COFFEE & GALLERY SALON " you "
COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
ブィ~ン・ヴー・ビビビ・ビ・プス・プス・プス・ポスン・・・
「へッ?・・・マジッ?ノォ~・・・ガッ〇ム!!ファッ〇ュー!」
12月30日、年納め焙煎を終え
卸し先へご挨拶に行こうとバイクで15分ほど走ったら、
エンジンが止まった。
一昨日、走行中車のエンジンが急に止まってレッカーされた常連客の話しを
聞いたばかりだった。
あれはこの布石かぁ~っ!!
よりにもよって年の暮れ!
世の中神も仏もあったもんじゃない。
更に、数日前ギックリした腰には白い変身ベルトが巻いてある。
まるで締まらない仮面ライダーだ。
とことん・・・ついてねぇな・・・
エンジンを回そうと試みるが、何度やってもうんともすんとも言わない。
「くそっ、くそっ!う〇こまみれにはなるし、腰は痛いし
盗まれたり、壊されたり、焙煎機も壊れるし・・・」
脂汗とも冷や汗ともつかない液体を垂らし、
あらゆる呪いの言葉をブツブツ吐きながら
真っ青な相棒を引きづり来た道を戻る。
ふと、前にお世話になったバイク屋が近いことに気づき
ほぼ0%の希望ではあるが、一縷の望みを託して引き返す。
あ、まさかの
開いてる・・・ドアが。
その時の私には、大掃除をしていたバイク屋のおじさんの
黒いライダースジャケットが
開け放たれた教会のドアの前に佇む神父様の正装に見えたものです。
オ~ッ!!!神よ!!!!!
30分ほどして、私の相棒は死の淵から生還したのでありました。
「まぁ~しばらくは大丈夫だろうけど、
危ないから来年また持って来て。今日はとりあえずこれで」
「はい・・・」
2015年の締めくくりは、漢字一文字で表すと「壊」だった。
1日、朝6時、息が白い。
まだ薄暗い店を出る。
隣りの店の換気扇からはすでに、みりんと鰹節に抱かれた
人参みたいな光が漏れていた。
頑張ってるなぁ~。
独りじゃないってのはいいもんだな・・・エヘヘッ
凍えた身体が少しほぐれた気持ちがする。
バイクに取りつけた温度計はポイント0を指している。
すべては、0からだ。
エンジンは一発でかかった。
6時50分頃、バックミラーごし灰色の街の稜線は桃色に白んでいる。
ピカピカのでっかい蜜柑がむっくり空に現れると、
7時には前を走るトラックの荷台を
金色に染めていった。
アァ、マブシイナ。
毎日変わらず陽は昇るけど、
日々は谷底だらけだけど
店は変わらず通常営業だけど、
初日の出ってのは、
なんだか目に刺さってひときわ涙が出るもんだ。
30日、もしもバイクに乗らなかったら、
壊れたのは1日のこの瞬間だった。
届ける豆も届けられず、何もない街で途方に暮れていただろう。
今日じゃなくて良かった。
アンラッキーはラッキーだ。
どん底で動けなくなって、うずくまったっていい。
ようは、また立ち上がれるかどうかだ。
少しづつ、伸ばしていけばいい。
壊れたら、また直せばいい。作ればいい。
作という字は、人と、木の枝で加工する様を表す。
行い、起こすという意味もある。
2016年は、「作」の多き年にしたいものだ。
1日朝、
新たな気持で煎った初釜のメキシコは、
一昨日と変わらぬ狼煙を
誰もいない街に上げていった。
皆様
昨年中は大変お世話になりました。
本年も、こんな滑稽な店ですが、
変わらずご愛顧いただけましたら、幸いです。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
2016年
1月1日(金)営業(終了後展示の継続)
~
1月5日(火)営業
1月6日(水)青梅夜営業のみ再開
1月7日(木)定休日
*昨年より引き続き
「マスミツケンタロウ個展 bird songs ねじまきの森」
が続いております。
1日にはセトキョウコ氏の
「いちじくのチーズケーキ」「黒みりんのメレンゲ」
の追加搬入もございました。
展示完全終了日は現在のところ未定ですが、
しばらくは開催いたしておりますので、
昨年見逃したかたは、どうぞお越しください。
展示中はドリップメニューはなく、
エスプレッソマシンでの提供のみとなります。
新年初ドリップは、6日の青梅夜営業となります。
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