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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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一月の「架空工房ヒグラシドリ」

「バーバ・ヤガーの森」に続く

怒濤のねじまき雲企画展其の三

「漂雲詩片」を終えました。

ありがとうございました。


連続イベントのため、こなせていなかった用事を消化させていただくため
下記休業いたします。
宜しくお願いいたします。



3月24日(月) 所用につき休業とします。

25日(火) 所用につき休業とします。

28日(金) 所用につき休業とします。



ところで、上の画像はクジラではありません。

ワークショップに参加し描いたハタハタ。

水墨画を描くという作業は実に有意義で貴重な行為でした。

教えを説き、教えを請うわけでもなく、
上達という技術に固執しない。
己と向き合うという点、
表現を自由にアウトプットしていく点に重きをおいた、
これぞまさにワークショップの神髄というような機会を
下さった海野次郎氏http://www.okutama.ne.jp/don-an/に感謝です。


よく観察し何度も回を重ね同じ主題を描く。それだけ。


私の場合、水墨の歴史思想で教えて頂いた「破墨」という発想に興味をもち、

一回目は主線を追う絵画手法を止め、広く滲んだ墨の上に輪郭を描く破墨を試みました。
しかし珈琲と違い、紙、墨、筆と物質的なものの身体への馴染みが無いため
濃淡から水の乾きの速度予測に至るまでまったく上手くいきません。
珈琲の粉の気持ちほど、フィルターの気持ちほどはまだ
水墨道具と心身が通じ合えていないのでしょう。
滲ませた薄墨の上に濃い墨線を描こうとすると
当然ながら滲み線になりません。とくに目がうまく描けず目への拘りが生じました。

二回目は破墨を諦め、先に主線から描き、輪郭、即ち形から入りました。
目もなんとなく描けハタハタらしくなったものの、ちっとも面白くありません。
おそらく絵画的に「上手く描こう」としたからでしょう。
しかし物の形を再確認することができました。

三回目は角度を変え魚の背を描きました。丁度ま向かいで描いていた方の見本のハタハタの背が、
まるで墨一線の濃淡だけで太い頭から細い尾まで引かれているように見えたのです。
一本の線の中に生じる濃淡だけで背を描きました。
結果なんだかわからない画になったものの、これだ!と思えました。
線に拘り過ぎるでもなく、目など描かずとも魚と思えば魚。全体で捉えて描けばいいのだと
思いました。

そして四回目が上の画像。

クジラになりました。

でも、これでいい!と思えました。
このハタハタはクジラだったのだと。
小さなプランクトンにとってはハタハタはクジラに見えるでしょう。
海に泳ぐクジラもハタハタも大きさは違えど、泳ぐものとして大して違わない。
それに目など描かなくても、あると思えばある。
描かないほうが生き生きするものもある。
形も滲みも分けず、全部でひとつと捉える。

だいたいハタハタなんて名前も、人間が分かりやすくするために付けたものですからね。
紙の間を泳ぐ「泳ぐもの」が描けました。

・・・でもいつかはハタハタが描けるようになりたい。とも思う・・・。

しかし上手くいき過ぎないところが、面白みでもある。


不思議と、珈琲を始めたころの初心にかえった感覚でした。

よく見る。

何度も繰り返す。

よく考える。

感覚を研ぎすます。

全てが馴染み自在に動くように。

凝り固まらない。

出来たものに自然と自分がのっていると面白い。

まったく出来ないわけではないけど、物凄く上手くはいかない。

でももっと先に行きたい欲もある。


水墨画も珈琲も、共通する何かがあるようです。







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