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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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長編です。


6月某日、鎌倉

カリスマカフェ、「ディモンシュ」さんへ

京都の老舗珈琲店「六曜社」さんの二代目、奥野修氏と
京都の巨星焙煎家「オオヤコーヒ焙煎所」さんの大宅稔氏との

トークセッションを聞きに行きました。



珈琲の勉強になる、というよりは、もっと広い意味で、

人間としての人格や、仕事をする姿勢、人生をどう生きるか、といったような
魅力的なお話しを拝聴できた、贅沢な時間でした。


しかも、


開演時間に、ほろ酔いで現れた鉄人奥野氏と、
トイレに行っててちょっと遅れちゃったカリスマ、大宅氏というお茶目なお二人!!

大物です!!!


それをタイムスケジュールを見ながらも、さらりと話題を変えながらニコニコ司会進行する
「ディモンシュ」堀内氏。名エンターテイナーです。

ビック3のインパクトパフォーマンスで、心をグッと鷲づかみにされてしまいました。

会場もワッと笑いが起こる和み感。   ・・・・これが、ただのコーヒー屋さんたちなのだろうか?と
人間としての格の違いに圧倒されてしまいました。


その後は、包み隠さないトークで笑いが絶えず、奥野さんのお話しやライブに、
私は3度も涙を堪えられませんでした。


詳しい内容は、あえてココには書きません。 お金を払って聞きに行った人たちに申し訳ないですもんネ。


ただネ。一部エッセンスを、自分のために書き留めておきます。


喫茶店に入って来たお客が、「すっぱいコーヒーとパン。」って言う。
そういう日常に根ざした京都喫茶文化にあった、珈琲を提供し続けていきたいという大宅氏。

珈琲のもつ植物臭さは好かないから殺します。
けど、お客が求める味を創ることができるのが仕事ってことだと、大宅氏は
おっしゃっていました。

実際、大宅氏は以前出演されたTV番組の中で、さまざまなスタイルの珈琲提供の場を表現し、
珈琲の配達も自らの足でこなし、その場で珈琲を淹れて見せることをしていました。

番組中では、おそらくあえて、ネルドリップで濃い目の珈琲を淹れ 珈琲を飲んだことが無いという
出演者に振舞っておられました。

「・・・・美味しい・・・・。」 出演者のその一言が、すべてを物語っていたように思います。

大宅氏は、京都で、「KAFE工船」というお店を、女性スタッフをバックアップして立ち上げておられるそうで
そこには、きっと彼の表現が、詰まっていることでしょう。

大宅氏が対談中、何度も口にした、「喫茶店」という言葉には、
なにかしら、親しみをこめながらも、重さをとっても感じるのでした。

人と 珈琲と 音楽と 京都という土地の育む歴史文化が、そうさせるのかも しれません。




最後に会場からの質問で「珈琲は利き手で淹れますか?」という類の質問がありました。

トークの内容に、人生観が多かったため、質問には焙煎や珈琲のテクニック的なことが集中していたように
思いました。トークの内容でお腹いっぱいになってしまったため、
私には、珈琲観なんてどうでもいいや。くらいだったのですが(苦笑 不熱心でいけませんネ)、
やはり、聞けることは聞いておきたいものです。

少し間があったのち、奥野氏は

利き手で淹れます。でも右手が無くなれば左手で、左手が無くなれば足で淹れます。と
いうようなことをきっぱりと真正面からおっしゃっておられました。

少し 胸が熱くなりました。

奥野氏は、以前大病を患いながらも、毎日カウンターに立ちつづけたそうです。
珈琲家業に就いて以来、一度も休んだことがないそうです。まさに鉄人。

珈琲は仕事。僕はこの仕事が好きです。もうかる仕事ではないけど幸せ。と
二代にも渡って老舗を支えてきた鉄人は、目尻にしわを寄せて言うのです。
もうからないケド、仕事のあとにうまい酒が一杯飲めて、音楽ができれば幸せ。と。

やっぱり 胸が熱くなりました。

鉄人は、常に身体を鍛えあげ、しばしば、日に5~60杯の珈琲を淹れる訓練をしているそうです。


たとえ、ハンドピックの必要ないくらいキレイな生豆があっても、そこから必ずハンドピックをします。
ハンドピックをすることで、珈琲の末端にいる生産者と同じ気持ちになれるから。
そうやって、もうからないようにするんです 僕は。と奥野氏は言います。 

・・・・蟹工船の時代のようだぁ。

私の胸は、奥野さんの口が開くたび、熱くなってしまうのでした。


今回の3人のカリスマに共通するのは珈琲が好きだということのほかに
音楽や文学を愛し、人や場との結びつきで、仕事や自分を育んでおられるようにお見受けできるところです。

珈琲が好きなだけぢゃ、ダメなんだな~、きっと。

このビック3のように、志を同じとする若き後輩に、「カッコイイ」と思わせるくらいの大人に
私はなれるのだろうか?いや、なれていないと、それは消えてるってことだナ。
豊かな大人になるために自分を育てて、人嫌いを治せるだろうか?
と、少々不安になるのでした。




大宅さんのコーヒーも、六曜社さんのコーヒーも、豆で以前何度か、いただいたことがあります。

しかし、実際お二人が最後までたずさわった 一杯のコーヒーカップ を飲んだことがないので

京都、行かねばなりませんなぁ~。

お金がなくても幸せ、とは言いますが、京都旅行にゆっくり行けるくらいのお金は 
稼げるようになりたいものです。




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無題
ねじ巻き雲は凡百の珈琲店とはすでにして別格です。

しかし、甘んじること無き姿勢がそれを維持するのですね。

※凡百の珈琲店=クリエィティブでない喫茶店
チャリーモ 2009/06/24(Wed)16:31:17 編集
無題
大宅さんのコーヒー一度頂いたことがあります☆
青山の雑貨屋さんを偶然チェックしていたら大宅さんがいらっしゃるって知って行かねば!と(笑)
ふわ~んとした時間が流れてほわ~んとした気持ちになりました☆
そしてそんな気持ちはねじまき雲でも味わいました♪何年ぶりってくらいにまたふらっと行かせてくださいね。
中野くみこ 2009/06/24(Wed)18:15:12 編集
チャリーモさま
ありがとうございます。

嬉しいです。
チャリーモさんはじめ、皆様の非凡な才能が
お店を育ててくれている気がします。

ネジ 2009/06/25(Thu)08:32:47 編集
くみこさま
そんなことがあったのですかぁ!!!
逃しました。中川ワニさんの珈琲なんかも
飲んでみたいんですよね~。
ネジ 2009/06/25(Thu)08:34:49 編集
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