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自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
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「あまり目立ちたがらないアーティストがほしかったみたいで・・・」
昨日、会話の中で彼はそんなことを言っていた。
そういう自覚もあるということなのだろう。
だが、決して彼は目立っていないわけではない。
表面上の見てくれで、目立っていないだけだ。
こつこつこつこつ、積み重ねてきたものが内側から輝くから
人の心に、見た目以上の何かを刻むのだろう。
田中彰「樹について」
三菱一号館美術館 歴史資料室 入場無料http://mimt.jp/museum/history/
2016年 3月4日~5月22日
田中彰氏は武蔵野美術大学をお出になられ
ご活躍なさっていおられるアーティストです。
お聞き覚えの方もいらっしゃる名かもしれません。
当店にて昨年おこなわれましたイベント「スープの時間」に
出汁レシピの版画制作でご参加くださったのが
タナショーこと田中彰氏です。
田中さんはもともと「スープの時間」を共同開催した
「いずん堂」さんhttp://izundou.exblog.jp/の常連客でした。
学生時代から、大学からほど近い「いずん堂」さんでカフェタイムを過ごし、
オーナー門野夫妻と親交を深め
プライベート、作品制作の両面において、
栄養を得ていたようです。
そして彼は
「アートアワードトーキョー丸の内2015」において
三菱地所賞を受賞。
その他数々の賞を得、この度の展示へと歩を進めたのです。
告知誌面の紹介に彼の言葉が載っている。
「樹の表面は世界に触れているが樹の内側が本当はどうなっているのか、
切り開いてみるまで知ることはできない。断面を切ったらそこには、
樹の周りで起きた出来事の記憶や情景が描かれているかもしれない」
田中彰氏は「いずん堂」さんとの親交は厚いが、
当店が彼に何か特別良く尽くしたわけではない。
それなのに彼は、事あるごとに、無い時間を縫って
当店にも遠方から足を運んでくれている。
昨日も、限界でボロボロの身体を引きずって。
綺麗に着飾った上辺だけの言葉や、大げさなパフォーマンス
過剰な自意識は彼にはない。
表に出ない地味でも誠実な積み重ねは、
見ている人は見ているものだ。
年輪を積み重ねた人が作ったものは、
表にも、内側にも、現れるスゴミがある。
この展示は期間が長いので、私にも見れるチャンスがありそうだ。
私も、足を運ぼうと思う。
樹について、学ばせていただきに行こう。
*現在「いずん堂」さんでは、田中彰氏を祝して
氏の作品販売を少量おこなっておられるそうです。
詳しくは「いずん堂」さんのブログをご覧ください。
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