COFFEE & GALLERY SALON " you "
COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
お店
一年目の夏
日がな一日、来る人はなし。
追い出しても追い出しても 居るはカマキリの子だけ。
二年目の冬
たおれては起き、泣いては笑い、 人の温かみを知る。
せめて コーヒーで 暖まっていただく。
ウチの珈琲店、人間が来るまでに、だいぶ時間がかかりました。
常連客といえば、カマキリに蛾、テントー虫。
閉店前に、飛び込んでくるのは、ガマガエル。
今、ようやく珈琲を飲んでいただける ヒトに恵まれるようになりました。
でもネ、
先日おかしな事件が起こりました。
夕暮れ時、
カウンターの女性客が、出窓の上に落ちた葉のようなものをつついていたのですが、
ソレが、ピチンパチンと跳ねるのです。
「みんなネジさんの方、向いてますヨ。」
・・・・??
「エッ!何がですか?」
見ると、カウンター席の壁に、数十匹のショウリョウバッタ。
なんとネ、
窓辺の草丼(おわんに入れた雑草の寄せ植え)のコケから産まれ出たのです。
見れば、コケの合間からカラダをよじりながら、今まさに生命が溢れでているところではありませんか!!
じつは数日前、常連さんからいただいた草モノの鉢を庭に植えた時、付いていたコケを
もったいないから草丼に移植したのですが、
どうやら、ソコにバッタが卵を産んでたらしいのです。
あまりの出来事にしばし見入ってしまいましたが、
はたと気づけば、バッタバッタと跳ねています。 バッタバッタと・・・・。
これは、マズイ!マズイよネ、飲食店的に・・・・。
とゆーことでバッタレスキュー開始!!
ビンに捕った子バッタを庭までバケツリレー。
最後に、草丼も一時てきに外へ非難させました。
産まれ続けてるもんだから、捕っても捕っても きりが無いわけです。
その夜、その鉢をプレゼントしてくれた常連さんが来たので
さっそく神秘をご報告。
「マジでぇっ(爆笑)!?」
と、いそいそ外に見に行く常連さん。
・・・・「ネジくん、バッタはいないんだけどサァ、
カタツムリすごいんだけど(苦笑)。 大丈夫?」
見れば、コケに十匹以上のちっちゃいカタツムリ。
三年目の初夏
虫も、人も、珈琲も、物語も。
共生し、産まれつづける珈琲店。
ちなみにネ、
ショウリョウバッタは「精霊蝗虫」と書くみたい。
精霊流しの精霊船に姿が似ていることから、こう呼ばれるらしいケド、
もしかしたら、ウチに発生したのは、オンブバッタかもしれないなぁ。
私がオンブにダッコの性分だから ネッ。
PS:
覗くと隠れるシャイなカタツムリ
退治しておりません。
とり逃がしたバッタもネ、「ねじまき雲」の住人になっているかも しれません。
ご来店の際は、ご注意あれ。
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