開店前に行って来ました。
着いてビックリ、なんと何度も行ったことのあるカフェでした。
カフェの名前、覚えないクセ、治さなきゃなぁ(苦笑)。
ウエノさんが私を紹介してくださったら、オーナーさんが
丁度「ねじまき雲」に行こうと思ってくれてたところみたいで2度ビックリ。
相変わらず、写真はスッテキなものばかりでした。
意外とネ、美女カフェ写真ではない、
淡い青空がキレイな団地バックのスナップが印象的でした。
そうそう、相変わらず美女もネ、おりました。
美人は、「美人ですね。」と言っても、
言われ慣れているから、喜ばないと聞いたことがあります。
私は美人じゃないから分かりませんが(笑)、ホントかなぁ?
「コーヒー、美味しいですね。」と言ってもらうのは、照れくさいですが
何度言われても、嬉しいものです。
そうそう、野菜盛り沢山のランチプレートをいただきましたが
優しい新鮮な味で、満ち足りました。
ウエノさんに奢って頂いた、これまた濃くて美味しいニンジンジュースを
道すがらゴクゴク飲みながら、高円寺をあとにしたのでした。
それと、
美女苦手症もネ、治さないとネ(苦笑)。
お休みの日
お世話になっているお店を
今年の閉めに、まわりました。
ニシオギの道具屋さんは、
お店を解体しながら、今年最後の営業中。
来年は下北沢に、お家兼お店をニューオープンとのこと。
確固たる地位を確立したお店も、常に攻めの姿勢を
忘れないのですね。
玄米食で、より精悍になった顔の真ん中には
いつもと変わらず、堂々とした優しい瞳が輝いている。
私にも、このくらいの心の余裕が欲しいものです。
下北沢のカフェでは、昨日閉まったはずの道具屋さんのオーナーさんと
バッタリ遭遇。今年は会えないと思っていた人だけに嬉しい出会い。
こちらの道具屋さんも来年、青山に出店が決まったそう。
「ねじまき雲」は彼女に、とってもお世話になっているだけに
嬉しいご報告。
お店の名前はそのままにするそうで、名前の由来に託された彼女の強い思いが
ステキでした。50才になっても書き方を変えて同じ名であり続けると。
髪をベリーショートにした彼女は、可愛い帽子を被って、チョロッと前髪だけ出していました。
美人はなにをやっても、様になりますなぁ~、羨ましい。
そして、このカフェも
今年で閉店。
このカフェは、私がお店を始める前に
軽井沢で出会ったオーナーさんが開いたお店。
もはやカフェ界ではカリスマ的存在のお店も、旅発ち。
同じ地下北沢で来年、新店オープンとのこと。
こちらはお店の名前は変えるそう。
そこにはオーナーさんのコーヒーに対する新たな決意が窺えました。
彼の、コーヒーへの真摯で研究熱心な様が、次のお店計画で
結実していくのでしょう。
想像力豊かな、柔かいご夫妻だからこそ出来るお店の形。また楽しみがひとつ増えました。
お家に帰って、いただいたコーヒー豆を、軽井沢で奥様から買った器で飲み干す。
同年代の頑張ってる人たちが、次々と羽化を繰り返し、どこでも見たことがないような
蝶へと成長を遂げていくような、そんな感じ。
「ねじまき雲」も、来年はそんな感じだと、いいネ。
口には、最高のブラジルコーヒーの甘いアロマが後をひく。
8月某日
山梨。
「くじらぐも」さんを
あとに
甲府にある雑貨カフェ「わじあじあ」さんへ
駅から15分ほど歩く。
ここを目指さない人だと、わからないような場所。
ここは、コンテナとトタンで造られてる。
ノアの箱舟を増築したみたいな
不思議なところ。
サスガに暑い盛りだと
中はもろに蒸し風呂状態。
でも、どっしりとした木のカウンターの中には
涼しげに仕事をこなす男女がお二人。
とにかく、雑貨も洋服も音楽も建物も
言うこと無し。
おまけにコーヒーもとっても美味しい。
マニアックなラインナップにグッとくる。
チャイに力を入れているようで
その場でスパイスを調合し
つくってくれるのです。
数種類あります。
人生を楽しむことを知っている
本物を追求する遊び心をもった
聖者が舵とる
空とぶ箱舟。「わじあじあ」
私が着いたとき、お客さんは
くるぶしとネジのふたりだけ。
店員さんはオーナーさんとお友達っぽい
スタッフの女性が一人。
オーナーさんは笑顔がチャーミングで
ちょっと可笑しい人。
開口一番
「ヤギ、可愛いでしょ~。
小さい子は今日鎖につないだの。
だから慣れなくて
騒がしくてごめんなさいね~。
ヤギ近くで見てみて~。」
(こちらのお庭にはヤギが数頭飼われています)
・・・・注文より先にヤギを売りこむとは(笑)。
ヤギが売りなカフェってなんかスゴイ。
ゴハンはお家で採れた野菜をつかった
健康的な味わい。
とうもろこしが時季なのかとうもろこしを使った料理が
多いです。
新鮮なものを心地いい空間でいただく贅沢。
私たちが来て10分もしないうちに
次から次へとお客さんがやってきました。
ほとんどの方が車でお越しのようで
「くじらぐも」さんのお庭がまたたく間に
車の整列で埋め尽くされていきます。
1時間たたないうちに満席超えになりました。
どなたも、明らかにご近所の農家のかたとかでは
ない、遠方からココを目指してくるような
お洒落な方ばかり。
ココだけ見てるとちょっと下北のカフェのよう。
根本キコさんのカフェ「coya」の賑わいに似ています。
何もないところに、これだけの人。
きっと皆、日常からはなれた、オトギバナシのような時を
過ごすために、こういう場所を求めるのかもしれませんネ。
デザートと飲み物を追加注文したかったのですが
あまり盛況なのでいったん出ることにしました。
とっても忙しそうなのに、最後に外まで見送ってくださった
オーナーさんの優しいお人柄もこのカフェの人気の秘訣かも。
でも、最後も
「ヤギ見てってくださいネ。
その内うさぎも飼いたいの~。」
面白い!!(笑)
その後しばらく経って
戻ってみても、人がひっきりなしにやってくるので
再訪は断念しました。
またいつか訪れよう。
森と青空にたたずむ「くじらぐも」へ。
8月某日
「くじらぐも」というカフェがある。
と聞いてから「雲」つながりで
ずっと気になっていたカフェ。
行きたいなぁと思ってるうち
あれよあれよという間に
超人気カフェになっていました。
あまり人気スポットの似合わない私ですが
行ってきました山梨「くじらぐも」。
車のない私は、韮崎という最寄の駅から
バスで田舎道をくじらぐもさんに向うことになったわけですが
ま~なんと、韮崎というトコも
青梅に負けじ劣らず閑散として何もない。
お茶をするにもこまるしまつ。
ホントにこんな場所で人が来るのかしら?
と思うような場所から、さらに自然いっぱいの(自然しかない)
最寄バス停へ。
何もなさ過ぎて迷う。
地元のおばちゃんに聞いて、やっとこさたどりつきましたのが
開店前の「くじらぐも」さん。
ぽっかりと、ずっしりと、たたずむ赤い屋根。
11月某日 那須
旅を締めくくるのは
黒磯駅ほど近い 1988 CAFE SHOZO
一軒のアパートから
はじまったという
ショーゾーさんの原点のお店。
しかし今から20年近くも前から
この明確なコンセプトをもって
お店を展開しているショーゾーさんという方は
いったい何者なんでしょう。
自由人なのか、好きをカタチにする超努力家なのか
はたまた、鋭い事業展開センスをもったビジネスマンなのか。
すでにこの感覚で成されたお店作りの
価値観が、20年前に存在していたのかと
思うと
私が今やっていることは、20年以上遅れているのかも
しれない、と少し考えさせられます。
前日記で記したようにコチラへは
那須SHOZO CAFEの店長さんに
送っていただきました。
ありがとうございました。
さて、黒磯店は3店の中では
歴史があるというのもありますが
喫茶店色の強いお店です。
2階部分がカフェスペース。
落ち着いたインテリアと
暗めの店内、古い物が多く配置され
趣味趣向の一番強く現れた人間味
あふれる感じです。
客層も今までよりか幅広く
ご年配の方から若い人まで
趣向性の違う方々が
入り乱れてました。
ブースも区切られている箇所が多いので
自分の世界に没頭したいときは
うってつけのカフェかもしれません。
1階部分には焙煎室まであって
非常に気になりましたが、
焙煎は行われていなかったので
あまりジロジロは覗きませんでした。
リフォーム中なのか
また新たな楽しい作戦の途中なのか
ガランと大きく開いたスペースも
あったので、今後が楽しみですね。