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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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お店の近く、お鷹の道を歩く。

棒っきれのようなものが道幅を塞いでいる。
近づくと、びょーんと弓なりに棒っきれが飛びのいた。
とても立派なアオダイショウだ。
こんな人家ひしめく傍にも、貴重な自然が残っているからこそ
食物連鎖の成り立っている様が、まるまると肥えた蛇にも見てとることが出来る。

雑木林を通れば、斥候らしきオオスズメバチが
ウロウロと棲家の目星でもつけているように彷徨っている。
スズメバチは秋口活発さを増す。
この季節、あまり雑木林などの木のうろや根などを
うかつに掘り返したり踏みつけては、彼らの怒りを買うことになる。
そっと通り過ぎるが吉である。

路地に入り込み湧水の小路をゆけば、
そこかしこの木陰から「リリリ」と、よく聞く秋虫の声が聞こえる。
鳴き声を調べてみると、
ツヅレサセコオロギというものらしい。
 
昔の人たちがこの虫の鳴き声を
「肩刺せ、裾刺せ、綴れ刺せ」と例え
もうすぐ来る冬に向けた秋口、着物のほころびを直す季節が来たぞと、
冬支度の手入れを促すものとしたそうだ。
なんでも無理くり生活に結び付けてしまう古人の
知恵というか可笑しさのようなものを感じずにはいられない。

今後、夜道に響くリリリを聞いたら、衣替えの合図と
心に留め置くとよい。

帰りがけ、農家の軒先の無人販売所で、ニラとナスと柚子を買う。
無人なのに、農家のオジサンが側で作業している。
ご近所さんが「葉ものはないの?」と聞いている。
オジサンが「今はねぇな~」と応える。
雨が無かったり、暑かったりで、今年は野菜が芳しくないそうだ。

さて、豆腐でも買って今夜はニラ鍋にでもしますか。


おっと、重要なお知らせを忘れるところでした。

秋口の衣替え、天候不順は何も日本に限ったことではありません。

珈琲事情もあまり芳しくはないのです。

当店の主力豆のひとつ、ペルーがこのたび日本在庫の底が尽きました。
今月中には生豆が日本入港とのことですが
本日からしばらく当店のペルーは欠品扱いとなります。

豆の衣替えよろしく、代替えのもので味づくりの真っ最中。
ゆえに、ブレがひどければブレンドの一部が欠品扱いになる可能性もございます。
他の豆の状況もあまり良いとは言えず、
ペルーと同じく中庸な味の中核を担っておりましたパプアニューギニアの一種類が
豆の高騰による入手困難で、業者さんから手を引くとの知らせが届いております。
最悪、味があまりにも作れない場合、臨時休業などもあるかもしれません。

この時期はなにかと、移りゆくものなのでしょう。
新しい衣を試すいい機会と捉えて、前向きに前向きに冬に向かいましょう。



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珈琲屋ですので、
イベントでも真面目に珈琲を出しております。
普段も、普段通りに、そこにいつも、いつもの珈琲があるよう
極力、珈琲店の面構えを保っております。

元来ねちっこくて、一度決めたら頑固な性分でございます。
まったくもって飽きっぽい性格ではございません。
飽きっぽくはないのですが、日に日に、

秋っぽくは、なってまいりました。

まぁひとつ、そろそろハチャメチャをしたいされたい
元来のMっ気がムクムクと、雲のように湧いてまいったところでございます。

ねじまき雲は実に捻くれた、困った雲でございます。

とらえどころなく、珈琲店だったかどうかすら解されぬ
怪しい雲ゆきなのでございます。

変わりやすいは秋の空。
ざぁざぁ時雨にはまだ早いが、時雨煮なんかのコトコト煮つけましたものは、
季節問わずいつでも旨いものでございます。

あぁ、みんみん鳴くは、残暑の戻りか蝉しぐれ。
ぐぅぐぅ鳴るは、俺の胃の腑か腹太鼓。

秋の夜長は煮込みが一番。
むぐむぐもくもく舌鼓。

珈琲もいいですが、

まぁひとつ、つぃーっと酒なんかも秋の夜長にはいいものです。


どうやら今月末に、雲の切れ目があるような・・・。

秋っぽくなってまいりました

ねじまき雲の夜長月。





*27・28日に当店にてイベントを予定しております。
前後臨時休業などございます。
詳細はまた近日お知らせいたします。











骨董談義をする親とその友達に連れられて、
物心つく前から夜な夜な喫茶店を徘徊する不良幼児だった。

札幌市内にある若いご夫婦の営む茶寮で、
大人たちが黒くて苦い液体をすするのを尻目に、
もちもちぷつりとした白玉とバニラアイスの乗ったクリームぜんざいを
頬張るのが、お決まりのパターンだった。

その喫茶店の本棚に「AKIRA」という漫画があった。
何が書いてあるのかは幼すぎてさっぱり分からなかったが、
描かれている絵の圧倒的世界観に衝撃を受けた。

以来、透明感のある白玉を弄びながら「AKIRA」を開いて、
読むでもなしに鑑賞し大人ぶってみるのが最高の贅沢となった。

今思うと、それが私に刻印された漫画ファーストインプレッションだったのかもしれない。

物心つく前の私の夢は「まんがしょー」という
どういうものかわからない職業だったと、
後に母から聞かされた。

大人になった私はどうやら「まんがしょー」という得体の知れないものにはならなかったが、
不良な珈琲店のマスターにはなった。
もうあの頃の茶寮のご夫婦の歳も越えてしまったかもしれない。

知る人ぞ知るではあるが、ねじまき雲最初期の本棚には「AKIRA」が置いてあった。
メニューには自家製の白玉とアイスを乗せた「クリーム白玉」というのがあった。
幼い頃の体験という沁み込みは、意外と根強い。

さて、時は流れねじまき雲が国分寺で開店すると、新たな出逢いがあった。
国分寺からほど近い鷹の台に

「いずん堂」http://izundou.com/という
開店三年目のまだ新しいカフェがある。

そちらに先日から当店の珈琲豆を卸させていただくご縁をいただいた。

若いご夫婦(といっても私より歳ではある)が営む和風なしつらえのカフェである。
どことなく、あの茶寮に雰囲気が似ているのだ。

そのカフェの奥様は「AKIRA」が好きだと言う。

そしてこのたび「漫画喫茶」展をおこなうと言う。

当店とは距離が近いのでお客様のご紹介もするのだが、
その中に青梅時代からの常連さんで、小径自転車の同人誌を描いている紳士がいる。

その彼、拝御礼さんにご協力してもらい、彼の描く輪行本の新刊販売もすると言う。

「孤独の輪行ー俵山温泉編ー」というタイトルで
舞台は山口県の山の中にある温泉街と、そのほど近くにあるカフェ。
そのカフェは当店が珈琲豆を卸している「ロバの本屋」さんのことである。

これがなかなか面白い。思わず小径自転車を買って旅に出たくなってしまう。

今いずん堂さんは、漫画喫茶展仕様に店内インテリアを変更し、
本棚が置かれ、お客様たちからお気に入りの漫画本が貸し出され
棚に並んでいる。

どういう人たちにこのカフェが愛されているのか分かって、こちらもなかなか面白い。

私ももちろんお気に入りを貸し出し中である。

奥様が「AKIRA」を置いているのでそれではない。


そうそう、こちらのカフェにはクリームぜんざいこそ無いが、
夏の暑さを凌ぐという副題がある展示ゆえ、

8月28日(木)の夕刻、かき氷の提供がある。

こちらも当店に出入りのある若きかき氷ユニット「頂(イタダキ)」による
趣向を凝らしたものらしい。

飛び飛び開催日での、かき氷提供ゆえ、
詳しくはいずん堂さんのブログhttp://izundou.exblog.jp/
ご参照ください。


*当店の参加イベントではございません。いずん堂さんのHPやブログをよくご覧になられて
お出かけくださいますようお願いいたします。




研究熱心な彼らのかき氷を頬張りながら

また「AKIRA」でも読みたいものだ。
 



夏の陽光に照らすと、にぶくメラメラと光る。


マンデリン。


トコロブレンドサマーに使っている。

勝手に夏向きの豆と思っている。

別に、冬にホットで飲んだら、冬は冬で美味しいのだけれど。

やはりこのガッツリとした土臭い苦味。



アイス珈琲にしては

氷にも負けず

水で薄まっても負けず

カフェオレにしては

ミルクパンの熱さにも

冷たいミルクにも負けぬ

丈夫なからだを持ち

甘くはなく

決して怒らず

いつも静かに笑っている

西にロブスタがないと言えば

行って代わりにブレンドの束を担い

東にアイス珈琲を出すイベントあらば

行ってこわがらなくてもいいといい

みんなにでくのぼーと呼ばれ

褒められもせず

苦にもされないが

苦くはある。

そういう豆に、わたしはなりたい。



マンデリンは

宮沢賢治みたいなやつである。



その豆の入ったトコロブレンドサマーを使い、

盟友トコロカフェさんhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlが、

初台にある焼き菓子のお店

サンデーベイクショップさんhttp://sundaybakeshop.com/access.html

「木曜日のアイスクリーム祭り」なるものに出張イベントいたします。

私が参加するわけではございませんが、

サンデーさんとは、以前他店にてコラボレーションした

ご縁浅からぬ仲。

トコロカフェさんもまた然り。


実は先週の木曜日もやっておりましたが、

今週木曜日、明日の8月21日が最終でございます。


サンデーさんが焼くクッキーやスコーンは、どっしりと構えながらも独創性に富み、

食べるものを満足させ楽しませてくれます。

それに加え、トコロカフェさんの伝説的アイスが食べれてしまう今イベント。



ご近所の方は暑さ凌ぎにも是非おいでくださいませ。

遠方の方は、この機会に是非。


*当店の参加イベントではございません。両店のHPやブログをよくご覧になられて
お出かけくださいますようお願いいたします。




では、泥臭い私は夏の暑さにおろおろしながら焙煎に向かうといたします。

マンデリンのように、私もなりたい。。。










まだ夏の盛りではございますが、暦上はもう残暑。

かき氷も美味しい、残暑厳しい季節ということになります。



ですが、残念ながらねじまき雲に、かき氷はございません。
 


しかし、毎年恒例であります「霜柱」が今年も始まりました。

ねじまき雲特製、氷飲珈琲。

フラッペのようなものでございます。

エスプレッソ担当くるぶしが

毎年暑いと感じたら勝手にはじめ、寒いと感じたら終わる

幻の夏メニュー。


手間と作成器、香りの鮮度の関係で一日、1杯~3杯が限度という

非常に少量のご用意となりますので、

毎年ブログをご覧になっておられる方のみにご案内いたしております。


1杯¥800


質に納得がいかぬと、担当の者がテコでも出しませんので、

運がよければ。といった大変不確定なものとなってしまいますことを

ご了承のほど、お願い申し上げます。



暑さ寒さも彼岸までと申します。

あとひとつきほどはあるかと思いますが、

なにぶん、大変冷え性の者が作成しておりますので、

いつまで彼女にとって暑いのかは、定かではございません。

御所望の方はなにとぞお早目のご注文を、宜しくお願いいたします。


では、

エコだなんだといって、くれぐれも痩せ我慢で熱中症などなりませんよう

ご自愛のほど。

暑いときは皆様で涼をとれる場に集うのが、一番。


善き夏をお過ごしください。





 





TOCORO BLEND「SUMMER」を「ICE COFFEE」で。


8・2(土)3(日)


*国分寺ねじまき雲(陽)で通常時間にて営業。




トコロカフェさんhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlと共同開発いたしました
販売用珈琲豆、
現在はトコロブレンドの夏バージョンを展開しております。

普段は当店設置の「tocorocafe分室棚」での豆売りの他
トコロカフェさんが出張珈琲いたします際、
オーナーである上村氏が提案する感性でドリップいたしております。


このたびは、デモンストレーションとして
もう一人の開発者にして焙煎担当であります私が
特別にねじまき雲でトコロブレンドサマーを使用し、独自のアイスコーヒーを
お点ていたします。


メニューとしましては、

・オリジナルネルにて大量抽出しました飲みやすい濃さの、ネル出しアイス珈琲

・水出し器具にて抽出いたしました少量の濃いめの水出しアイス珈琲

・ペーパードリップにてクリアな苦味の珈琲ゼリー

の三種の夏メニュー

いずれも数量限定でございます上、水出しとゼリーはごくごく少量のみの
ご用意となります。

売り切れ次第終了でございます。


*ホットメニューに関しましては、通常の当店メニューからお出しし
あえて、トコロブレンドサマーのホット抽出はございません。

*ゆえに通常メニューのアイス関連はすべて欠品扱いとさせていただき、
トコロブレンドサマーが売り切れましたら、解禁といたします。



トコロカフェさんサイドといたしましては


前回の当店出張でご好評いただきながら、売り切れのためご購入できなかった方も
多く再版のご要望の多かった、トコロカフェオリジナルパウンドケーキを
トコロブレンドサマーに合わせ


・塩ミルクバニラパウンドケーキを、テイクアウトでも店内でもお召し上がりいただける
ようにいたします。



夏の涼を、かき氷だけではなくアイス珈琲と塩スイーツで。


今回はトコロカフェさんの出張イベントではありませんので
上村氏の開催者としての特別な在廊はございませんが、
お客様として3日の日にお席にいらっしゃるご予定がございます。
上村氏と少しご歓談なさりたい方などは、この機会にどうぞいらっしゃいくださいませ。



では、店内は涼しくいたしますが、
どなたさまも熱中症対策や雨対策の上、お越しいただけますようお願いいたします。






 






少し前、「本のデミタス」というブログ記事を書きました。
http://nejimakigumo.blog.shinobi.jp/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC/%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%9F%E3%82%BF%E3%82%B9



「大坊珈琲店」という

私家本の体裁で、千部限定で販売されました御本のことでございます。

そちらは売り切れましたが、

多くのご購入を望まれますお声によって、復刊したようでございます。


誠文堂新光社さまより


「大坊珈琲店」 著・大坊勝次

¥3000+消費税




前回手に入れ損ねました方は、この機会に是非ご購入されてはいかがでしょう。



特には、こちらのブログでお伝えすることは、ございません。

どうか、ご購入しお読みになってくださることで、伝わるものがあるのではないかと思います。

どなたかお持ちの方に、御本を貸していただくのではなく、

ご購入なさることを、おすすめいたします。

デミタス珈琲を、ご自身でご注文なさりお飲みになるのと、同じように。














本日7月11日より



以前よりお知らせしておりました増税後の価格改定を行い



価格を上げすぎない代わりに、ルールを昔青梅だけで営業していた時代の


厳しいものに締めなおします。



珈琲を嗜むためのご用意のある方々を優先し、

心地よく過ごしていただく空間を保持したく思います。

私が働きやすい環境を作るためのエゴとも言えるかもしれませんが





どうかご理解くださる方のみご来店のほど、よろしくお願いいたします。





具体的には、


1・禁煙


1・三名からのご来店はお断りする場合がごさいます。


1.コンピュータ類のお持込の制限


1.約一時間半内で一杯の追加オーダー制


1.ペット同伴不可


1.撮影制限


などでございます。


コンピュータの持ち込み制限とは

昨今急速に発展した技術により、

ご来店中ずっとコンピュータに集中してしまい

周囲が見えなくなっている方が増え、自宅化の傾向があります。

そういうコンセプトのカフェでならば良いのですが、

当店はそれを良しとするお店ではございません。

小一時間ほどお使いになられるのでしたらよろしいのですが、

使っているのではなく、コンピュータに支配されているように

お見受けしたら、退店をお願いさせていただきます。

なお、機材の小型化により、音楽プレイヤーや動画プレイヤーの

持込みも目立つようになってまいりましたので、

ホームシアターではない当店では、それもお断りさせていただくことに

いたしました。


撮影制限に関しましては、これも気軽に写真が撮れるようになった便利さの反面

礼儀なく、店主、スタッフを撮影し、それをネット上の

情報共有サイトに公開されてしまうことが増えて参りました。

インテリアや、ドリンク類の撮影は許可しておりますが、

以前からの、お客さまのご迷惑にならない撮影に加え

お店の店員の撮影もNGとさせていただきます。

もともと有名人でもなければ撮影に値するほどの見た目でもございません。

もっと美しいものにレンズをお向けになられますようお願いいたします。



他にも店内規約などがございますので、おって


「当店御利用規約」のページをブログやHPに設けることといたします。


私も個人経営の飲食店にお邪魔させていただく際に

気を配っている、礼儀としては当然の事柄ではございますが

気を抜くと私もうっかりすることがございます。


気を配り合わせていただきながら、時間と場を共有するということを

学ばせていただければと思っております。



どうぞよろしくお願いいたします。






 




「ねじまき雲は、おかしなトコロ」

天候の優れぬ中大勢お越しくださり、有難うございました。


じつはこのイベント、当店にとっては
隠れアニバーサリーイベントでもありました。

丁度イベントが始まりましたタイミングで
2006年6月25日開店の当店は9年目の営業に入りました。

そのような歩みの中を、皆様とアニバーサリーを迎えることが
出来ましたことを、本当に嬉しく思います。

そしてその歩み出しを共にしてくださった「トコロカフェ」のお二人に
心から有難うございます。


さて、このたび大誠社さんから出ております


「珈琲時間」という季刊誌に当店を取り上げて頂きました。

なんと開業日の次の日に発刊。
偶然のアニバーサリー発刊ですね(笑)。

水出し珈琲の特集ページの中の一店として掲載されております。

そして編集さんのご厚意で、当店のトコロカフェ分室棚も
写真でご紹介くださっております。



「看板は掲げられていなかったが、ここに違いないという確信がもてた。
ただカーテンが閉じられているので中の様子はわからない」



ではじまる当店のページ。

小説の書き出しのような表現が、とてもねじまき雲らしい
素敵な文章です。


是非、書店通販などでお買い求めいただければと思います。


編集の小田巻さま、写真の永島さま

感謝です。



「珈琲時間」   


大誠社http://taiseisha.jp/   6月26日発刊 ¥880




 





前ブログでご紹介いたしました「ねじまき雲は、おかしなトコロ」


いよいよ明日開催です。


さきほどトコロカフェの上村氏が、ケーキなどを搬入くださいました。


写真はW抹茶チーズケーキです。

まるでそそり立つ緑の断崖。

重厚に積み重ねた年月と、試行錯誤の分だけ深みの増した地層は
高級な塩甘みと、かのこ豆とお茶の風味の凝縮したふくよかな味わいです。

緑に囲まれた国分寺崖線「お鷹の道」の入口近くに居を構える当店で食すに
ふさわしいお味です。

そうそう、今回はカフェイベントのため特にカフェタイムなどは
混雑が予想されます。

お時間のないお方には申し訳ありませんが、喫茶は時間が読めないため
パウンドケーキや手ぬぐい、珈琲豆など物販だけでもご覧になっていって
ください。

お時間に余裕のおありの方は是非、
少量ですが蛍の生息する湧水涼しいお鷹の道を散策なさったり、

国分寺駅前の起伏を活かした造形美が美しい「殿ヶ谷戸庭園」http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/shisetsu/1733/18115/003315.html
でくつろぎながらお待ちいただければ幸いです。(殿ヶ谷戸庭園は有料:一般¥150)
こちらはホタルブクロが見ごろのようです。

雨の日も多いので、ご近所の
「カフェスロー」さんhttp://www.cafeslow.com/でお食事をしたり、
「キィニョン」さんhttps://www.quignon.co.jp/にスコーンを買いに行ったりして
お待ちいただくのもいいかもしれません。

*満席時、入れ替わりで確実にお席を確保したい方は
ウェイティング表をご用意してございますので
ご記入いただきお散歩しお待ちいただければ、お電話いたします。


イベント詳細は当店のひとつ前のブログ記事、もしくは
「トコロカフェ」さんのHPhttp://tocoro-cafe.com/nikki.htmlをご参照ください。




6月28日(土)~7月1日(火)

14:00~22:00 LO21:30


上村氏在廊予定日 6/28・30・7/1








 




喫茶店なのか、カフェなのか、珈琲店なのか、なんなのかわからない店である。



この店はどんなところか?という問いに


ねじまき雲は、おかしなトコロ。


と答える人もいるだろう。


そのとおりである。



「ねじまき雲は、おかしなトコロ」


そういう名のイベントが当店である。


6月28日(土)~7月1日(火)

*6月27日(金)は準備休業となります。


通常時間営業。


ねじまき雲は珈琲を。

お菓子なのはトコロカフェhttp://tocoro-cafe.com/である。


この期間、盟友トコロカフェさんが、

トコロカフェのスイーツを

当店に設置されたトコロカフェ分室棚「ワンダー・ウォール」で販売くださいます。

店内で食べることの出来るチーズケーキも

この期間はトコロカフェのチーズケーキに変わります。


いままで幾多のイベントを共にしてきた私どもですが、

当店のスタンダードメニューにトコロカフェさんのお菓子を

合わせたことはありませんでした。


今回は、共同企画珈琲豆、夏季バージョン「tocoroblend summer 2014」

の初売りを兼ね、通常のねじまき雲のメニューにトコロカフェの

お菓子を合わせた特別な4日間を催します。


よって、このイベント期間中は


☆初回ご注文は、ドリンクとケーキのセットのみのご注文となり

ドリンクオンリーのオーダーは出来ません。

二杯目からはドリンクのみ可能となります。


*なお混雑が予想されるため、

一部ドリンクメニュー

・サイフォン ・なっつラテ ・ココア

はオペレーションの都合上、お出しできませんのでご了承ください。



メニューは、

スタンダードとして

・マンゴーチーズケーキ

を中心に常時二種類のチーズケーキ。

日替わりでW抹茶チーズケーキなど数種ご用意くださるご予定です。

コンプリートするには毎日来なければならないという

お客さま泣かせのイベントではございますが、お楽しみいただければと思います。


棚売りテイクアウトとしましては

・パウンドケーキ類
(店内飲食にてセットでチーズケーキをご注文の方は、二品目扱いとして
ご購入のパウンドは店内にてお召し上がりいただけます。)

・トコロブレンドサマー
(アイスコーヒーやカフェオレ向きの苦めの珈琲豆)

・トコロカフェオーナー上村氏セレクトアイテム数種
(かまわぬ別注トコロカフェてぬぐいを販売予定)




今回はイベント開始後流動的に

その他トコロスイーツ販売もある可能性がございます。

何が起こるかわからない4日間。


☆上村氏在廊予定日は


6・28(土)30(月)7・1(火)


となっております。


おかしなねじまき雲と、お菓子なトコロカフェのコラボレーション

何卒よろしくお願いいたします。




 



まるでBGMのアプリだな。うるさくて寝れやしない。


そう私は思った。


どうしてもここで寝たいと頼み込んで勝手に泊まった牛舎の外では
耳をつんざくようなカエルの大合唱と、
じょぼじょぼと沢の水が池に溜まるどことなく便意をもよおす音とが相まって、
環境音楽と狂想曲のごった煮みたいになっている。


枕替わりにしていた焙煎臭染みつくバックパックから身を起こし、
体にかけたコロンビアの古いマウンテンパーカーを羽織ると、
昔、牛舎であった本屋を出た。

5月の俵山は、まだ十分に底冷えするようだった。


トイレにいこう。パブロフの犬みたいな便意だ。


牛舎の本屋は、「ロバの本屋」という。
ロバの本屋の脇にある厠は、汲み取り式である。
しかし、換気扇さえ回っていれば、思いのほか臭くないのは発見だった。
私のぼっとんイメージを払拭してくれるに足るほど、清潔で素敵な空間だ。

このトイレみたいに、空気が出はいりして生きていさえすれば
たいていのことは澱むことなんかないんだ。
見た目がクリーンなビルディングの会議室であっても、
息をしていない体制組織みたいなものは、きっと臭くて澱が溜まっていくんだ。
と、毒づいてみたりする。私も相当澱が溜まっているのかもしれないな。

知らず知らず溜まった日々の澱を落とすために、私はここに来たかったのかもしれない。


用をたして、外に出ると、そこは真の闇だった。


街灯のないこの地区は、星のない夜は、真っ暗になる。
携帯の電波すら飛んでいない闇の中で
生き物の気配だけが蠢いている。

それすら、すがすがしい風にあたるとなんだか自然なこととして心地よくさえ思う。

蛍の季節は、ここら一帯は蛍の観光名所になると、
廃牛舎をセルフリフォームしたロバの本屋のオーナー、いのまたさんが教えてくれた。

街灯のない暗闇を、沸き立つ星雲のように黒き森に舞う蛍は、さぞかし幻想的だろう。


私は山から降りる朝靄が頬をかすめるまで、

本棚に囲まれた元牛舎のロバの本屋で、ぐっすり眠りについた。



去年の5月、私は山口県長門市俵山にある「ロバの本屋」さんに
出張珈琲に出かけた。

尊敬する大好きなカフェオーナー、いのまたさんが作ったブックカフェ
「ロバの本屋」http://www.roba-books.com/
どうしても行きたかったのだ。その生き方のセンスに会いたかったのだ。

ロバの本屋さんと共通して親交のある

テディベア作家、外間宏政氏
焼き物屋 上泉秀人氏

と私の、青梅三人衆で山口県に行ったのが、つい昨日のような気さえする。


今年も「ロバの本屋」では
外間宏政氏のテディベア展が開催される。



こつこつ、もくもく、たんたんvol.2『テディベア、美味しいものを持って蛍を見に行く』

2014 6月13日(金)~24日(火)
*水、木曜日はお休み



今回出張珈琲はないが、

画像の「ファイヤーフライブレンド」で豆売り参加させていただくことになった。


先々月出張珈琲させていただいた葉山の「昵懇」さんもケーキ販売で参戦する。

福岡の「山下カバン」さんも古道具でご参加するそうだ。


風のとおるブックカフェで、

人のぬくもりの息づくテディベアと古道具とケーキと珈琲。


それにいのまたさんがセレクトした、

ぽっと溜め息の出るような面白いご本を見ながら、

日々の疲れをぽっとり落として、

深呼吸してみては、


いかがでしょう。



蛍の光を珈琲に浮かべて。



*詳細は各HPご参照のこと。









プレヤッサが好きだ。


行ったこともないアフリカの料理だ。

本場のプレヤッサを私は知らない。でも実にプレヤッサは旨いのだ。


彼女の作るプレヤッサだから、旨いのかもしれない。「カフェソメイエ」の

キッチンで作られたプレヤッサだから。



当店の杏仁カップケーキ、チーズケーキ二種は、ソメイエさんに作って頂いている。

珈琲に合うように私が無理難題を押し付け、それでも彼女は頭を捻り、手にアカギレをつくり

私の持ち込んだバニラビーンズをふんだんに使い、苦心の末、完成させてくれた。

両店の想いと楽しくメンドクサイやり取りの詰まったオリジナルのケーキたち。

もちろん、それらはソメイエさんに行っても食べることはできない。

当店に来なければ、他のどこでも口にすることは出来ない。

そして、ねじまき雲とソメイエが共に築き上げてきた共有意識や絆があったから、頼めた仕事。

他の誰かが言ったところで、おいそれとオリジナルケーキを作ってくれるわけではない。

なにせ、私も彼女も、馴れ馴れしく物事を頼まれたり、気軽に声をかけられるのが

ひどく苦手なのだ。



しかし、

プレヤッサは当店にはない。

ソメイエさんの空間で、心静かにその一皿と向かい合い食べるから、美味しいように思える。




私にとっての最高の一皿が、

「東京カフェの最高のひと皿」という本の表紙を飾った。


何かといつも心強い支えをくださる

川口葉子氏http://homepage3.nifty.com/cafemania/
による新刊である。


嬉しいことに、お世話になっている駒沢「SMILE」さんhttp://sfc-smile.com/や、

川口氏の本には三軒茶屋での営業中最後の掲載となる、
同志「トコロカフェ」さんhttp://tocoro-cafe.com/index.html

それに当店も羊羹で載っている。



この本のはじまりに川口氏は、

和食の五味、精進料理の六味にたとえ、カフェの七味として

七番目の味に、「空味」をあげている。

カフェのもつ空気感、空間の味と言う。


私もそういうものがあると、今は思える。


「カフェソメイエ」の持つ、緊張感と弛緩する感覚のないまぜになった独特の空気感で

食べるひと皿は最高だと思う。


ネット社会が盛栄で、なにかと人と人との間合いや距離感が近まり過ぎる昨今。


空である間を大切に、カフェで、珈琲店で、

リアルに人の作り出すひと皿を


空味を楽しんでみては、いかがだろうか?








「東京カフェの最高のひと皿」5月20日発売

川口葉子著 大和書房http://www.daiwashobo.co.jp/

¥1400+税




















「ピアノとバレエ」



5月24日(土)

青梅の山寺 聞修院http://www.monsyuin.org/にて、イベント出店がございます。



この出張珈琲につき


5月24日 当日と

5月23日(金)は仕込み準備日


につき両日国分寺店での営業はございません。ご注意ください。




イベントは

昼の部/こどものためのおどり 13:30~14:30




夜の部/すべてのおとなのかたへ 18:00~19:30


で分かれており、


チケット 前売り(各部) ¥2500 当日 ¥3000



一日通し券(両部)が ¥4500


となっております。


詳細、チケット前売りに関しましては

鷲頭正子氏主宰の 「BANO BALLET」HPhttp://banoballet.com/をご参照ください。


12:00よりカフェオープン。売り切れ次第終了です。

出店は当店のほかに、ケータリングで「NEXT KITCHEN」さんのごはんが
あるそうです。



当店は12:00から開演までの間と

各部の合間、それに終演後に珈琲をお出しできればと
思っておりますが、
DMにある通り、売り切れた場合は終了いたします。







出演: 

鷲頭正子 佐藤公香 畠山慎一 (パフォーマンス)

えこ (ピアノ)

斎藤マコト (メトロノーム)*夜の部のみ

石川 寧 (トランペット)*夜の部のみ

高見澤克哉 (ギター)







*山寺ゆえ、青梅駅から小一時間かかりますが歩いて行けないことはありません。
急な坂、トンネルはございます。
駐車場もございますので、お車、
もしくはバスにて最寄りのバス停から歩いていただくことになります。
詳しくは聞修院HPか、DM地図をご参照ください。























 
 


tocoro cafe spirit lives on inside of nejimakigumo.


It`s a tocoro cafe wonder wall.








"tocoro blend" coffee beans  ¥1350

"nishimoto ryotahttp://www.nishimotoryota.com/index.html"  product design goods etc.







The branch office of tocoro cafehttp://tocoro-cafe.com/index.html.


Coffee roaster nejimakigumo "陽you" kokubunji sells tocoro cafe brand products

since 2014 5.9.














ワンダー・ウォール。



次に つなげるための 壁を 作るんだ。


そう 私は 思ったのです。


かつて、その人は誰もいない定休日、美しい白木のテーブルをわが子のように撫でながら
「いいお店だよね~。」と、自分のお店をため息まじりに見渡していた。

子供のいないその人にとって、辛さや夢を共に成長してきたお店は
子供のようなものなのだろうと思った。

私には、不満だらけの自分のお店をそんな風には思えたことがなかったから、
ちょっと羨ましいようであったり、誇りをもってそう言えるようになれないとダメだなと、
反省したりもした。


二か月前の某日、
新たなる夢に向かうため、我が子のようなその空間を去ることを決断した
その人のお店の、解体を手伝わせてもらった。

プロの仕事の詰まった造作は、カフェインテリアの域を越え
まるで一戸の強固なビルのように、
そのお店のオーナーの意志のように、粘り強かった。
解体してみて、いいお店だったことが身をもってより理解できた。

我が子にメスを入れる。それは、壊すことではないのだと思う。
一旦、それは細かく細かく夢の一端となって充填期間の間、保管される。

殺すのではなく、生きるために。生まれ変わるためのプロセス。

「tocoro cafe」というカフェがある。あった。ではない。ある。
三軒茶屋での活動を終えたトコロカフェさんは、形態を変えるための充填期間に入った。
私はその解体で授かった一端の壁材で、小さな壁を作った。

ワンダー・ウォールだ。

あの強固な建築性には遠く及ばないものの、
トコロカフェたるエスプリを込めながらひとつの棚を改造し、
ライトを設置し、腰板としてtocoro cafe壁を取り付けた。

昨日、トコロカフェの上村夫妻が、ねじまき雲との共同プロジェクトである珈琲豆
「トコロブレンド」を袋詰めに来てくれた。
他にも、トコロカフェさんで扱いのあった木工作家 西本良太氏の
トコロカフェオリジナルマドラーや、ペーパーフィルターホルダーを
持ってきてくださった。


それが棚に並び、完成した「トコロカフェ分室棚」が小さく息をし始めた。


カフェ イン カフェ

ねじまき雲(陽)の中にトコロカフェがある。
その棚に、夢の起爆剤たるカフェインが乗っている。

ねじまき雲ではこれまで積極的に豆売りをしてこなかった。
トコロカフェの想念を得て今、

四季の豆「トコロブレンド・スプリング」が
店頭販売される。


トコロカフェ上村氏が、次の大いなる一歩を標すまでの充填期間、
2014・5・9から、トコロカフェ分室棚の様々な試みが動き出す。

詳細は tocoro cafe blog http://blog.tocoro-cafe.com/

をご参照ください。



ちなみに、このブログで登場したワンダー・ウォールとは、実は歌の名前です。

大学時代よく聴いていた「Oasis(オアシス)」という
アイルランド系労働者階級出身の尖った兄弟が中心となった
ブリットポップバンドの一曲です。

当時、ジャージやウインドブレーカーというギャラガー兄弟の出で立ちに
「ジャージかっけ~!!」と思ったりしてました(笑)。

現在は兄弟喧嘩から解散してしまいましたが、

このワンダー・ウォール、いい歌です。

訳してくださっていた方の歌詞をネットで見つけたので以下に。

ご興味おありの方は読んでみてください。


「ワンダー・ウォール」


いよいよ今日がその日,計画を実行する日だ
そうすることで,周囲からはきっと色々非難されるだろうけど
もう薄々気づいてるんだろ?
何をやらなきゃいけないのか
だけど,他の人は,こんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

あちこちから色々うるさく言われたけど
心に秘めた決意は変えられない
今までだってそうだったし
その程度のことで,気持が揺れたことは一度もないはずだ
だけど,他の人はこんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

これから進んでいく人生という道のりはどれも曲がりくねって真っ直ぐじゃない
すんなりとは行かなくて,辛いこともきっとある
何を目印にすればいいかもわからない
山ほどあるんだ
(君に)言ってあげたいことが
なのにどういえばいいのかわからない

言っただろ?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

本当は今日が「その日」になるはずだった
だけど決行しなかったから
もう非難されることはない
だって,君にもある程度
しちゃいけない事がわかってたから
だけど,他の人は,こんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

これから進んでいく人生という道のりはどれも曲がりくねって真っ直ぐじゃない
すんなりとは行かなくて,辛いこともきっとある
何を目印にすればいいかもわからない
山ほどあるんだ
(君に)言ってあげたいことが
なのにどういえばいいのかわからない

言っただろ?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

前に言ったよね?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

多分これからは,君が僕を救ってくれる
挫けそうになっても支えてくれる
この辛い世界から
僕を守ってくれるんだ












 




「消費税あがっても、こちらは上げないんですね。流石はねじまきさん!」


などと最近言われておりますが、

そんなわけ無いです。


ただでさえ、通常使用豆換算だけで¥1500はするであろう珈琲を

手間賃人件費など抜き抜きで¥600で8年近くやってきた阿保です。


この8パーセントの壁は、今までのように尻の毛抜くだけでは済みません。

もはや尻に火が点いて、いい感じにスモークされております。


変える時間とパソコンが買えなかっただけで、現在急ピッチでメニュー表作成に

取り掛かっているところです。


6月までにはなんとか新体制でと思っております。


価格改定に伴い、無くなるメニューや

大幅に値上げするもの、据え置くもの、

それに増えるものなどがございます。



流石にメインの珈琲¥1500は上げすぎですので、

かなり良心的に抑えるつもりでございます。


その代わり、国分寺移転後ゆるめていたルールをタイトに締め直し

元の硬派な、より入りにくい店へと戻ります。


と、言ってもパプリックスペースでの過ごし方や

配慮が普段から身についていらっしゃる紳士淑女の方々にとっては

それでも格式高いオーセンティックな料理店やBARに比べれば自由度は高いので

今まで通り気楽にお立ち寄りいただくご利用で全く問題なく

快適にお過ごしいただけるかとは思います。



では、またいずれメニューとルールが変更されましたら

こちらで発表させていただきます。



なにとぞ宜しくお願いいたします。





 




待ちに待った「昵懇」出張珈琲を終え、数日が経った。


お土産に買ってきたフィナンシェは、やはり旨かった。


「昵懇」の大西さんが、嬉しいことをブログに書いてくださった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ねじさんと
『とりあえず、お客さん10人を目標にしよう!』
なんて話していたのですが、
オープンから閉店まで入れ替わり立ち替わりたくさんの方が
いらして下さり、びっくりでした。
おひさしぶりの方々にお会い出来て嬉しかったです。
みなさん、遠くからありがとうございました。
ご自分の店を休みにしてまで出張に来てくれたねじさん。
遠路はるばる国分寺から来てもらったかいがあったってもんです。
消費税が上がって、物の値段がなんだかずいぶんと高くなって、
なんとな~く世知辛いこともたくさん見聞き・体験する今日この頃ですが、
自分がやりたいことを貫いて、地道に、けど豊かに頑張っているヒトたちの中にいると、
世の中がどうだろうとあんまり関係ないかな~って思います。
大事なのは個人がどうやって行くか、なんだと思います。
そんなこんなで、賑やかな日々が過ぎ去って
ちょっとした寂しい感は否めないですけど、
私もがんばってゆきますかね~。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





「自分がやりたいことを貫いて、地道に、けど豊かに頑張っているヒトたちの中にいると、
世の中がどうだろうとあんまり関係ない」

「大事なのは個人がどうやって行くか」



そう、これなのだ。

個人ひとりひとりが、どう生きていくか。

世に迎合するばかりが、生きる道ではない。

なにも、儲けるなと言っているのではない。

大衆に寄り添うなと言っているのでもない。

本当に好きで、やりたいなと思うことを創意工夫して、

それを本当に欲しいと思う人が見つけ、買う。

コマーシャルやブランドの字面だけに踊らされるのではなく、

自分の価値観で判断し、産み出し、得る。

幸せを共有する。


本当にやりたいことで頑張っている人のつくるものは

魅力的だ。

大西さんは最後に「私もがんばってゆきますかね」と締めてくれた。

「オレも・・・」「私も・・・」が楽しく伝染していくような

仕事や、人のつながりは、素敵だ。


そういう人がいてくれる限り、

私も、頑張れる。




だから、私が旨いと思う、そんな人の作った、ケーキを取り寄せてみました。


今年の1月、国分寺店の企画展で特別販売して以来、本日から販売。




帰ってきた ガトー。





ガトーとは、フランス語でケーキやお菓子のことを指すそうです。


上の画像は、「ガトーセル」

セルは塩のことらしいので、


直訳すると、塩菓子。


本場のフランス塩菓子。想像の、斜め上ゆく旨さです。


勿論、日本ではおそらく「昵懇」さんしか作れないであろう、本物のフィナンシェも

数種仕入れました。








いずれも数量限定売り切れ御免。


GWのみ本日からの、店頭売り切り販売。


葉山の海に煌めく星屑の瞬きを纏った、ガトーセルやフィナンシェ。


この機会に、おはやめにどうぞ。





 




ブログにて二度に渡りご案内してまいりましたが、

ついに明日22日(火)、葉山「昵懇」さんhttp://jiccon.com/

にて「きらきらひかる、テディベアと週末展」出張珈琲です。


*国分寺店は出張珈琲にて臨時休業
23日(水)は営業再開仕込み準備につき青梅店は臨時休業となります。
ご注意ください。


外間宏政氏http://tdpb-hokama-h.com/のテディベア展示販売と
ワークショップ(ワークショップは完全予約制)が、
二階ギャラリースペースにてございます。


この長きにわたる昵懇さん&外間さんの企画展、最終日の大取りを務めさせていただきます。


さて、当店は


本イベント用に製作しました「kirakirablend」を使用し

葉山という海のある土地で、昵懇という黒い佇まいのお店を
黒船海賊船「昵懇号」に見立て

そこに集う愉快な仲間と共に宴を楽しむ、
大人のゆるゆる海賊BAR的珈琲店を展開します。


昵懇さんにも卸させていただいておりますパプアニューギニアの珈琲をブレンドに使用し、
同じくパプアニューギニアのダークラム「ウォーリアー」を用い
オリジナルカクテル珈琲ドリンクもご提供。

海賊と言えばカリブ海。キューバ浅煎り珈琲豆を日本の誇るラム酒に匹敵する黒糖焼酎で
2か月あまり漬け込んだねじまき雲特製酒を用いたオリジナルカクテルも。

もちろんノンアルコール珈琲ドリンクもご用意いたします。

しかし、大人な海賊ですので、軟弱なジュース類はございません。

お子様も、申し訳ございませんが、
泣く子もだまる大人スィーツな珈琲を召し上がっていただく
ことになります。

数量限定で珈琲豆「kirakirablend」の販売もございます。


昵懇さんは、珈琲やラム酒に合うチーズケーキや
滅茶苦茶美味しいフランス仕込のタルトやシフォンケーキを
ご用意くださいます。

詳しくは昵懇さんHPやブログをご確認ください。


では、明日出航&ラストランの昵懇号「きらきらひかる、テディベアと週末展」にて
昵懇船長ともどもお待ち申し上げます。


☆昵懇さん近隣は前ブログで描写したように、大変狭く住宅が密集しておりますので
大勢で道を塞いで歩いたり、騒いでご近所の迷惑になるような行為はくれぐれも慎んで
お越しくださいますようお願いいたします。
守らぬ者は容赦なくワニのエサにいたします。海の掟は守る。紳士な海賊でありましょう。
















「あっはっは。津波なんかあったらここなんてイチコロよぉ〜!」

きらきらと笑い飛ばして彼女は言った。

結構シャレにならないことも、さらっと笑い飛ばしてしまえるのは
万が一そうなっても、悔いのないほど大好きな場所を見つけられたからなのかも
しれないな、と私は思った。

太陽に白く反射するリネン地のシャツに、
ピタッと青いジーンズをロールアップして、
ジャックラッセルテリアという真っ白な猟犬を連れ、
しゃんと背筋を伸ばして歩く彼女は、

どこにいても肝の坐った生き方をしている。




オシャレなレンガ色のスターバックスがデンとあって、
潮の香りのするうねうねとした葉山のバス通りから一本山側に入ると、
もうそこは東京の下町のようにひっそり密集した家々が立ち並ぶ
どこか懐かしい路地になっている。

ふと電柱を見ると、白と青の爽やかな四角いプレートに

「津波注意 ここの地盤は 海抜5.8m」

と、緊張感のないロジカルな文字が
間の抜けたTシャツのロゴのように並んでいる。

その電柱を角に曲がり、
更に吸い込まれそうに狭い路地を50歩(たしかにそれは50歩なのだそうだ。を)奥にゆくと
瞳孔が開きそうにポッカリとすべてが黒い
強固にこじんまりとした日本家屋が見えて来る。

そこが「食」を中心に据えた環を作り出す彼女、大西麻子氏の新しい城。
「昵懇」http://jiccon.com/about.htmlだ。

黒いお店の前に立つ大西さんは、まるでくっきりとした白い穴のように見えた。
白い意志の塊は黒い城のお腹の中で、魔法使いみたいに
ほっぺたの落ちそうな料理をむくむくと産み出してゆくのだろう。



4月22日の火曜日に、そこで私は珈琲を淹れさせてもらう。



某日、
新宿で湘南新宿ラインの乗り換えに目の前で失敗した私は
東京駅から総武線快速・横須賀線に乗って
それでも打ち合わせ予定時刻よりだいぶ早く逗子に到着することができた。

昔に一度逗子に来た時に、葉山までの道すがらに海岸があるのを
記憶していたからだ。



ビーチコーミングを、しようと思ったのです。




「昵懇」からも徒歩5分ほどで、砂浜に出る。

逗子からそこまでの道すがら、温かい風と照り返しで少し汗ばむ海岸線で
小2時間ほど拾い物をした。

写真が戦利品の数々。

あまり大物はないけど、波に洗われた物体の、成れの果て的得体の知れない無用なものを
沢山拾った。


いろいろ考えながら拾うと、そういうゴミみたいなものも宝物に等しく思えるから不思議だ。

たぶん、私や私の店なんかもそういうものの寄せ集めで出来ているのかもしれないな、と思う。
どうしようもないものを拾いながら、ひとつづつストーリーをこめて、色をつけて、慈しむ。
いつの間にか、なくてはならない大切でかけがえのない唯一無二のものになっている。

そういうものなのかもしれない。

案外レアな大物は落ちていなかった。

そいうえば、"あの人"もたしかこの辺に住んでいて
ビーチコーミングをするって言ってたっけ。
と、取材でお世話になった人の笑顔がふっと浮かんで、
いいものは全部そいつに拾われてしまった後かもしれないな、
チキショウ!と勝手にその人のせいにしたりする。

たしか手紙の入った瓶を拾ったと聞いた気がする。
そんないいものはそうそう落っこちていない。

いわゆる"持ってる"タイプの人はどういうわけか、そういうものを運命的に
たぐり寄せる力があるようだ。
大西さんが黒い城を手に入れたのも"持ってる"人だからだと私は思っている。

"持ってる"彼は、今頃どうしているだろうか?
掴もうとする夢に向かって進んでいるのだろうか?
まだツキは"持ってる"だろうか。

などと考えながら、パステルブルーのガラス瓶のカケラを拾う。


すると、去年フランスに旅立っていった大学生のお客さんの顔が
突然ふっと浮かんだ。
初めて来てくれた時はまだ高校生だったっけ?

自分の学科とぜんぜん関係ない教授にくっついてフランスにちょこっと行くというので

「フランスにも不味いチョコってあるのかな?お土産に不味いチョコ、買ってきてよ。」
と冗談で頼むと

本当に買ってきてくれた。しかも美味しいやつ。
ニワトリと、色とりどりの卵がいくつかと、藁の地面が全部チョコレートでできているやつ。
壊れてしまうといけないと、機内持ち込みで大事に抱えながら
日本に帰って来たという。

彼はその後大学を一時休学し、フランスに長期滞在することに決め、また旅立っていった。
今は店の冷蔵庫に、チョコの藁だけが入っている。
フランス語を「星の王子様」を訳しながら覚えていた
王子様みたいな甘い横顔が脳裏に浮かぶ。

海の向こうで、自分の星は見つけられたかい?

と思っていると、


ニワトリの骨みたいなものを、拾いました。




・・・とまぁ、私の"持ってる"度は所詮こんなものだと解ったのだが、

それでも、これからも拾い続けていこうと思う。


物語を抱きながら、


波にもまれて、まるくなって、きらきらとひかるカケラにまた

会えるように。



とりあえず「海抜5.8m」


どんな波が来ても、黒光りする船で乗り越えて宝探しをする

海賊のような珈琲を淹れようと閃いた

一日。




4・22 もし晴れて津波が来そうになかったら

皆様も是非、浜辺で自分探しのビーチコーミングを

楽しんでください。

その宝物を、チキショウ!と言うであろう私に見せびらかしに「昵懇」へ。





詳細はまた後日。






















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