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自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
4月某日 JR国分寺駅 AM4:30
ピーン・・・コ~ン・・・
あまり干渉するもののない改札口に、駅の音が響く。
この音が、目が見えづらい方に「駅」を知らせる音と知ったのは
数年前のことだ。
まだ朝の冷え込み厳しい青白い駅に我々はいた。
2015年に書いたブログ記事と同じような書き出しである。
そう、その記事は後にこう続いている。
「過去、年に一回あるかなしかで、我々は旅に出ていた。
珈琲を巡る旅である。
そしてそれは、ほぼ全敗であった。
雷。スズメバチ。風呂崩壊。嵐。上がるタクシーメーター。
臨時休業。迷子。
我々の旅にはいつもアクシデントがつきものであった。
いくつか理由はある。
天然な相方の旅行計画による
うっかりミス。
我々の運の無さ」
そして車の運転の出来ない我々が辿りついた結論が
自転車を公共機関に持ち込む「輪行」であった。
であったはずなのだが、だからといって
運の無さとミスが無くなるわけではないということを
今回の旅で我々は思い知ることになるのである・・・。
2015年以降、相方の足として大活躍の
「ダホン・ボードウォークD7」
車体がクロモリなので重いことを除けば非常に走りやすい。
新たな改良点として、
眠っていた「AKI小型フロントキャリア」を取りつけた。
アルミで軽くコンパクトなので小径車にも合う。
背負ったリュックで背中が暑くならないように
走る時は前にリュックをくくりつける。
フレームについているのは仏・米式バルブ対応の小型ポンプである。
英式バルブ用ねじ込み式アダプターなるものを見つけたので
これで、英式(ママチャリはだいたいこの方式)のダホンのタイヤにも
空気が入る。
そして、荷物の場所をとる輪行袋「ちび輪」を
相方は自分でシートポストにくくりつける作戦にでたのだが、
安定しないというので100円ショップのマジックテープゴムバンドで
補強したところ、グラつかなくなってレトロな統一感も増したようだ。
ボードウォークの改良点はこんなもので終わりである。
それくらい元々の組成が良いので、
残念なほど無駄にいじるところがないのである。
さて、ここでお気づきだろうか。
私の自転車が大きな自転車ではないことに。
そう、ついに小径車デビューである!!
過去の経験から、キャリア付きツーリングタイプ自転車輪行の
かさばり感、重量感、組み立てとバラしの遅さが
どうしてもネックになっていたのだが
そんな時ジャンクな汚小径車に出逢ってしまった。
パナソニックのスチールフレームのようで、ダホンより幾分重い。
油が固着し全体に黄ばみが酷く、ディレイラーも腐って
チェーンガードも曲がってはいたが、錆は思ったほどでもない。
レストア経験があるので
佇まいが美しく要レストアというのは反って食指をそそる。
シートチューブ下にB-PCW38と品番シールが貼られている。
「panasonic LES MAILLOTS W(レ マイヨW)」
という車種らしい。
最初、電化製品の会社の自転車かぁ~悩むなぁ、とも思ったのだが
モノの本によると、そもそも創業者、松下幸之助は幼少の頃
自転車屋に丁稚奉公していたそうで、商売は自転車から学んだと言っても
過言ではないようなのだ。
その後も松下電気器具製作所時代に自転車用砲弾型ランプを考案。
パナソニックでは今も自転車事業に情熱を燃やし国内屈指の職人が
自転車部門で汗を流し、パナソニックのクロモリフレームには
パナモリという愛称まで付いている。
う~む、気づかなかったが改めて身の回りを見てみると
意図せず、食洗器も髭剃りも携帯電話もパナソニックであった・・・。
恐るべしパナソニックの浸透力。
困ったのはスタンドである。
旅先での輪行では、なにかとスタンドがあったほうが便利である。
ダホンはフレームになんなくセンタースタンドが付くのだが
このパナソニックの折り畳みは、フレーム形状が特殊な上
センタースタンド金具でフレームを挟むことが出来ない。
検討した結果「NUVO センタースタンド」となった。
作りは正直良いとは言えないが、長さも変えられるし加重さえかけなければ
充分用が足りる。
ペダルは三ヶ島の脱着式「プロムナードEzy(イージー)」
単純に軸をクランク側に押し込むと外れる構造ゆえ、
脱落防止にストッパーが必要となる。
ストッパーが欠如していたので、
水道パーツ用のゴムパッキンで代用した。
今のところ十分役割は果たしているし、走行中無くなってしまうこともない。
万が一無くしてもホームセンターですぐ手に入るので楽である。
ストッパーが煩わしく、すぐ無くなる事でイージーは不評なようだ。
軸内部に脱落防止機構が内蔵されている
後発のEzy Superior(イージースーペリア)は確かに便利ではあるが
軸を捻じり接点を合わせて脱着するため、暗いところでは外し難く
手も汚れやすい(通勤車にはEzy Superiorラムダが付いている)。
コストパフォーマンスと外し易さを考えると、決してEzyも悪くない。
外したペダルとストッパーはこれまた100円ショップで買ったポーチに入れて
リアキャリアにカチッと留めておけば輪行時便利である。
リアキャリアは眠っていた「DELTA アルミリアキャリア 700c用」
なのだが、意外とすんなり20インチ小径車に付いた上、上面も平行である。
この小径車は折り畳み機構が特殊で、画像の棒を外して
車体手前に持ってこないと
このように完全にはロックが外れない二重安全仕様になっている。
流石日本製といったところだが、非常に面倒くさい。
クイックリリースを緩めシートポストを下げ(リアライトはKnogのフロント用を
タミヤのクリアレッドで塗装してリア用とした)、
分割ステムのクイックも緩め、ドロップハンドルを90度回転させ
折り畳む。
そして、ここでも大活躍の100円ショップの荷物留めバンド。
車体が離れないようにトップチューブとシートチューブをカチッと結合。
あとは、輪行袋に入れて
出来上がり。
相方はもう慣れたもので、ものの数分でパッキングを終えたが、
パナソニックも、ダホンとそう変わらぬ短時間での輪行が可能となった。
画像ではステムが折りたためずドロップハンドルな分
パナソニックの方がいびつに大きいが、
ドロップハンドルを車体から外したほうが担ぎ易いことに気づき
帰りはもっとコンパクトになった。
(つづく)
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