カエデとイチョウ
モミジイロとキイロ
アキイロの味。
トコロブレンドオータムもいよいよ最後の納品分が
トコロカフェ分室棚に並びました。
それに合わせ、前回ご好評いただきました
トコロカフェさんhttp://tocoro-cafe.com/考案の「CHIBI KENPI」も
限定数の納品がございました。
こちらは芋けんぴ作家、加藤さんhttp://flipflop-to.blogspot.jp/が作成しております
二種類の芋けんぴ。
食べやすい大きさの芋けんぴが、それぞれツーパターンのブレンドで
ご用意されております。
● Kaede-BLEND 黄金千貫(太)+パープルスイートロード
● chou-BLEND 黄金千貫(細)+宮崎紅(しょうゆ)
各¥430
*前回ご購入を逃し、どうしても手に入れたい方は
当店までお電話いただければその数量をお取り置きしておきますので
ご検討くださいませ。
東青梅「GALLERY CAFE PASEAR」さんhttp://www.pasear.jp/におきまして
「贈物展2014」が開催されます。
11・25(火)~12・24(水)
11:00~18:00(土祝17:00)
土地柄、当店が懇意にさせていただいております作家さんも
多数ご出品なさるこのイベントに、当店も数年前から豆売りで参加させていただいております。
この度はねじまき雲としては珍しく100%ストレート一種の
ブレンド豆ではない豆売りでございます。
パプアニューギニア ゴロカ やや深煎りを
「パセアールスノーマンコーヒー」としてパッケージ。
パセアールさんのイメージカラー、グリーンの雪だるまのイラストにいたしました。
少量づつの納品ですので期間中欠品することもあるかと思いますが
すぐ焙煎し納品することにいたします。
11・26(水)と12・3(水)には
13:30~17:30(LO17:00)で
このパセアールスノーマンコーヒーをお点てする出張珈琲がございます。
この関係で、当日の青梅店営業はございません。
なお、11・25(火)は前日仕込み、所用にて臨時休業となります。
ご注意ください。
*年末年始はイベントなどによる臨時休業や時間変更が相次ぎますが
こちらのブログで随時予定をお知らせいたしますので
お手数ですが、ご来店のおりにはブログご確認のほど宜しくお願いいたします。
そのもので美しい白。
そまり美しい白。
ひるぎの赤。
クールの赤。
18日で真木テキスタイルスタジオhttp://www.itoito.jp/出張珈琲が終わった。
期間中、主宰、真木千秋氏が、庭で染め物のデモンストレーションを行ってくださった。
クール(紅露)というそめものいもの汁を、炭で焚いた大きな鍋で煮て
白銀に光を反射する美しい繊維を幾度もくぐらせる。
糸は徐々に赤みを増していく。
同じクールの赤でも段階でだいぶん印象が変わる。
色を留める媒染材料によっても、メタルな光沢を得たり、
いも自体の持つ自然な赤に近づいたりと、発色は変わるそうだ。
真木千秋氏の頭の中にはどう色を導くか、否、その色になるのが自然であり
自分と一体となる色なのかのビジョンがすでに描かれているようだ。
その予期する部分と予期できない部分をわくわくと楽しんでいる。
そして、あぁここだな。と思えるところで糸を鍋から引き揚げ
灰に漬け色を留めた。
作るという人間のエゴと、作らせて頂くという自然への感謝、
繰り返す作業の中で黙々と何かを必死に考えているようであって
そこらじゅうとひとつになって、人間の意識さえないようにも見える瞬間がある。
総てと寄り添い一体になろうとする人智を超えた意識的感覚的モノづくりの姿があった。
媒染と焙煎。
字づらこそ違えど、その作業姿勢は私のそれととても似ていた。
ただし、私も焙煎の最中意識が飛ぶことがあるが、その瞬間誰かに話しかけられると
意識を急に引き戻され我に返り大失敗し、珈琲を台無しにすることが多い。
いまだに抽出よりも焙煎の方が不測の事態に鍛えられておらず未熟だ。
真木千秋氏はよりナチュラルに意識を集中と発散とに分けられているので
話しかけられても動じることはなかった。
まるで数十年焙煎しつづけている老舗の珈琲屋のようだ。
染まった赤は、真木テキスタイルの重厚な赤であり、いもの渋い赤であり、
そこらじゅうの輝く赤だった。
この時、貴重にもこの染め作業をお手伝いできた女の子がいた。
彼女はテキスタイルを学ぶ学生で、ねじまき雲国分寺店の常連さんTちゃんである。
今回人手が足りず、毎度お馴染みだった臨時ねじまき雲スタッフ青梅店常連Mさんに代わり
新たにお手伝いをお願いした。
真木さんの代わりに黙々と糸を鍋に浸すTちゃんの頬は、初々しい一生懸命な薄紅色に染まり
留めたクールの糸は、彼女の頬のような鮮やかな赤だった。
彼女はこれからどう布と、人生と向かい合っていくのだろう。
そうそう、Tちゃんは「雲」の文字の入る屋号を持って活動している。
これぞ、完成、ネジ 真木 雲 。
作業が終わると、秋色の夕陽がこげ茶色の母屋を明るく染め上げていた。
寒い中お越しくださった皆様、ありがとうございました。
次回は真木テキスタイルスタジオ年始恒例ハギレ市でお会いいたしましょう。
お手伝いのT雲ちゃんも、ありがとうございました。
昨日朝5時半、バイクであきる野に向かった。
突き刺さる寒さを切り裂き、それでも背中から昇る金色の太陽が温かい。
信号待ち、ふと空を見上げるとスカイブルーにグレーのちぎれ雲が点々とし
二本の飛行機雲の白が寄り添って空の高みに消えていた。
出張珈琲の現場「真木テキスタイルスタジオ」に着くと、
スタッフの方々が、布の屋根を庭に架けている。
ブルーとグレーの屋根には早々に秋色に色づいた落ち葉が舞い降りる。
下から見上げるとそれは今朝見た空によくにていた。
あぁ、そこもかしこもキャンバスだ。
自然と人が織りなす丸みを感じる時、人の心は生きるのだ。
そこらじゅうが生きていることで、日々はいっぱいなのだ。
そう思えた朝。
「真木テキスタイルスタジオ」はいつも変わらずそこにあるようで
いつも進化している。
今回の「晩秋のmaki」展も、試みで充ちている。
織機の幅で織物の端には耳と呼ばれる織幅の印が出来る。
立体に起こすときには耳は切り落とされ形が作られる。
近年の織機は幅が広いので、ほとんどこの織り端の耳は服に残らない。
昔のデニムなどは古い幅狭の織機で織られているので
この耳が服の裏側に残っていることが多く、
赤色の耳から「赤耳」と言って私の若いころなどは珍重したものだ。
その耳を生かしたコートが壁にかかっていた。
生かされたそれは、とても美しく表面に顔を出し堂々としている。
上の画像の服は一枚の布から出来ている。
太古の貫頭衣に通じる思想と、生き物から頂く息づく織物を
切り裂いて殺さないというインドのサリーに見られる思想。
それに洋服という近代の洗練されたスタイルが見事に一枚に表出した衣である。
ゆえに織りの段階で数か所切れ目を織りで作り、
最小限に鋏を入れ、まるで折り紙のように作られている。
ここにも、人と自然、そして文化。そのすべてが生きている。
殺さず生かす。
樹々から土から空から海や川から頂き、形づくる。
固いものから柔らかいものへ。新しいものから朽ちるものへ。
土に還りそこからまた生が声を上げる。
丸い球の上の営みがここでは一枚の布として見てとれるのである。
私の珈琲のなかにも、そういうものがあるといいと思う。
布の空の下、
気持ちのよい服を纏い、カレーを食べながら風に身を置き
落ちる葉の音と珈琲の香りを聴く晩秋もなかなかいいかもしれない。
*11月12日(水)~21日(金)までの期間
ねじまき雲は実店舗の営業はございません。ご注意ください。
当店の真木テキスタイルスタジオ出張珈琲は
11月14日(金)~18日(火)12:00~17:30 LO17:00
となっております。
展示会自体は20日(木)まで行われております。
期間中は竹林カフェスペースにおきまして
ラケッシュさんの作るタンドールで焼くチャパティ、冬野菜のカレーのご提供が
ございます。
詳細は真木テキスタイルスタジオHPをご参照ください。
「真木テキスタイルスタジオ 」さんhttp://www.itoito.jp/
秋の展示会「晩秋のmaki」出張珈琲に伴いまして
準備、搬入搬出、再開仕込み焙煎の都合で
*11月12日(水)~21日(金)までの期間
ねじまき雲は実店舗の営業はございません。ご注意ください。
当店の真木テキスタイルスタジオ出張珈琲は
11月14日(金)~18日(火)12:00~17:30 LO17:00
となっております。
展示会自体は20日(木)まで行われております。
期間中は竹林カフェスペースにおきまして
ラケッシュさんの作るタンドールで焼くチャパティ、冬野菜のカレーのご提供が
ございます。
また16日(日)には籠編みの大家、真木雅子氏による籠編みのワークショップ(要予約)
14~16日までの期間には、CEOぱるば氏と真木千秋氏のお話し会がそれぞれございます。
詳細は真木テキスタイルスタジオHPをご参照ください。
長期間の出張珈琲となりますと、リスクも大きく実店舗は休業となりますので
皆様には多大なご迷惑をおかけいたしてしまいますが
それでも尚、イベントへ、イベント明け店舗にと、私どもをお見捨てにならず
足をお運びいただけますお客様方には大変感謝しております。
毎度毎度、有難うございます。
しかしながら、出張珈琲とは思いもかけず発想の閃きが走ったり
普段とは一段違った楽しみ方や、珈琲のある風景によってその他のものの
楽しみが倍増するというコラボレーションの歓びを見出せる機会でもございます。
この度は、真木テキスタイルスタジオさんと珈琲を今までより密に重ね合わせるべく
真木さんと言えば、布、テキスタイル。
ねじまきと言えば、珈琲を濾す作業。
という発想のもと、閃きが降り
真木テキスタイルスタジオさんのご協力を得
イベント用に、真木テキスタイルスタジオ秘蔵の
・インド茶綿の片面起毛布
・タッサーシルク
の二種の生成り生地を授かり
当店の手縫い担当くるぶしが、上の画像の茶綿オリジナルネルドリップ布と
コーノ用タッサーシルクフィルターをこしらえました。
これらを駆使し
プレス珈琲をタッサーシルクで濾し淹れ、粗いシルクの目のメッシュの粉だけを
通過させ、さらには茶綿ネルで大量点てしましたる珈琲とを合わせミックスし
皆様にご提供させていただこうと思います。
まさに、テキスタイルを飲む。という試みでございます。
これぞ、完成、ねじ真木雲。
当方の如き我がまま変態珈琲屋と親交をお深め頂き、この段になりまして
このようなネジの無理難題、バカな試みに、快くご助力くださいました
真木テキスタイルスタジオの心広きご一同に深く感謝いたします。
どんぐりはバラバラと帽子を脱ぎ地に集い、
ふくふくとした鴨は野川の陽だまりにお饅頭のように首をすくめ、ぼてっとしている。
いつの間にか11月、晩秋である。
年末にかけ当店は何かとイベントが多く入り、通常営業がほぼ無くなり
臨時休業が多くなって参ります。
日頃から何かとご愛顧くださっている方々には、大変ご迷惑おかけいたします。
誠に申し訳ございません。
11月は
中旬にあきる野「真木テキスタイルスタジオ」さんhttp://www.itoito.jp/へ
14日から18日まで出張珈琲が控えており、この期間は前後含め約1週間ほど
実店舗の営業はありません。
詳細は近々お伝えいたします。
また11月下旬からは
東青梅「ギャラリーカフェ パセアール」さんhttp://www.pasear.jp/の
クリスマス展出展と出張珈琲が日をあけ2日間予定されております。
12月は
中旬に国分寺店にて1週間ほどグループ展を企画しており
前後打合せ、準備などで臨時休業がございます。
先だって
☆11月5日(水)青梅店の営業は打合せのため臨時休業となります。
☆11月8日(土)所用につき臨時休業いたします。
翌週12日(水)翌々週19日(水)も準備、搬入、搬出により
休業となりますのでご注意ください。
他、休業、営業時間変更、イベント内容などは追って
このブログにて発表させていただきます。
何卒宜しくお願いいたします。
昨日の「CHIBI KENPI」販売イベント
沢山の方にお越しいただき有難うございました。
おかげ様でご用意いたしました抽出分トコロブレンドオータムも
最後に売り切れ、合わせて50袋ありました芋けんぴも
本日残り3袋となりました。
本当に有難うございます。
次回の芋けんぴ作家加藤さんhttp://flipflop-to.blogspot.jp/によるCHIBI KENPI販売は未定です。
今回のロットでとりあえずは食べおさめとなります。
早いもの勝ちの3袋。
欲しい方はお早めに。
毎回接客の苦手な私たちに代わりホール担当を買って出てくださる
トコロカフェhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlオーナー上村氏。
今回もトコロ狭しと動き回り、軽妙なトークでイベント感を盛り上げてくださり
有難うございました。
次もすでに楽しいはかりごとを、どこかの誰かと画策中らしいですよ。
移転準備中のトコロカフェから目が離せませんね。
トコロカフェHP,来月も要チェックです。
10・25(土)
ねじまき雲にて TOCORO BLEND COFFEE「 AUTUMN2014」発売記念企画
「CHIBI KENPI」販売
・パープルスイートロード × 黄金千貫(細)「Kaede BLEND」¥430
・宮崎紅 × 黄金千貫(太)「Ichou BLEND」¥430
各25袋づつの限定販売
当日は、店内飲食で珈琲をご注文の方先着で
ご試食用芋けんぴをご用意させていただきます。
無くなり次第終了です。
通常メニューにての営業となりますが、
特別にトコロブレンドオータムをメニューに加えます。
トコロカフェの提案するドリップとテイストに合わせ
ねじまき雲がトコロブレンドを点てます。
・トコロブレンドオータム ノーマル 約150ml
・トコロブレンドオータム マイルド 約200ml(お湯割り)
ともに特別価格¥600にてご提供となります。
杯数限定のため無くなり次第終了です。
是非この機会に芋けんぴと共にオータムをお試しください。
トコロカフェ、オーナー上村氏が在店し
トコロブレンド、芋けんぴ、その他トコロカフェグッズを販売してくださいます。
飲食会計とは別会計になりますのでご注意ください。
詳細は、以下も合わせてご覧ください。
芋けんぴを作成下さっている加藤氏の芋けんぴにかける思いの詰まった
芋けんぴ秘話、必見です。
tocoro cafe http://tocoro-cafe.com/index.html
芋けんぴ作家 加藤氏 http://flipflop-to.blogspot.jp/
「貫け・・・黄金千貫!!」
「煌めけ!パープルスイートロ~ドッ!!!」
なんかの必殺技のようであるが、
実は芋の名である。
よくもまぁ付けに付けたりという感じである。
ほかにも、紅隼人、エレガントサマー、関八、サニーレッド、ジョイホワイト、大地の夢
など多くのキラキラヒーローネーム芋がある。
何故に芋なのか?
それは芋堅干。芋けんぴだからである。
剣のようで神々しいので、漢字はてっきりキラキラとした剣毘かと思っていたが
案外地味に、堅く干した芋だった。
しかし何が芋けんぴなのか?
それはトコロブレンドオータムに合わせ、芋けんぴを販売するからである。
何故に珈琲に芋けんぴなのか?
それはそもそも最初トコロブレンドオータムを開発した時
芋けんぴに合った秋味の珈琲を作ろうとしたからである。
芋栗のような香りと、飲みやすい中庸で甘さを引き出した味。
そしてほのかにキンモクセイのようにふっと余韻が残る酸味。
毎年状況に合わせトコロカフェさんと打合せ、
焙煎度合を酸味よりにしたり、甘みと苦味よりにしたりと
微妙な調整をしている。
今年は昨年より少々深めにいれてあるので、
普段飲みによく、味も日にちを追うごとに楽しく変化していく。
トコロカフェさんでオータムを売っていた時、
それに合わせ、芋けんぴ屋加藤さんhttp://flipflop-to.blogspot.jp/の手による
芋けんぴも販売していた。
その芋けんぴがついに当店内「トコロカフェ分室棚」にお目見えする。
加藤さんが芋の香り、味、形、固さなど細部に渡り趣向を凝らした
トコロカフェオリジナル一口サイズ芋けんぴ「CHIBI KENPI」
10月25日(土)TOCORO BLEND COFFEE「 AUTUMN2014」発売記念企画
「CHIBI KENPI」販売
・パープルスイートロード × 黄金千貫(細)
・宮崎紅 × 黄金千貫(太)
のミックス二種。
*数量限定のため売り切れ次第終了です。
異なる食感、食べやすい大きさ、甘く後を引く後味
芋けんぴ油分と珈琲との乳化によって醸し出される
口内に留まる秋の融合ハーモニー。
もうどうにも止まらない芋アンド珈琲の相乗効果をお楽しみください。
当日は、加藤さんのご厚意で少量のご試食用芋けんぴもございます。
こちらも無くなり次第終了となります。
物販に関しましては当店はノータッチスルー。
トコロカフェさん扱いとなりますため
当日はトコロカフェhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlの上村さんが
分室棚店主として在店してくださいますので、
物販のお会計はドリンク会計と別に上村氏に直接お支払いただくこととなります。
お手数ですが、なにとぞ宜しくお願いいたします。
むやみやたらと声が大きいものは、どきりとするので苦手だ。
昔、亡き祖母が隣家にいる猛犬に噛まれ数針縫ったことがある。
私は幼いながら、本気の犬に人間は敵わないと悟った。
その祖母筋の優しいおじさんおばさん宅に、たしかラックとドンマツという
スターウォーズに出てくるイウォーク族みたいな小型犬がいて
どちらか忘れたが、腹を撫でると手足をピクピクとして変に喜んで面白かった。
父の友人宅にもラッキーだかミッキーという名のチワワっぽい犬がいたが
いつも舌ベロがペロッと出ている愛嬌のある顔つきで
ごつごつと骨っぽかったけど、人馴れした可愛いヤツだった。
だから小型犬なら、大したことはなさそうなので大丈夫だ。
今は卸し先にニコと言う名の可愛いジャックラッセルテリアがいて、たぶんもう友達だ。
話しがだいぶズレてしまったが、前のブログでは
「土器っ!丸ごと貫頭衣!くるぶしだらけの遺跡大会」
の様子をご覧いただいたわけだが、その静岡旅の続きである。
実はこの旅、私ネジにも大きな目的があった。
それは「NOTOMO cafe」http://notomocafe.hamazo.tv/
である。
くるぶしの母の知り合いで、掛川にお住まいの若いご夫婦が開店したお店なのだが
このお二人、どうやら以前からねじまき雲をご存じ下さっていたようで、
母の娘であるくるぶしが、なんとあのねじまき雲なら、
是非とも珈琲をお願いしたいとのお話しをいただいた。
開店前にわざわざ東京にまでご挨拶にいらしてくださっていたのである。
というわけで、開店以来ずっと当店の珈琲豆を扱ってくださっていたわけなのだが、
忙しさと金の無さにかまけて、まったくお伺いもしていなかったのである。ごめんなさい。
ノトモカフェさんには
メキシコ マヤビニックの深煎りと
パプアニューギニア ゴロカの深煎りを卸させていただいている。
特殊な壁紙を巧みに使い、非常にお洒落で居心地のよいカフェなのである。
そしてこちらが他のカフェと一線を画すのは
一階がカフェ。二階がドッグサロンになっているというところなのだ。
犬が苦手な方への配慮として
カフェスペースとサロンは抵触しない作りとなっていた。
しかし10月からは一階の一部をドッグホテルとして改装し
2階にはプレイルームが設けられ
お犬さま寄りにはなったものの
珈琲はちゃんと飲める。
お泊りのわんこを眺めながら珈琲を飲んでリラックスすれば
犬が苦手な方も、少しはワンちゃんが好きになるかもしれない。
とにかくNOTOMOcafeさんはトイレの細部に至るまで
アーティスティックなインテリアで、さらに奥様のお作りになるスィーツも絶品絶景。
珈琲も旨いとなれば、この度はそれらを写すために重い一眼レフにレンズを数本担いで
掛川に降り立ったのであるが。
・・・ではあるが、
流石うっかりネジ兵衛と異名をとるほどの私である。
まんまとカメラを母の車に置き忘れてきてしまった。ごめんなさい。
というわけで、以下はくるぶしが自身のサイコアイフォン(最古)で撮影した画像である。
ケーキには大人なココア味ビスケット(犬型)が添えられている小にくい演出。
がしかしっ!せっかく撮った珈琲の画像はボケボケで載せられず。ごめんなさい。
しかしお味はキリッと苦味がきいてミルクとの相性抜群でした。
ご馳走様でした。
ノトモカフェさんのHPには、日々お美しいワンちゃんの写真がアップされ、
インテリアや美味しそうな珈琲がきちっと写っておりますので
ご確認ください。
では、遠方の方もご近所の方も犬好きの方もそうでない方も
レッツ NOTOMOcafe
余談ではあるが、幼い頃ラックとドンマツで動物との接し方を覚えた私は
大人になって猫を飼った。
猫も小型犬も大してサイズも見た目も変わりはない。
よし喜ばせてやろうとお腹を撫でてやったら
見事に嫌がられガブリと噛まれた。痛い。ごめんなさい。
生き物に思い込みで接するのは良くないのである。
一人一人一匹一羽、それぞれ性格というものがある。
育ってきた環境が違えば好き嫌いもしょうがないという歌もある。
セロリが好きな犬もいれば、パセリがダメだったりする猫もいるだろう。
ちなみに引っかかれると犬より猫のほうが痛い。
人も犬も、見た目や声のでかさや経験則だけで判断するのはよくない。
まずは接してみて如何に。である。
てなわけで、可笑しな二人の珈琲旅はこれからも続くのであった。
完
相方であるエスプレッソ担当「くるぶし」の実家は静岡である。
彼女はちょこちょこ実家へ帰ってはいたものの
この仕事を始めてから、私はほぼ静岡へは顔を出せていない。
なんとも冷たい娘婿である。ごめんなさい。
約10年ぶりに帰る家は、ドアが新しくなっていた。
キッチンが素敵だったり、
カプチーノがお洒落になっていた。
カプチーノとは義兄が乗っているスズキのスポーツタイプ軽自動車である。
とても可愛くイカした、ナイススタイルカーなのだ。
もう1998年には生産が終わっているレアな車だ。
妹がバリスタで、兄がカプチーノに乗っている。
偶然とはいえ、なんとも出来すぎな話しだ。
もちろん兄のほうがずっと昔から飽くことなくカプチーノを愛しているので
妹は後発である。
カプチーノは、よりコーヒーに近い色にドレスアップされ
草食系のオールドタイプの面影はなく、
アグレッシブルな黒きユニコーンの如き進化を遂げていた。
くるぶしはこの10年でこのカプチーノに追いつけたのだろうか?
そのくるぶし。実はこの帰郷には顔見せの他に重要な裏目的があった。
遺跡巡りである。
彼女は最近「如何にして最善に生きるか」という問いを
古代の人々の暮らしや意識や表現に見出しはじめ、
特殊な野獣的本能から独自の研究を進めている。
エコでもロハスでも、ナチュラル系でもネイチャー系でもない。
それは全く新しい観点からプリミティブな人と都市、暮らしというものを現代にマッチさせる
部分的ゆるくファジーな原点回帰である。
それを進化と呼ぶかは分からない。
だが、自分として生きる。という深化にはなっているようだ。
彼女は生まれ育った地に、登呂遺跡をはじめとする遺跡群が存在することを思い出し、
そして彼女のバイブルである諸星大二郎氏が著した書物から静岡近郊に残る伝承を紐とき
今回旅に出るに至ったのである。
てなわけで、登呂遺跡。
なんと無料閲覧可能な博物館一階には
贅沢にも、再現された貫頭衣を着用できるコーナーがある。
くるぶし狂喜乱舞である。
弥生は稲作。稲作の象徴の稲穂を手に
左の画像は収穫の喜びを表現してみた。
布は綿で、腰に紐で縛り反物を止めるタイプ。
右は麻である。
少々長めでラインが下にいくに従い広がっている。
たっぷりしていて作業もし易そうだ。
ちょっと格好つけて撮ってみた。
後ろが土器じゃなければ、どこぞのブランドの新作発表のようである。
この時代綿花が盛んに栽培されていたかは疑問であるが
植物の樹皮や、苧麻から、麻素材は取られていたようである。
染めに朱色も用いられ、魔除け的儀式的意味合いからもネックレスなどの装飾品を
身につけていたことから、
案外縄文弥生の人々は現代に負けず劣らずお洒落であったろうと思う。
外にはいくつかの高床式倉庫、ストロー状植物素材を利用した住居が
農耕集落を形成しており、火おこしも体験できる。
くるぶし、非力過ぎてまったく火が起きない。
どうやら将来火おこしは私がやることになるであろう。
素材の違う木を組み合わせることで大概の木材での火起こしが可能だと
職員のオジサンが教えてくれた。
ここでは古代米も栽培され、赤米、黒米、緑米などが稲作されている。
丁度、採れた赤米を、復元した土器で煮詰め試食させて下さった。
口に運ぶ器兼匙は、園内のシイの葉だ。
徹底していて嬉しい。
お味は、少々固いが穀物のふくよかなコクと甘み、それに土器の
スモーキーな風味も加わり、これだけでご馳走である。
職員さんに尋ねると、
稲作とまでいかないまでも、
縄文時代すでに米が食されていた痕跡が近年諸々の発掘調査で見つかっているとのこと。
日本では1万3000年以上の昔から米を食べていたことになる。
う~む興味深い。
そのほかにもいくつかの発見や有益な情報を得、古墳を巡り
歴女ならぬプリミティブ女子、プリ女くるぶしの
帰郷の日は暮れていったのである。
そうそう今回私たちがお邪魔させていただいた
静岡市立登呂博物館http://www.shizuoka-toromuseum.jp/には
素晴らしきミュージアムショップが併設されており
上の画像の登呂博物館、調査用オリジナル手帖などが売っている。
発掘には必須アイテムである。
非常に秀逸なミュージアムショップなので
ご興味がおありの方は、古代に想いを馳せながら、是非お寄り頂きたいものである。
くるぶし。
今回の旅で拍車がついたのか更に深く古代へ邁進没念としているご様子。
そうそうちなみに「くるぶし」
この名前は以前飼っていたウサギに彼女が命名したものを使用している。
期せずしてインディージョーンズの「インディアナ」と同じような由来である。
果たして、くるぶしジョーンズ博士はどこに行きつくのであろうか?
そして、私は次に帰るときは絶対義兄に
カプチーノの助手席に乗せてもらおうと思う。
運転が下手過ぎて車に乗れないが、車は大好きなネジなのであった。
可笑しな二人の珈琲旅はどこまでも続く。
昨日ラジオが今日の予想気温を29℃と言っていた。
暑い。夏のあがきだろうか。
けどもう空が高い。秋の空だ。
当店もいつからか、夏限定メニューの氷飲珈琲「霜柱」が終わっていた。
エスプレッソ担当者の暑い寒いの感覚のみによって突然に始まり、唐突に消える
夏の幻である。
画像は、お客さまが食べながらその場で描いてくださった「霜柱」。
融けて無くなる霜柱。残ったのは色鮮やかな、夏の記憶。
私の珈琲人生で、唯一納得のいく一品である水出し珈琲も、もうまったく出ない。
水出し珈琲は抽出してから保存は効くものの、一度に一杯だけは作れない。
日が過ぎれば、味のピークも過ぎてしまう。
しかも、再加熱で味が変わるのを防ぐためお燗で常温に戻しはしても、ホットはやらない。
一番美味しい状態のものを一番美味しいかたちで。
なので一番納得のいく珈琲は、一番出ないメニューのひとつである。
それゆえ、残念ながら夏を過ぎれば欠品扱いとなる。
悲しいかな、もう来年まで作らない。
旬なものは旬なうちに。
昨日、3袋だけ、棚にトコロブレンドサマーを並べた。
トコロカフェさんと共同開発の販売豆である。
サマー2014、もう煎らない。
この3袋が、早いもの勝ちの
ラストサマー。
イベント
カフェソメイエ×ねじまき雲
「秋の夜長煮込み」
いよいよ本日最終日です。
昨日は沢山の方に、ソメイエさんのお料理と、当店のご用意させていただきましたお酒を
お楽しみいただき、有難うございました。
中には、声にならぬ感動をお葉書にしたためてくださり、一日に二回お越しくださった方も
いらっしゃいました。
その「ありがとうございます」の文字にソメイエさんが
「こちらこそ有難うだよね」と、辛い日々でもそういうお声に助けられ、
頑張る気にさせてくださったり、報われているのは自分のほうであると、
じんわりとしてらっしゃいました。
これだけでもこのイベントには、
やった価値があったかな。と思わせてくれるものがありました。
有難うございます。
さて、このイベント、店内飲食だけではなく、
お持ち帰り専用のお菓子も販売がございます。
写真のような焼き菓子でございます。
黒糖クッキー
ほうじ茶クッキー
チーズクッキー
ビスコッティー
ウィークエンド
南瓜パウンド
また、その隣に写っておりますお酒は、今回お出ししておりますカクテル
ハバナ・クラブ3年をベースにしましたモヒートです。
ハバナ・クラブ3年は、コストパフォーマンスも良く、
オーク樽の香りが仄かに薫り、スキッとした飲み口のホワイトラムです。
お菓子はどれも珈琲や紅茶でお楽しみいただけることはもちろん
大人なイベントらしく
ご自宅でラム酒のお供にするにも最適です。
特に、ウィークエンドという聞きなれないフランスのお菓子は
「週末を過ごす大切な人と食べるケーキ」
「週末ヴァカンスに持って行ったお菓子」
とムーディーな名前の由来が諸説あるレモン風味の効いた伝統菓子ですが、
そのレモンの爽やかさと杏の甘酸っぱさ、
表面のザクッとした砂糖がけの食感と
生地のしっとり感が、これまたラム酒にピッタリ。
ダークラムはもちろん、ミントとライムの香り立つキリリとエッジのきいたモヒートには
相性抜群な、大人な週末菓子です。
昨日モヒートを飲みながらBARの思い出話しをしてくださったお客様が
ハバナ・クラブの産地、キューバゆかりのミュージシャンを紹介してくださいました。
老アーティストで結成された「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」
アップテンポな明るいキューバらしい曲はもちろん、
映画「デスペラード」のアントニオ・バンデラスのように
ライフルを撃ちまくりたくなる危険な香りのする音楽や
演歌のような哀愁漂う、枯れた甘さのある曲まで
実に、モヒートを飲みたくなる曲ばかりです。
普段は聞かないキューバ音楽を耳に、
モヒートでウィークエンドなんて素敵で渋い夜を
ご自宅で過ごすなんていうのは、いかがでしょう?
これでハバナ葉巻でもあれば、気分は、ちょっとしたヘミングウェイ。
くれぐれも傍らにライフルなど置きませんように。
*イベント詳細はブログ前記事をご参照のほど
「秋の夜長煮込み」
カフェソメイエ × ねじまき雲
9月27日(土)28日(日)14:00~22:00 LO21:30
場所:ねじまき雲(陽)
*9月26日(金)18:00クローズ LO17:30
29日(月)30日(火)臨時休業
10月1日(水)昼の部はお休み
いよいよ明日明後日、イベントです。
お伝えしておりましたとおりホット珈琲はございません。
本日はイベント準備につき短縮営業となりますので、
ご注意ください。
食べ物と、お酒で、カフェバーのように。
お酒が飲めない方のためにもソフトドリンクも少量ご用意がございます。
*かならず以下からワンドリンク、ワンプレートをご注文くださるようお頼み申します。
もちろん追加オーダーは歓迎です。
メニューは
ソメイエさんサイド
☆煮込み料理
・プレヤッサ(セネガルのハーブの効いた鶏肉煮込み料理)
・ボルシチ(ロシア料理の紅い煮込みスープ)
☆一品料理
・ラタトゥイユ
・栗とキノコのキッシュ
・クスクスのサラダ
・ブルスケッタ
・南瓜のスパイスナッツあえ
・ピクルス盛り合わせ
☆デザート
・チーズケーキ盛り合わせ(ゴルゴン・リコッタ・カマンベール)
・チョコレートムースケーキ
・クレメダンジュ・プラムソース(レアチーズケーキ)
☆お持ち帰り用テイクアウトスウィーツ各種
(テイクアウト用は店内飲食は不可となります。ご注意ください)
ねじまき雲サイド
☆アルコール
・フランス産無農薬自然農法ノンフィルター野生酵母赤ワインミディアムボディー
・島根県産辛口日本酒(月山)
・レーベンブロイ瓶生ビール
・キューバ浅煎り珈琲焼酎漬け
・珈琲リキュール(深煎り)
・ラム酒各種(ストレートORロック)
☆カクテル
・モヒート(ハバナクラブ3年使用)
・ラムジンジャー(自家製ジンジャーシロップを使ったオリジナルカクテル)
・カルーアシェイク(自家製リキュールを使いシナモンを効かせたオリジナルカクテル)
☆ソフトドリンク
・アイス珈琲
・ジンジャーエール(ホットジンジャーもあります)
・ココア(ホットもあります)
・りんごジュース
・ぶどうジュース
以上
いずれも数に限りがございます。
無くなり次第終了です。
カフェソメイエさんについては、ひとつ前のブログ記事をご参照のこと。
では、秋の夜長と、
珈琲店にあるまじき、美味しい香り溢れるねじまき雲の
特別な二日間を
お楽しみください。
二日間だけ。
プレヤッサ
ボルシチ
ケーキ
ワイン
ビール
ジュースなど
過ぎゆく夏と秋の訪れ。
ねじまき雲が
カフェバーに。
立川カフェソメイエさんが国分寺ねじまき雲を
ネジジャックする初食べ物企画。
煮込み料理やお菓子。ワインやビールなども。
珈琲は、アイス珈琲だけは作ろうと思います。
過ぎ去る夏を惜しみ、秋の訪れを楽しんでください。
売り切れ次第終了。
ワンプレートワンドリンクオーダー制です。
もちろん追加オーダーはいくらでも。
ただしテイクアウト用お菓子はそれのみで
ご購入可能です。(テイクアウト用は店内飲食不可)
ソメイエさんhttp://blog.cafe-sommeiller.com/は、
当店のチーズケーキなどの
私が珈琲に合うよう発想した味を、無理を聞いてくださり
ニュアンスを汲み取り実現してくださっているカフェです。
もう何度かコラボレーションしておりますが、
当店での開催は初めて。
珈琲を淹れない飲食イベントというのも
ねじまき雲始まって以来初めてのことです。
ちなみに、私やエスプレッソ担当くるぶしは
とても人付き合いが苦手で気難しいくせに
人と接する珈琲店を営んでいる特殊な偏屈ものですが、
ソメイエさんもかなり似ています。
だからこそ気が合うのですが、
手先の繊細さとは反比例するように
人への対応は不器用なのです。
過去コラボ時記事http://nejimakigumo.blog.shinobi.jp/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/someemaki%20%205-5-5-9
なにとぞ、その点ご了承いただければ幸いです。
くれぐれも・・・完璧でかゆいところまで手の届く細やかで心地よいサービスをお望みの方は
そのような他店をご利用くださいますことをお勧め致します。
プレヤッサ、ボルシチなどの煮込み料理に加え、
マリネをのせたブルスケッタ、キッシュ、ピクルスの盛り合わせや
サブジにクスクス、チーズケーキ盛り合わせなど
聞いただけで涎の出るような異国情緒溢れる一品料理たちを
皆様にお楽しみいただけるよう、
頭を捻って考えてくださっているようです。
本決まりになりましたらまた
ブログにてお知らせいたします。
9月27日(土)28日(日)14:00~22:00 LO21:30
場所:ねじまき雲(陽)
*9月26日(金)18:00クローズ LO17:30
29日(月)30日(火)臨時休業
10月1日(水)昼の部はお休み
となります。ご注意ください。
お店の近く、お鷹の道を歩く。
棒っきれのようなものが道幅を塞いでいる。
近づくと、びょーんと弓なりに棒っきれが飛びのいた。
とても立派なアオダイショウだ。
こんな人家ひしめく傍にも、貴重な自然が残っているからこそ
食物連鎖の成り立っている様が、まるまると肥えた蛇にも見てとることが出来る。
雑木林を通れば、斥候らしきオオスズメバチが
ウロウロと棲家の目星でもつけているように彷徨っている。
スズメバチは秋口活発さを増す。
この季節、あまり雑木林などの木のうろや根などを
うかつに掘り返したり踏みつけては、彼らの怒りを買うことになる。
そっと通り過ぎるが吉である。
路地に入り込み湧水の小路をゆけば、
そこかしこの木陰から「リリリ」と、よく聞く秋虫の声が聞こえる。
鳴き声を調べてみると、
ツヅレサセコオロギというものらしい。
昔の人たちがこの虫の鳴き声を
「肩刺せ、裾刺せ、綴れ刺せ」と例え
もうすぐ来る冬に向けた秋口、着物のほころびを直す季節が来たぞと、
冬支度の手入れを促すものとしたそうだ。
なんでも無理くり生活に結び付けてしまう古人の
知恵というか可笑しさのようなものを感じずにはいられない。
今後、夜道に響くリリリを聞いたら、衣替えの合図と
心に留め置くとよい。
帰りがけ、農家の軒先の無人販売所で、ニラとナスと柚子を買う。
無人なのに、農家のオジサンが側で作業している。
ご近所さんが「葉ものはないの?」と聞いている。
オジサンが「今はねぇな~」と応える。
雨が無かったり、暑かったりで、今年は野菜が芳しくないそうだ。
さて、豆腐でも買って今夜はニラ鍋にでもしますか。
おっと、重要なお知らせを忘れるところでした。
秋口の衣替え、天候不順は何も日本に限ったことではありません。
珈琲事情もあまり芳しくはないのです。
当店の主力豆のひとつ、ペルーがこのたび日本在庫の底が尽きました。
今月中には生豆が日本入港とのことですが
本日からしばらく当店のペルーは欠品扱いとなります。
豆の衣替えよろしく、代替えのもので味づくりの真っ最中。
ゆえに、ブレがひどければブレンドの一部が欠品扱いになる可能性もございます。
他の豆の状況もあまり良いとは言えず、
ペルーと同じく中庸な味の中核を担っておりましたパプアニューギニアの一種類が
豆の高騰による入手困難で、業者さんから手を引くとの知らせが届いております。
最悪、味があまりにも作れない場合、臨時休業などもあるかもしれません。
この時期はなにかと、移りゆくものなのでしょう。
新しい衣を試すいい機会と捉えて、前向きに前向きに冬に向かいましょう。
珈琲屋ですので、
イベントでも真面目に珈琲を出しております。
普段も、普段通りに、そこにいつも、いつもの珈琲があるよう
極力、珈琲店の面構えを保っております。
元来ねちっこくて、一度決めたら頑固な性分でございます。
まったくもって飽きっぽい性格ではございません。
飽きっぽくはないのですが、日に日に、
秋っぽくは、なってまいりました。
まぁひとつ、そろそろハチャメチャをしたいされたい
元来のMっ気がムクムクと、雲のように湧いてまいったところでございます。
ねじまき雲は実に捻くれた、困った雲でございます。
とらえどころなく、珈琲店だったかどうかすら解されぬ
怪しい雲ゆきなのでございます。
変わりやすいは秋の空。
ざぁざぁ時雨にはまだ早いが、時雨煮なんかのコトコト煮つけましたものは、
季節問わずいつでも旨いものでございます。
あぁ、みんみん鳴くは、残暑の戻りか蝉しぐれ。
ぐぅぐぅ鳴るは、俺の胃の腑か腹太鼓。
秋の夜長は煮込みが一番。
むぐむぐもくもく舌鼓。
珈琲もいいですが、
まぁひとつ、つぃーっと酒なんかも秋の夜長にはいいものです。
どうやら今月末に、雲の切れ目があるような・・・。
秋っぽくなってまいりました
ねじまき雲の夜長月。
*27・28日に当店にてイベントを予定しております。
前後臨時休業などございます。
詳細はまた近日お知らせいたします。
骨董談義をする親とその友達に連れられて、
物心つく前から夜な夜な喫茶店を徘徊する不良幼児だった。
札幌市内にある若いご夫婦の営む茶寮で、
大人たちが黒くて苦い液体をすするのを尻目に、
もちもちぷつりとした白玉とバニラアイスの乗ったクリームぜんざいを
頬張るのが、お決まりのパターンだった。
その喫茶店の本棚に「AKIRA」という漫画があった。
何が書いてあるのかは幼すぎてさっぱり分からなかったが、
描かれている絵の圧倒的世界観に衝撃を受けた。
以来、透明感のある白玉を弄びながら「AKIRA」を開いて、
読むでもなしに鑑賞し大人ぶってみるのが最高の贅沢となった。
今思うと、それが私に刻印された漫画ファーストインプレッションだったのかもしれない。
物心つく前の私の夢は「まんがしょー」という
どういうものかわからない職業だったと、
後に母から聞かされた。
大人になった私はどうやら「まんがしょー」という得体の知れないものにはならなかったが、
不良な珈琲店のマスターにはなった。
もうあの頃の茶寮のご夫婦の歳も越えてしまったかもしれない。
知る人ぞ知るではあるが、ねじまき雲最初期の本棚には「AKIRA」が置いてあった。
メニューには自家製の白玉とアイスを乗せた「クリーム白玉」というのがあった。
幼い頃の体験という沁み込みは、意外と根強い。
さて、時は流れねじまき雲が国分寺で開店すると、新たな出逢いがあった。
国分寺からほど近い鷹の台に
「いずん堂」http://izundou.com/という
開店三年目のまだ新しいカフェがある。
そちらに先日から当店の珈琲豆を卸させていただくご縁をいただいた。
若いご夫婦(といっても私より歳ではある)が営む和風なしつらえのカフェである。
どことなく、あの茶寮に雰囲気が似ているのだ。
そのカフェの奥様は「AKIRA」が好きだと言う。
そしてこのたび「漫画喫茶」展をおこなうと言う。
当店とは距離が近いのでお客様のご紹介もするのだが、
その中に青梅時代からの常連さんで、小径自転車の同人誌を描いている紳士がいる。
その彼、拝御礼さんにご協力してもらい、彼の描く輪行本の新刊販売もすると言う。
「孤独の輪行ー俵山温泉編ー」というタイトルで
舞台は山口県の山の中にある温泉街と、そのほど近くにあるカフェ。
そのカフェは当店が珈琲豆を卸している「ロバの本屋」さんのことである。
これがなかなか面白い。思わず小径自転車を買って旅に出たくなってしまう。
今いずん堂さんは、漫画喫茶展仕様に店内インテリアを変更し、
本棚が置かれ、お客様たちからお気に入りの漫画本が貸し出され
棚に並んでいる。
どういう人たちにこのカフェが愛されているのか分かって、こちらもなかなか面白い。
私ももちろんお気に入りを貸し出し中である。
奥様が「AKIRA」を置いているのでそれではない。
そうそう、こちらのカフェにはクリームぜんざいこそ無いが、
夏の暑さを凌ぐという副題がある展示ゆえ、
8月28日(木)の夕刻、かき氷の提供がある。
こちらも当店に出入りのある若きかき氷ユニット「頂(イタダキ)」による
趣向を凝らしたものらしい。
飛び飛び開催日での、かき氷提供ゆえ、
詳しくはいずん堂さんのブログhttp://izundou.exblog.jp/を
ご参照ください。
*当店の参加イベントではございません。いずん堂さんのHPやブログをよくご覧になられて
お出かけくださいますようお願いいたします。
研究熱心な彼らのかき氷を頬張りながら
また「AKIRA」でも読みたいものだ。
夏の陽光に照らすと、にぶくメラメラと光る。
マンデリン。
トコロブレンドサマーに使っている。
勝手に夏向きの豆と思っている。
別に、冬にホットで飲んだら、冬は冬で美味しいのだけれど。
やはりこのガッツリとした土臭い苦味。
アイス珈琲にしては
氷にも負けず
水で薄まっても負けず
カフェオレにしては
ミルクパンの熱さにも
冷たいミルクにも負けぬ
丈夫なからだを持ち
甘くはなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
西にロブスタがないと言えば
行って代わりにブレンドの束を担い
東にアイス珈琲を出すイベントあらば
行ってこわがらなくてもいいといい
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされないが
苦くはある。
そういう豆に、わたしはなりたい。
マンデリンは
宮沢賢治みたいなやつである。
その豆の入ったトコロブレンドサマーを使い、
盟友トコロカフェさんhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlが、
初台にある焼き菓子のお店
サンデーベイクショップさんhttp://sundaybakeshop.com/access.htmlで
「木曜日のアイスクリーム祭り」なるものに出張イベントいたします。
私が参加するわけではございませんが、
サンデーさんとは、以前他店にてコラボレーションした
ご縁浅からぬ仲。
トコロカフェさんもまた然り。
実は先週の木曜日もやっておりましたが、
今週木曜日、明日の8月21日が最終でございます。
サンデーさんが焼くクッキーやスコーンは、どっしりと構えながらも独創性に富み、
食べるものを満足させ楽しませてくれます。
それに加え、トコロカフェさんの伝説的アイスが食べれてしまう今イベント。
ご近所の方は暑さ凌ぎにも是非おいでくださいませ。
遠方の方は、この機会に是非。
*当店の参加イベントではございません。両店のHPやブログをよくご覧になられて
お出かけくださいますようお願いいたします。
では、泥臭い私は夏の暑さにおろおろしながら焙煎に向かうといたします。
マンデリンのように、私もなりたい。。。
まだ夏の盛りではございますが、暦上はもう残暑。
かき氷も美味しい、残暑厳しい季節ということになります。
ですが、残念ながらねじまき雲に、かき氷はございません。
しかし、毎年恒例であります「霜柱」が今年も始まりました。
ねじまき雲特製、氷飲珈琲。
フラッペのようなものでございます。
エスプレッソ担当くるぶしが
毎年暑いと感じたら勝手にはじめ、寒いと感じたら終わる
幻の夏メニュー。
手間と作成器、香りの鮮度の関係で一日、1杯~3杯が限度という
非常に少量のご用意となりますので、
毎年ブログをご覧になっておられる方のみにご案内いたしております。
1杯¥800
質に納得がいかぬと、担当の者がテコでも出しませんので、
運がよければ。といった大変不確定なものとなってしまいますことを
ご了承のほど、お願い申し上げます。
暑さ寒さも彼岸までと申します。
あとひとつきほどはあるかと思いますが、
なにぶん、大変冷え性の者が作成しておりますので、
いつまで彼女にとって暑いのかは、定かではございません。
御所望の方はなにとぞお早目のご注文を、宜しくお願いいたします。
では、
エコだなんだといって、くれぐれも痩せ我慢で熱中症などなりませんよう
ご自愛のほど。
暑いときは皆様で涼をとれる場に集うのが、一番。
善き夏をお過ごしください。