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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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TOCORO BLEND「SUMMER」を「ICE COFFEE」で。


8・2(土)3(日)


*国分寺ねじまき雲(陽)で通常時間にて営業。




トコロカフェさんhttp://tocoro-cafe.com/index.htmlと共同開発いたしました
販売用珈琲豆、
現在はトコロブレンドの夏バージョンを展開しております。

普段は当店設置の「tocorocafe分室棚」での豆売りの他
トコロカフェさんが出張珈琲いたします際、
オーナーである上村氏が提案する感性でドリップいたしております。


このたびは、デモンストレーションとして
もう一人の開発者にして焙煎担当であります私が
特別にねじまき雲でトコロブレンドサマーを使用し、独自のアイスコーヒーを
お点ていたします。


メニューとしましては、

・オリジナルネルにて大量抽出しました飲みやすい濃さの、ネル出しアイス珈琲

・水出し器具にて抽出いたしました少量の濃いめの水出しアイス珈琲

・ペーパードリップにてクリアな苦味の珈琲ゼリー

の三種の夏メニュー

いずれも数量限定でございます上、水出しとゼリーはごくごく少量のみの
ご用意となります。

売り切れ次第終了でございます。


*ホットメニューに関しましては、通常の当店メニューからお出しし
あえて、トコロブレンドサマーのホット抽出はございません。

*ゆえに通常メニューのアイス関連はすべて欠品扱いとさせていただき、
トコロブレンドサマーが売り切れましたら、解禁といたします。



トコロカフェさんサイドといたしましては


前回の当店出張でご好評いただきながら、売り切れのためご購入できなかった方も
多く再版のご要望の多かった、トコロカフェオリジナルパウンドケーキを
トコロブレンドサマーに合わせ


・塩ミルクバニラパウンドケーキを、テイクアウトでも店内でもお召し上がりいただける
ようにいたします。



夏の涼を、かき氷だけではなくアイス珈琲と塩スイーツで。


今回はトコロカフェさんの出張イベントではありませんので
上村氏の開催者としての特別な在廊はございませんが、
お客様として3日の日にお席にいらっしゃるご予定がございます。
上村氏と少しご歓談なさりたい方などは、この機会にどうぞいらっしゃいくださいませ。



では、店内は涼しくいたしますが、
どなたさまも熱中症対策や雨対策の上、お越しいただけますようお願いいたします。






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少し前、「本のデミタス」というブログ記事を書きました。
http://nejimakigumo.blog.shinobi.jp/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC/%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%9F%E3%82%BF%E3%82%B9



「大坊珈琲店」という

私家本の体裁で、千部限定で販売されました御本のことでございます。

そちらは売り切れましたが、

多くのご購入を望まれますお声によって、復刊したようでございます。


誠文堂新光社さまより


「大坊珈琲店」 著・大坊勝次

¥3000+消費税




前回手に入れ損ねました方は、この機会に是非ご購入されてはいかがでしょう。



特には、こちらのブログでお伝えすることは、ございません。

どうか、ご購入しお読みになってくださることで、伝わるものがあるのではないかと思います。

どなたかお持ちの方に、御本を貸していただくのではなく、

ご購入なさることを、おすすめいたします。

デミタス珈琲を、ご自身でご注文なさりお飲みになるのと、同じように。














本日7月11日より



以前よりお知らせしておりました増税後の価格改定を行い



価格を上げすぎない代わりに、ルールを昔青梅だけで営業していた時代の


厳しいものに締めなおします。



珈琲を嗜むためのご用意のある方々を優先し、

心地よく過ごしていただく空間を保持したく思います。

私が働きやすい環境を作るためのエゴとも言えるかもしれませんが





どうかご理解くださる方のみご来店のほど、よろしくお願いいたします。





具体的には、


1・禁煙


1・三名からのご来店はお断りする場合がごさいます。


1.コンピュータ類のお持込の制限


1.約一時間半内で一杯の追加オーダー制


1.ペット同伴不可


1.撮影制限


などでございます。


コンピュータの持ち込み制限とは

昨今急速に発展した技術により、

ご来店中ずっとコンピュータに集中してしまい

周囲が見えなくなっている方が増え、自宅化の傾向があります。

そういうコンセプトのカフェでならば良いのですが、

当店はそれを良しとするお店ではございません。

小一時間ほどお使いになられるのでしたらよろしいのですが、

使っているのではなく、コンピュータに支配されているように

お見受けしたら、退店をお願いさせていただきます。

なお、機材の小型化により、音楽プレイヤーや動画プレイヤーの

持込みも目立つようになってまいりましたので、

ホームシアターではない当店では、それもお断りさせていただくことに

いたしました。


撮影制限に関しましては、これも気軽に写真が撮れるようになった便利さの反面

礼儀なく、店主、スタッフを撮影し、それをネット上の

情報共有サイトに公開されてしまうことが増えて参りました。

インテリアや、ドリンク類の撮影は許可しておりますが、

以前からの、お客さまのご迷惑にならない撮影に加え

お店の店員の撮影もNGとさせていただきます。

もともと有名人でもなければ撮影に値するほどの見た目でもございません。

もっと美しいものにレンズをお向けになられますようお願いいたします。



他にも店内規約などがございますので、おって


「当店御利用規約」のページをブログやHPに設けることといたします。


私も個人経営の飲食店にお邪魔させていただく際に

気を配っている、礼儀としては当然の事柄ではございますが

気を抜くと私もうっかりすることがございます。


気を配り合わせていただきながら、時間と場を共有するということを

学ばせていただければと思っております。



どうぞよろしくお願いいたします。






 




「ねじまき雲は、おかしなトコロ」

天候の優れぬ中大勢お越しくださり、有難うございました。


じつはこのイベント、当店にとっては
隠れアニバーサリーイベントでもありました。

丁度イベントが始まりましたタイミングで
2006年6月25日開店の当店は9年目の営業に入りました。

そのような歩みの中を、皆様とアニバーサリーを迎えることが
出来ましたことを、本当に嬉しく思います。

そしてその歩み出しを共にしてくださった「トコロカフェ」のお二人に
心から有難うございます。


さて、このたび大誠社さんから出ております


「珈琲時間」という季刊誌に当店を取り上げて頂きました。

なんと開業日の次の日に発刊。
偶然のアニバーサリー発刊ですね(笑)。

水出し珈琲の特集ページの中の一店として掲載されております。

そして編集さんのご厚意で、当店のトコロカフェ分室棚も
写真でご紹介くださっております。



「看板は掲げられていなかったが、ここに違いないという確信がもてた。
ただカーテンが閉じられているので中の様子はわからない」



ではじまる当店のページ。

小説の書き出しのような表現が、とてもねじまき雲らしい
素敵な文章です。


是非、書店通販などでお買い求めいただければと思います。


編集の小田巻さま、写真の永島さま

感謝です。



「珈琲時間」   


大誠社http://taiseisha.jp/   6月26日発刊 ¥880




 





前ブログでご紹介いたしました「ねじまき雲は、おかしなトコロ」


いよいよ明日開催です。


さきほどトコロカフェの上村氏が、ケーキなどを搬入くださいました。


写真はW抹茶チーズケーキです。

まるでそそり立つ緑の断崖。

重厚に積み重ねた年月と、試行錯誤の分だけ深みの増した地層は
高級な塩甘みと、かのこ豆とお茶の風味の凝縮したふくよかな味わいです。

緑に囲まれた国分寺崖線「お鷹の道」の入口近くに居を構える当店で食すに
ふさわしいお味です。

そうそう、今回はカフェイベントのため特にカフェタイムなどは
混雑が予想されます。

お時間のないお方には申し訳ありませんが、喫茶は時間が読めないため
パウンドケーキや手ぬぐい、珈琲豆など物販だけでもご覧になっていって
ください。

お時間に余裕のおありの方は是非、
少量ですが蛍の生息する湧水涼しいお鷹の道を散策なさったり、

国分寺駅前の起伏を活かした造形美が美しい「殿ヶ谷戸庭園」http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/shisetsu/1733/18115/003315.html
でくつろぎながらお待ちいただければ幸いです。(殿ヶ谷戸庭園は有料:一般¥150)
こちらはホタルブクロが見ごろのようです。

雨の日も多いので、ご近所の
「カフェスロー」さんhttp://www.cafeslow.com/でお食事をしたり、
「キィニョン」さんhttps://www.quignon.co.jp/にスコーンを買いに行ったりして
お待ちいただくのもいいかもしれません。

*満席時、入れ替わりで確実にお席を確保したい方は
ウェイティング表をご用意してございますので
ご記入いただきお散歩しお待ちいただければ、お電話いたします。


イベント詳細は当店のひとつ前のブログ記事、もしくは
「トコロカフェ」さんのHPhttp://tocoro-cafe.com/nikki.htmlをご参照ください。




6月28日(土)~7月1日(火)

14:00~22:00 LO21:30


上村氏在廊予定日 6/28・30・7/1








 




喫茶店なのか、カフェなのか、珈琲店なのか、なんなのかわからない店である。



この店はどんなところか?という問いに


ねじまき雲は、おかしなトコロ。


と答える人もいるだろう。


そのとおりである。



「ねじまき雲は、おかしなトコロ」


そういう名のイベントが当店である。


6月28日(土)~7月1日(火)

*6月27日(金)は準備休業となります。


通常時間営業。


ねじまき雲は珈琲を。

お菓子なのはトコロカフェhttp://tocoro-cafe.com/である。


この期間、盟友トコロカフェさんが、

トコロカフェのスイーツを

当店に設置されたトコロカフェ分室棚「ワンダー・ウォール」で販売くださいます。

店内で食べることの出来るチーズケーキも

この期間はトコロカフェのチーズケーキに変わります。


いままで幾多のイベントを共にしてきた私どもですが、

当店のスタンダードメニューにトコロカフェさんのお菓子を

合わせたことはありませんでした。


今回は、共同企画珈琲豆、夏季バージョン「tocoroblend summer 2014」

の初売りを兼ね、通常のねじまき雲のメニューにトコロカフェの

お菓子を合わせた特別な4日間を催します。


よって、このイベント期間中は


☆初回ご注文は、ドリンクとケーキのセットのみのご注文となり

ドリンクオンリーのオーダーは出来ません。

二杯目からはドリンクのみ可能となります。


*なお混雑が予想されるため、

一部ドリンクメニュー

・サイフォン ・なっつラテ ・ココア

はオペレーションの都合上、お出しできませんのでご了承ください。



メニューは、

スタンダードとして

・マンゴーチーズケーキ

を中心に常時二種類のチーズケーキ。

日替わりでW抹茶チーズケーキなど数種ご用意くださるご予定です。

コンプリートするには毎日来なければならないという

お客さま泣かせのイベントではございますが、お楽しみいただければと思います。


棚売りテイクアウトとしましては

・パウンドケーキ類
(店内飲食にてセットでチーズケーキをご注文の方は、二品目扱いとして
ご購入のパウンドは店内にてお召し上がりいただけます。)

・トコロブレンドサマー
(アイスコーヒーやカフェオレ向きの苦めの珈琲豆)

・トコロカフェオーナー上村氏セレクトアイテム数種
(かまわぬ別注トコロカフェてぬぐいを販売予定)




今回はイベント開始後流動的に

その他トコロスイーツ販売もある可能性がございます。

何が起こるかわからない4日間。


☆上村氏在廊予定日は


6・28(土)30(月)7・1(火)


となっております。


おかしなねじまき雲と、お菓子なトコロカフェのコラボレーション

何卒よろしくお願いいたします。




 



まるでBGMのアプリだな。うるさくて寝れやしない。


そう私は思った。


どうしてもここで寝たいと頼み込んで勝手に泊まった牛舎の外では
耳をつんざくようなカエルの大合唱と、
じょぼじょぼと沢の水が池に溜まるどことなく便意をもよおす音とが相まって、
環境音楽と狂想曲のごった煮みたいになっている。


枕替わりにしていた焙煎臭染みつくバックパックから身を起こし、
体にかけたコロンビアの古いマウンテンパーカーを羽織ると、
昔、牛舎であった本屋を出た。

5月の俵山は、まだ十分に底冷えするようだった。


トイレにいこう。パブロフの犬みたいな便意だ。


牛舎の本屋は、「ロバの本屋」という。
ロバの本屋の脇にある厠は、汲み取り式である。
しかし、換気扇さえ回っていれば、思いのほか臭くないのは発見だった。
私のぼっとんイメージを払拭してくれるに足るほど、清潔で素敵な空間だ。

このトイレみたいに、空気が出はいりして生きていさえすれば
たいていのことは澱むことなんかないんだ。
見た目がクリーンなビルディングの会議室であっても、
息をしていない体制組織みたいなものは、きっと臭くて澱が溜まっていくんだ。
と、毒づいてみたりする。私も相当澱が溜まっているのかもしれないな。

知らず知らず溜まった日々の澱を落とすために、私はここに来たかったのかもしれない。


用をたして、外に出ると、そこは真の闇だった。


街灯のないこの地区は、星のない夜は、真っ暗になる。
携帯の電波すら飛んでいない闇の中で
生き物の気配だけが蠢いている。

それすら、すがすがしい風にあたるとなんだか自然なこととして心地よくさえ思う。

蛍の季節は、ここら一帯は蛍の観光名所になると、
廃牛舎をセルフリフォームしたロバの本屋のオーナー、いのまたさんが教えてくれた。

街灯のない暗闇を、沸き立つ星雲のように黒き森に舞う蛍は、さぞかし幻想的だろう。


私は山から降りる朝靄が頬をかすめるまで、

本棚に囲まれた元牛舎のロバの本屋で、ぐっすり眠りについた。



去年の5月、私は山口県長門市俵山にある「ロバの本屋」さんに
出張珈琲に出かけた。

尊敬する大好きなカフェオーナー、いのまたさんが作ったブックカフェ
「ロバの本屋」http://www.roba-books.com/
どうしても行きたかったのだ。その生き方のセンスに会いたかったのだ。

ロバの本屋さんと共通して親交のある

テディベア作家、外間宏政氏
焼き物屋 上泉秀人氏

と私の、青梅三人衆で山口県に行ったのが、つい昨日のような気さえする。


今年も「ロバの本屋」では
外間宏政氏のテディベア展が開催される。



こつこつ、もくもく、たんたんvol.2『テディベア、美味しいものを持って蛍を見に行く』

2014 6月13日(金)~24日(火)
*水、木曜日はお休み



今回出張珈琲はないが、

画像の「ファイヤーフライブレンド」で豆売り参加させていただくことになった。


先々月出張珈琲させていただいた葉山の「昵懇」さんもケーキ販売で参戦する。

福岡の「山下カバン」さんも古道具でご参加するそうだ。


風のとおるブックカフェで、

人のぬくもりの息づくテディベアと古道具とケーキと珈琲。


それにいのまたさんがセレクトした、

ぽっと溜め息の出るような面白いご本を見ながら、

日々の疲れをぽっとり落として、

深呼吸してみては、


いかがでしょう。



蛍の光を珈琲に浮かべて。



*詳細は各HPご参照のこと。









プレヤッサが好きだ。


行ったこともないアフリカの料理だ。

本場のプレヤッサを私は知らない。でも実にプレヤッサは旨いのだ。


彼女の作るプレヤッサだから、旨いのかもしれない。「カフェソメイエ」の

キッチンで作られたプレヤッサだから。



当店の杏仁カップケーキ、チーズケーキ二種は、ソメイエさんに作って頂いている。

珈琲に合うように私が無理難題を押し付け、それでも彼女は頭を捻り、手にアカギレをつくり

私の持ち込んだバニラビーンズをふんだんに使い、苦心の末、完成させてくれた。

両店の想いと楽しくメンドクサイやり取りの詰まったオリジナルのケーキたち。

もちろん、それらはソメイエさんに行っても食べることはできない。

当店に来なければ、他のどこでも口にすることは出来ない。

そして、ねじまき雲とソメイエが共に築き上げてきた共有意識や絆があったから、頼めた仕事。

他の誰かが言ったところで、おいそれとオリジナルケーキを作ってくれるわけではない。

なにせ、私も彼女も、馴れ馴れしく物事を頼まれたり、気軽に声をかけられるのが

ひどく苦手なのだ。



しかし、

プレヤッサは当店にはない。

ソメイエさんの空間で、心静かにその一皿と向かい合い食べるから、美味しいように思える。




私にとっての最高の一皿が、

「東京カフェの最高のひと皿」という本の表紙を飾った。


何かといつも心強い支えをくださる

川口葉子氏http://homepage3.nifty.com/cafemania/
による新刊である。


嬉しいことに、お世話になっている駒沢「SMILE」さんhttp://sfc-smile.com/や、

川口氏の本には三軒茶屋での営業中最後の掲載となる、
同志「トコロカフェ」さんhttp://tocoro-cafe.com/index.html

それに当店も羊羹で載っている。



この本のはじまりに川口氏は、

和食の五味、精進料理の六味にたとえ、カフェの七味として

七番目の味に、「空味」をあげている。

カフェのもつ空気感、空間の味と言う。


私もそういうものがあると、今は思える。


「カフェソメイエ」の持つ、緊張感と弛緩する感覚のないまぜになった独特の空気感で

食べるひと皿は最高だと思う。


ネット社会が盛栄で、なにかと人と人との間合いや距離感が近まり過ぎる昨今。


空である間を大切に、カフェで、珈琲店で、

リアルに人の作り出すひと皿を


空味を楽しんでみては、いかがだろうか?








「東京カフェの最高のひと皿」5月20日発売

川口葉子著 大和書房http://www.daiwashobo.co.jp/

¥1400+税




















「ピアノとバレエ」



5月24日(土)

青梅の山寺 聞修院http://www.monsyuin.org/にて、イベント出店がございます。



この出張珈琲につき


5月24日 当日と

5月23日(金)は仕込み準備日


につき両日国分寺店での営業はございません。ご注意ください。




イベントは

昼の部/こどものためのおどり 13:30~14:30




夜の部/すべてのおとなのかたへ 18:00~19:30


で分かれており、


チケット 前売り(各部) ¥2500 当日 ¥3000



一日通し券(両部)が ¥4500


となっております。


詳細、チケット前売りに関しましては

鷲頭正子氏主宰の 「BANO BALLET」HPhttp://banoballet.com/をご参照ください。


12:00よりカフェオープン。売り切れ次第終了です。

出店は当店のほかに、ケータリングで「NEXT KITCHEN」さんのごはんが
あるそうです。



当店は12:00から開演までの間と

各部の合間、それに終演後に珈琲をお出しできればと
思っておりますが、
DMにある通り、売り切れた場合は終了いたします。







出演: 

鷲頭正子 佐藤公香 畠山慎一 (パフォーマンス)

えこ (ピアノ)

斎藤マコト (メトロノーム)*夜の部のみ

石川 寧 (トランペット)*夜の部のみ

高見澤克哉 (ギター)







*山寺ゆえ、青梅駅から小一時間かかりますが歩いて行けないことはありません。
急な坂、トンネルはございます。
駐車場もございますので、お車、
もしくはバスにて最寄りのバス停から歩いていただくことになります。
詳しくは聞修院HPか、DM地図をご参照ください。























 
 


tocoro cafe spirit lives on inside of nejimakigumo.


It`s a tocoro cafe wonder wall.








"tocoro blend" coffee beans  ¥1350

"nishimoto ryotahttp://www.nishimotoryota.com/index.html"  product design goods etc.







The branch office of tocoro cafehttp://tocoro-cafe.com/index.html.


Coffee roaster nejimakigumo "陽you" kokubunji sells tocoro cafe brand products

since 2014 5.9.














ワンダー・ウォール。



次に つなげるための 壁を 作るんだ。


そう 私は 思ったのです。


かつて、その人は誰もいない定休日、美しい白木のテーブルをわが子のように撫でながら
「いいお店だよね~。」と、自分のお店をため息まじりに見渡していた。

子供のいないその人にとって、辛さや夢を共に成長してきたお店は
子供のようなものなのだろうと思った。

私には、不満だらけの自分のお店をそんな風には思えたことがなかったから、
ちょっと羨ましいようであったり、誇りをもってそう言えるようになれないとダメだなと、
反省したりもした。


二か月前の某日、
新たなる夢に向かうため、我が子のようなその空間を去ることを決断した
その人のお店の、解体を手伝わせてもらった。

プロの仕事の詰まった造作は、カフェインテリアの域を越え
まるで一戸の強固なビルのように、
そのお店のオーナーの意志のように、粘り強かった。
解体してみて、いいお店だったことが身をもってより理解できた。

我が子にメスを入れる。それは、壊すことではないのだと思う。
一旦、それは細かく細かく夢の一端となって充填期間の間、保管される。

殺すのではなく、生きるために。生まれ変わるためのプロセス。

「tocoro cafe」というカフェがある。あった。ではない。ある。
三軒茶屋での活動を終えたトコロカフェさんは、形態を変えるための充填期間に入った。
私はその解体で授かった一端の壁材で、小さな壁を作った。

ワンダー・ウォールだ。

あの強固な建築性には遠く及ばないものの、
トコロカフェたるエスプリを込めながらひとつの棚を改造し、
ライトを設置し、腰板としてtocoro cafe壁を取り付けた。

昨日、トコロカフェの上村夫妻が、ねじまき雲との共同プロジェクトである珈琲豆
「トコロブレンド」を袋詰めに来てくれた。
他にも、トコロカフェさんで扱いのあった木工作家 西本良太氏の
トコロカフェオリジナルマドラーや、ペーパーフィルターホルダーを
持ってきてくださった。


それが棚に並び、完成した「トコロカフェ分室棚」が小さく息をし始めた。


カフェ イン カフェ

ねじまき雲(陽)の中にトコロカフェがある。
その棚に、夢の起爆剤たるカフェインが乗っている。

ねじまき雲ではこれまで積極的に豆売りをしてこなかった。
トコロカフェの想念を得て今、

四季の豆「トコロブレンド・スプリング」が
店頭販売される。


トコロカフェ上村氏が、次の大いなる一歩を標すまでの充填期間、
2014・5・9から、トコロカフェ分室棚の様々な試みが動き出す。

詳細は tocoro cafe blog http://blog.tocoro-cafe.com/

をご参照ください。



ちなみに、このブログで登場したワンダー・ウォールとは、実は歌の名前です。

大学時代よく聴いていた「Oasis(オアシス)」という
アイルランド系労働者階級出身の尖った兄弟が中心となった
ブリットポップバンドの一曲です。

当時、ジャージやウインドブレーカーというギャラガー兄弟の出で立ちに
「ジャージかっけ~!!」と思ったりしてました(笑)。

現在は兄弟喧嘩から解散してしまいましたが、

このワンダー・ウォール、いい歌です。

訳してくださっていた方の歌詞をネットで見つけたので以下に。

ご興味おありの方は読んでみてください。


「ワンダー・ウォール」


いよいよ今日がその日,計画を実行する日だ
そうすることで,周囲からはきっと色々非難されるだろうけど
もう薄々気づいてるんだろ?
何をやらなきゃいけないのか
だけど,他の人は,こんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

あちこちから色々うるさく言われたけど
心に秘めた決意は変えられない
今までだってそうだったし
その程度のことで,気持が揺れたことは一度もないはずだ
だけど,他の人はこんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

これから進んでいく人生という道のりはどれも曲がりくねって真っ直ぐじゃない
すんなりとは行かなくて,辛いこともきっとある
何を目印にすればいいかもわからない
山ほどあるんだ
(君に)言ってあげたいことが
なのにどういえばいいのかわからない

言っただろ?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

本当は今日が「その日」になるはずだった
だけど決行しなかったから
もう非難されることはない
だって,君にもある程度
しちゃいけない事がわかってたから
だけど,他の人は,こんな風には思ってくれない
こんな気持ちなのは僕だけだよ

これから進んでいく人生という道のりはどれも曲がりくねって真っ直ぐじゃない
すんなりとは行かなくて,辛いこともきっとある
何を目印にすればいいかもわからない
山ほどあるんだ
(君に)言ってあげたいことが
なのにどういえばいいのかわからない

言っただろ?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

前に言ったよね?
僕を救える人はひとりしかいない
そして君がその人なんだ
色んなものから守ってくれる,君がその魔法の壁,ワンダー・ウォールだ

多分これからは,君が僕を救ってくれる
挫けそうになっても支えてくれる
この辛い世界から
僕を守ってくれるんだ












 




「消費税あがっても、こちらは上げないんですね。流石はねじまきさん!」


などと最近言われておりますが、

そんなわけ無いです。


ただでさえ、通常使用豆換算だけで¥1500はするであろう珈琲を

手間賃人件費など抜き抜きで¥600で8年近くやってきた阿保です。


この8パーセントの壁は、今までのように尻の毛抜くだけでは済みません。

もはや尻に火が点いて、いい感じにスモークされております。


変える時間とパソコンが買えなかっただけで、現在急ピッチでメニュー表作成に

取り掛かっているところです。


6月までにはなんとか新体制でと思っております。


価格改定に伴い、無くなるメニューや

大幅に値上げするもの、据え置くもの、

それに増えるものなどがございます。



流石にメインの珈琲¥1500は上げすぎですので、

かなり良心的に抑えるつもりでございます。


その代わり、国分寺移転後ゆるめていたルールをタイトに締め直し

元の硬派な、より入りにくい店へと戻ります。


と、言ってもパプリックスペースでの過ごし方や

配慮が普段から身についていらっしゃる紳士淑女の方々にとっては

それでも格式高いオーセンティックな料理店やBARに比べれば自由度は高いので

今まで通り気楽にお立ち寄りいただくご利用で全く問題なく

快適にお過ごしいただけるかとは思います。



では、またいずれメニューとルールが変更されましたら

こちらで発表させていただきます。



なにとぞ宜しくお願いいたします。





 




待ちに待った「昵懇」出張珈琲を終え、数日が経った。


お土産に買ってきたフィナンシェは、やはり旨かった。


「昵懇」の大西さんが、嬉しいことをブログに書いてくださった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ねじさんと
『とりあえず、お客さん10人を目標にしよう!』
なんて話していたのですが、
オープンから閉店まで入れ替わり立ち替わりたくさんの方が
いらして下さり、びっくりでした。
おひさしぶりの方々にお会い出来て嬉しかったです。
みなさん、遠くからありがとうございました。
ご自分の店を休みにしてまで出張に来てくれたねじさん。
遠路はるばる国分寺から来てもらったかいがあったってもんです。
消費税が上がって、物の値段がなんだかずいぶんと高くなって、
なんとな~く世知辛いこともたくさん見聞き・体験する今日この頃ですが、
自分がやりたいことを貫いて、地道に、けど豊かに頑張っているヒトたちの中にいると、
世の中がどうだろうとあんまり関係ないかな~って思います。
大事なのは個人がどうやって行くか、なんだと思います。
そんなこんなで、賑やかな日々が過ぎ去って
ちょっとした寂しい感は否めないですけど、
私もがんばってゆきますかね~。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





「自分がやりたいことを貫いて、地道に、けど豊かに頑張っているヒトたちの中にいると、
世の中がどうだろうとあんまり関係ない」

「大事なのは個人がどうやって行くか」



そう、これなのだ。

個人ひとりひとりが、どう生きていくか。

世に迎合するばかりが、生きる道ではない。

なにも、儲けるなと言っているのではない。

大衆に寄り添うなと言っているのでもない。

本当に好きで、やりたいなと思うことを創意工夫して、

それを本当に欲しいと思う人が見つけ、買う。

コマーシャルやブランドの字面だけに踊らされるのではなく、

自分の価値観で判断し、産み出し、得る。

幸せを共有する。


本当にやりたいことで頑張っている人のつくるものは

魅力的だ。

大西さんは最後に「私もがんばってゆきますかね」と締めてくれた。

「オレも・・・」「私も・・・」が楽しく伝染していくような

仕事や、人のつながりは、素敵だ。


そういう人がいてくれる限り、

私も、頑張れる。




だから、私が旨いと思う、そんな人の作った、ケーキを取り寄せてみました。


今年の1月、国分寺店の企画展で特別販売して以来、本日から販売。




帰ってきた ガトー。





ガトーとは、フランス語でケーキやお菓子のことを指すそうです。


上の画像は、「ガトーセル」

セルは塩のことらしいので、


直訳すると、塩菓子。


本場のフランス塩菓子。想像の、斜め上ゆく旨さです。


勿論、日本ではおそらく「昵懇」さんしか作れないであろう、本物のフィナンシェも

数種仕入れました。








いずれも数量限定売り切れ御免。


GWのみ本日からの、店頭売り切り販売。


葉山の海に煌めく星屑の瞬きを纏った、ガトーセルやフィナンシェ。


この機会に、おはやめにどうぞ。





 




ブログにて二度に渡りご案内してまいりましたが、

ついに明日22日(火)、葉山「昵懇」さんhttp://jiccon.com/

にて「きらきらひかる、テディベアと週末展」出張珈琲です。


*国分寺店は出張珈琲にて臨時休業
23日(水)は営業再開仕込み準備につき青梅店は臨時休業となります。
ご注意ください。


外間宏政氏http://tdpb-hokama-h.com/のテディベア展示販売と
ワークショップ(ワークショップは完全予約制)が、
二階ギャラリースペースにてございます。


この長きにわたる昵懇さん&外間さんの企画展、最終日の大取りを務めさせていただきます。


さて、当店は


本イベント用に製作しました「kirakirablend」を使用し

葉山という海のある土地で、昵懇という黒い佇まいのお店を
黒船海賊船「昵懇号」に見立て

そこに集う愉快な仲間と共に宴を楽しむ、
大人のゆるゆる海賊BAR的珈琲店を展開します。


昵懇さんにも卸させていただいておりますパプアニューギニアの珈琲をブレンドに使用し、
同じくパプアニューギニアのダークラム「ウォーリアー」を用い
オリジナルカクテル珈琲ドリンクもご提供。

海賊と言えばカリブ海。キューバ浅煎り珈琲豆を日本の誇るラム酒に匹敵する黒糖焼酎で
2か月あまり漬け込んだねじまき雲特製酒を用いたオリジナルカクテルも。

もちろんノンアルコール珈琲ドリンクもご用意いたします。

しかし、大人な海賊ですので、軟弱なジュース類はございません。

お子様も、申し訳ございませんが、
泣く子もだまる大人スィーツな珈琲を召し上がっていただく
ことになります。

数量限定で珈琲豆「kirakirablend」の販売もございます。


昵懇さんは、珈琲やラム酒に合うチーズケーキや
滅茶苦茶美味しいフランス仕込のタルトやシフォンケーキを
ご用意くださいます。

詳しくは昵懇さんHPやブログをご確認ください。


では、明日出航&ラストランの昵懇号「きらきらひかる、テディベアと週末展」にて
昵懇船長ともどもお待ち申し上げます。


☆昵懇さん近隣は前ブログで描写したように、大変狭く住宅が密集しておりますので
大勢で道を塞いで歩いたり、騒いでご近所の迷惑になるような行為はくれぐれも慎んで
お越しくださいますようお願いいたします。
守らぬ者は容赦なくワニのエサにいたします。海の掟は守る。紳士な海賊でありましょう。
















「あっはっは。津波なんかあったらここなんてイチコロよぉ〜!」

きらきらと笑い飛ばして彼女は言った。

結構シャレにならないことも、さらっと笑い飛ばしてしまえるのは
万が一そうなっても、悔いのないほど大好きな場所を見つけられたからなのかも
しれないな、と私は思った。

太陽に白く反射するリネン地のシャツに、
ピタッと青いジーンズをロールアップして、
ジャックラッセルテリアという真っ白な猟犬を連れ、
しゃんと背筋を伸ばして歩く彼女は、

どこにいても肝の坐った生き方をしている。




オシャレなレンガ色のスターバックスがデンとあって、
潮の香りのするうねうねとした葉山のバス通りから一本山側に入ると、
もうそこは東京の下町のようにひっそり密集した家々が立ち並ぶ
どこか懐かしい路地になっている。

ふと電柱を見ると、白と青の爽やかな四角いプレートに

「津波注意 ここの地盤は 海抜5.8m」

と、緊張感のないロジカルな文字が
間の抜けたTシャツのロゴのように並んでいる。

その電柱を角に曲がり、
更に吸い込まれそうに狭い路地を50歩(たしかにそれは50歩なのだそうだ。を)奥にゆくと
瞳孔が開きそうにポッカリとすべてが黒い
強固にこじんまりとした日本家屋が見えて来る。

そこが「食」を中心に据えた環を作り出す彼女、大西麻子氏の新しい城。
「昵懇」http://jiccon.com/about.htmlだ。

黒いお店の前に立つ大西さんは、まるでくっきりとした白い穴のように見えた。
白い意志の塊は黒い城のお腹の中で、魔法使いみたいに
ほっぺたの落ちそうな料理をむくむくと産み出してゆくのだろう。



4月22日の火曜日に、そこで私は珈琲を淹れさせてもらう。



某日、
新宿で湘南新宿ラインの乗り換えに目の前で失敗した私は
東京駅から総武線快速・横須賀線に乗って
それでも打ち合わせ予定時刻よりだいぶ早く逗子に到着することができた。

昔に一度逗子に来た時に、葉山までの道すがらに海岸があるのを
記憶していたからだ。



ビーチコーミングを、しようと思ったのです。




「昵懇」からも徒歩5分ほどで、砂浜に出る。

逗子からそこまでの道すがら、温かい風と照り返しで少し汗ばむ海岸線で
小2時間ほど拾い物をした。

写真が戦利品の数々。

あまり大物はないけど、波に洗われた物体の、成れの果て的得体の知れない無用なものを
沢山拾った。


いろいろ考えながら拾うと、そういうゴミみたいなものも宝物に等しく思えるから不思議だ。

たぶん、私や私の店なんかもそういうものの寄せ集めで出来ているのかもしれないな、と思う。
どうしようもないものを拾いながら、ひとつづつストーリーをこめて、色をつけて、慈しむ。
いつの間にか、なくてはならない大切でかけがえのない唯一無二のものになっている。

そういうものなのかもしれない。

案外レアな大物は落ちていなかった。

そいうえば、"あの人"もたしかこの辺に住んでいて
ビーチコーミングをするって言ってたっけ。
と、取材でお世話になった人の笑顔がふっと浮かんで、
いいものは全部そいつに拾われてしまった後かもしれないな、
チキショウ!と勝手にその人のせいにしたりする。

たしか手紙の入った瓶を拾ったと聞いた気がする。
そんないいものはそうそう落っこちていない。

いわゆる"持ってる"タイプの人はどういうわけか、そういうものを運命的に
たぐり寄せる力があるようだ。
大西さんが黒い城を手に入れたのも"持ってる"人だからだと私は思っている。

"持ってる"彼は、今頃どうしているだろうか?
掴もうとする夢に向かって進んでいるのだろうか?
まだツキは"持ってる"だろうか。

などと考えながら、パステルブルーのガラス瓶のカケラを拾う。


すると、去年フランスに旅立っていった大学生のお客さんの顔が
突然ふっと浮かんだ。
初めて来てくれた時はまだ高校生だったっけ?

自分の学科とぜんぜん関係ない教授にくっついてフランスにちょこっと行くというので

「フランスにも不味いチョコってあるのかな?お土産に不味いチョコ、買ってきてよ。」
と冗談で頼むと

本当に買ってきてくれた。しかも美味しいやつ。
ニワトリと、色とりどりの卵がいくつかと、藁の地面が全部チョコレートでできているやつ。
壊れてしまうといけないと、機内持ち込みで大事に抱えながら
日本に帰って来たという。

彼はその後大学を一時休学し、フランスに長期滞在することに決め、また旅立っていった。
今は店の冷蔵庫に、チョコの藁だけが入っている。
フランス語を「星の王子様」を訳しながら覚えていた
王子様みたいな甘い横顔が脳裏に浮かぶ。

海の向こうで、自分の星は見つけられたかい?

と思っていると、


ニワトリの骨みたいなものを、拾いました。




・・・とまぁ、私の"持ってる"度は所詮こんなものだと解ったのだが、

それでも、これからも拾い続けていこうと思う。


物語を抱きながら、


波にもまれて、まるくなって、きらきらとひかるカケラにまた

会えるように。



とりあえず「海抜5.8m」


どんな波が来ても、黒光りする船で乗り越えて宝探しをする

海賊のような珈琲を淹れようと閃いた

一日。




4・22 もし晴れて津波が来そうになかったら

皆様も是非、浜辺で自分探しのビーチコーミングを

楽しんでください。

その宝物を、チキショウ!と言うであろう私に見せびらかしに「昵懇」へ。





詳細はまた後日。






















 





少しぬるめが良い。




時間をかけ、ちびりちびりと

味と香りの変遷を楽しむ。




目を閉じてみる。




全神経を内と外とに廻らせて

空間と時間と音をも含め味わってみる。




いろいろ想ってみる。
 



また目を開けて

少し冷めたのを嗅ぎながら上唇に吸い付かせ、

音もなくコクリとやる。




小さな器をそっと両指の腹で持ち上げ回し

その育ち、極まりを観て愉しむ。




マスターの所作を

見るともなしに目の端に捉えてみる。

それをも味わう。





半時で二杯ほどは、楽しみたいと思う。





少し、カウンターの中の注文の間合いを計り

落ち着いた頃合いで、二杯目を告げる。




飲み終えた一杯目の残香を利きながら

待つ時間を味わう。

絵があれば、見て噛み砕いてみる。

花があれば、季節と間の緊張を読んでみる。

音楽の、調和の心地に酔いしれてみる。

低くかがみ器を洗っている訳を、考えてみる。

チビて持てぬほどの鉛筆を丁寧に削っている意味を、考えてみる。

使い終えた氷の袋を几帳面に拭き畳む理由を、考えてみる。




飲み終えた器は、乱雑に押しやらず、片付けず。

気を利かせたつもりで運び、万が一にも割ってしまうのは怖い。

マスターの手順を止めるのは、無粋。

などと考えながら、

正面よりやや横に器をずらし置き、

新たな小さき杯がステージにやってくるのを、

心待ちに眺める。




「お待たせしました・・・」の声の余韻を味わって

また、ちびりとやる。




おぉ・・・これはきっと冷めて本領発揮のタイプに違いない。

などと勝手に勘ぐってみる。




あぁ・・・もう一杯飲みたいな。

などと考えてみる。




気づくと、まろやかな飴色のカウンターを

撫でている。




ちびりちびり。




会話らしい会話など無くても、

胸の内だけでこんなにも語らうことが出来る。

伝わるものが ある。




これが   デミタス。





私はどこかの街の珈琲屋で、デミタス珈琲を飲むとき

大概こんな風だ。




そんな、デミタスのような本がある。

デミタス珈琲のように、ちびりちびりと読み進めたくなる。

そんな本だ。



一気呵成に読み進めたい気持ちを抑え

時に数ページ戻ってみたりする。




想いを馳せ、頬に、涙がつたったりもする。




読み終えたくない。

なぜなら追加オーダーは

もう出来ないから。



「大坊珈琲店」という本がある。




「大坊珈琲店」という店は

いまだ私の内に棲み続けている。



無くなってなどいない。



そう思いたいだけかもしれない。

それが怖いから、書けなかった。

やっと少し書けるようになったということは

ちょっとは認めることが出来るようになったのだろうか・・・。

昨年末まで、大坊珈琲店というお店が

「あった」ということを。




ずっと学んでいたいのだ。

もっともっと感じていたかった。




冷めてから飲むのに時間をかけすぎるのは、ブスイ。

追加オーダーもせず居続けるのは、ブザマ。



わかっている。わかっているが、

まだ読み切れない。




追加オーダーは、もう出来ない。





また飲めるとわかったなら、

読み進めよう。




いや。きっとまたお目にかかれるに違いない。

あの満ち充ちた空気に。

そう思い続けよう。



読むと、胸の内に問いかけが溢れ、ざわめき立つ。




閉じたくない。また開けたくなる扉を持つ

一個の店の、生き続けている本。




「大坊珈琲店」という

本がある。






*千部限定上製本「大坊珈琲店」は現在完売しております。

「大坊珈琲店」さん自体は
2013年12月で青山での営業を終えております。

大坊珈琲店の皆様、それにチーズケーキをお作りだったご麗人。
長年美味しい時間を、有難うございました。
















すこしアイスコーヒーが飲みたいようであり

まだホットコーヒーも恋しくなる夜もある。


四月。



ねじまき雲は4月22日(火) 葉山「昵懇」さんhttp://jiccon.com/index.html

に出張珈琲いたします。



よって、出張準備期間として21日(月)と、東京帰還日22日(水)も
臨時休業とさせていただきます。

*当店詳細は後日ブログUPいたします。



昵懇とは、なれ親しむの意味であり、そういう間柄を示す。


先日、下見と打ち合わせをしに、初めて昵懇さんを訪ねました。

そこは路地の路地。決して、誰にでも慣れ親しめるほど分かりやすいところにはないのです。

しかし、そこを見つけられた人は、

そのお店、土地、人と、昵懇の仲になるのだろうと予感させます。

真に慣れ親しむということは、馴れ合うことでも、慣れ慣れしいことでもないのでしょうね。


「昵懇」

実に親しみ深い場所です。


食にまつわることを楽しむ場「昵懇」の店主、大西さんは、
世田谷の経堂で「cura」というカフェをされていました。

当店の珈琲豆を扱ってくださって大変お世話になりました。

昵懇さんにおきましても当店の豆をお使いいただいております。



curaとは、イタリア語で、気配り 配慮 丁寧さや世話を意味します。 


「cura」から「昵懇」へ。


大西さんのhomeである神奈川での新しい歩みに、馴染みの顔が揃います。

4月5日(土)6日(日)は、

やはり当店がとてもお世話になっている「tocoro cafe」さんhttp://tocoro-cafe.com/index.html

出張。

トコロカフェさんも先月で三軒茶屋での活動を終え、

新たなる試みに向け移転準備期間に入っております。


この出張期間は当店との共同開発販売豆「トコロブレンドスプリング2014」の

初売りともなります。


詳しくは、トコロカフェさんのHP中の日記をご覧のうえ、葉山へいらしてください。



そして、この「昵懇」出張イベントを、通してとりまとめるは、


当店の常連さんでもあり、この三店で展示もされている


「The Dandelion Press Bear」テディベア作家 外間宏政氏http://tdpb-hokama-h.com/


テディベアを「昵懇」さん二階で展示販売のほか
ワークショップも全日で行ないます。(完全予約制)


●出張tocoro cafe:4月5日(土)・6日(日)/12時~18時
 
●ねじまき雲の出張珈琲:4月22日(火)/12時~18時
 
●昵懇ワインバー:4月10日(木)~13日(日)/15時~21時
※12時~15時はドリンクのみ
 
●昵懇カフェ:4月7日(月)・20日(日)・21日(月)/12時~18時
 
 
*「tocoro cafe」さんの出張内容の一部と、外間さんのワークショップ
に関しましては要予約のものもございますので
必ず、昵懇さんHPや各HPにてご確認のほど宜しくお願いいたします。




逗子から葉山まで歩く海岸線は、きらきらとひかっていた。


海辺の貝殻や、磯の香りさえも、きらきらとしていた。


久々に会った新しい大西さんは、きらきらひかっていた。


試作でごちそうになった


ぷりぷりの生鯵とフローラルなディルのサラダも、


春の苦みの菜の花ともっちりとしたオレキエッテも、


オリーブオイルでさえも、きらきらひかっていた。



きらきらひかり輝きながら 生きている

テディベア作家 と tocoro cafe と ねじまき雲 も

皆、昵懇の仲。


「昵懇」でお会いしましょう。


「きらきらひかる、テディベアと週末展」



ねじまき雲は大取りの最終日のみ、出張です。










一月の「架空工房ヒグラシドリ」

「バーバ・ヤガーの森」に続く

怒濤のねじまき雲企画展其の三

「漂雲詩片」を終えました。

ありがとうございました。


連続イベントのため、こなせていなかった用事を消化させていただくため
下記休業いたします。
宜しくお願いいたします。



3月24日(月) 所用につき休業とします。

25日(火) 所用につき休業とします。

28日(金) 所用につき休業とします。



ところで、上の画像はクジラではありません。

ワークショップに参加し描いたハタハタ。

水墨画を描くという作業は実に有意義で貴重な行為でした。

教えを説き、教えを請うわけでもなく、
上達という技術に固執しない。
己と向き合うという点、
表現を自由にアウトプットしていく点に重きをおいた、
これぞまさにワークショップの神髄というような機会を
下さった海野次郎氏http://www.okutama.ne.jp/don-an/に感謝です。


よく観察し何度も回を重ね同じ主題を描く。それだけ。


私の場合、水墨の歴史思想で教えて頂いた「破墨」という発想に興味をもち、

一回目は主線を追う絵画手法を止め、広く滲んだ墨の上に輪郭を描く破墨を試みました。
しかし珈琲と違い、紙、墨、筆と物質的なものの身体への馴染みが無いため
濃淡から水の乾きの速度予測に至るまでまったく上手くいきません。
珈琲の粉の気持ちほど、フィルターの気持ちほどはまだ
水墨道具と心身が通じ合えていないのでしょう。
滲ませた薄墨の上に濃い墨線を描こうとすると
当然ながら滲み線になりません。とくに目がうまく描けず目への拘りが生じました。

二回目は破墨を諦め、先に主線から描き、輪郭、即ち形から入りました。
目もなんとなく描けハタハタらしくなったものの、ちっとも面白くありません。
おそらく絵画的に「上手く描こう」としたからでしょう。
しかし物の形を再確認することができました。

三回目は角度を変え魚の背を描きました。丁度ま向かいで描いていた方の見本のハタハタの背が、
まるで墨一線の濃淡だけで太い頭から細い尾まで引かれているように見えたのです。
一本の線の中に生じる濃淡だけで背を描きました。
結果なんだかわからない画になったものの、これだ!と思えました。
線に拘り過ぎるでもなく、目など描かずとも魚と思えば魚。全体で捉えて描けばいいのだと
思いました。

そして四回目が上の画像。

クジラになりました。

でも、これでいい!と思えました。
このハタハタはクジラだったのだと。
小さなプランクトンにとってはハタハタはクジラに見えるでしょう。
海に泳ぐクジラもハタハタも大きさは違えど、泳ぐものとして大して違わない。
それに目など描かなくても、あると思えばある。
描かないほうが生き生きするものもある。
形も滲みも分けず、全部でひとつと捉える。

だいたいハタハタなんて名前も、人間が分かりやすくするために付けたものですからね。
紙の間を泳ぐ「泳ぐもの」が描けました。

・・・でもいつかはハタハタが描けるようになりたい。とも思う・・・。

しかし上手くいき過ぎないところが、面白みでもある。


不思議と、珈琲を始めたころの初心にかえった感覚でした。

よく見る。

何度も繰り返す。

よく考える。

感覚を研ぎすます。

全てが馴染み自在に動くように。

凝り固まらない。

出来たものに自然と自分がのっていると面白い。

まったく出来ないわけではないけど、物凄く上手くはいかない。

でももっと先に行きたい欲もある。


水墨画も珈琲も、共通する何かがあるようです。













当店は、展示毎にメニューを変えている。


漂雲詩片では、画像の新ドリッパーを用いている。


造形の美しい金属部分は、
知人のハニービーンズさんhttp://www.honeybeans-sugamo.com/考案で、
「試してほしい。」と託されたものだ。
コーノのペーパー用に町工場に頼み込み、開発したものだそうだ。

託されたのが丁度、水墨画展の時期と重なり、
「さて、今回の展示はどうやるか?」と頭を捻っていたところ
このドリッパーが傍らにあった。

「これだ!」とピンときた。

ドリッパーとポットは筆、珈琲は墨、器は画面に見立てられなくもない。
それなら、筆を作るにこの金物はうってつけだ。

はじめてこのドリッパーを見た瞬間から、私の脳裏にはネルが浮かんでいた。
ペーパー用ながら、それが良い体裁の型をしていると思えた。
しかしそれにしては、持ち手となる柄が短い。

筆なら持ち手は長いほうがいい。

それに毛先をネルとするなら、起毛している点、
珈琲エキスを自在に含むという点で筆先と共通している。

水墨画は一本の墨の濃淡で、世界を顕し、色彩をも表現する。

珈琲も一つのブレンドで、漆黒から淡白までを、
「苦み」という共通項に潜む「何か」を
それぞれの段階で表現する合致を、水墨に見い出すことはできないだろうか?


ネルはペーパーを型紙にし、相方に縫ってもらった。
柄を探し、金物店や古道具屋を巡り、流木も試したが
どうもしっくりこない。

家にあった細枝は削るとすぐにポキリと折れた。

今回の展示のDMには桜の水墨画が描かれている。

当店よりほど近い橋の脇にも桜の木が生えている。
去年、その枝が橋にかかり邪魔だからと数本が切り落とされていた。
それを思い出した。

橋の下まで行くと、思ったとおり手頃な枝が、皮をすっかり風化させ落ちていた。
切られた断面が乾燥で自然と割けて、「オレを使え。」と言っているようだった。

雄々しい鹿の角のような枝を持ち帰り、洗い乾かし、湾曲した根元を切り落とし
割けた断面にドリッパーを差し込んだ。
面白いように金属柄は吸い込まれ、留め具があるかの如く、カチリと止まった。
そこをビスで固定し切り落とした先端側には麻ひもで掛けひもを作った。


水墨の桜を見ながら、桜の枝で珈琲を点てる。


止まっていた桜の時が今、漂雲詩片で流れはじめた。そんな気がした。


「そうか・・・!」と思った。

器は画面じゃなかった。

器は硯だった。

ポットは筆ではなく、濃淡を操る水滴。

その桜の記憶を飲んだお客様の心にこそ、絵は描かれる。

画面は常に、人の心。

ふふふ。

だから皆、笑顔の頬が桜色に染まっていくんだ。

いまだ芽吹かぬ外の桜。

漂雲詩片を内に抱きし、ねじまき雲の液体は、



桜が満開だ。




「漂雲詩片」

明日まで。







 






「漂雲詩片」



3月7日(金)~18日(火)


通常時間営業
15日のみ17:30から営業


ワークショップ「知っているようで知らない水墨画」
3月15日(土) 14:00~17:00

参加費:¥2500 持ち物:不要

題材:魚(ハタハタの干物)


お申し込み:ねじまき雲までお電話ください。
tel 0428-85-9228
定員なり次第受付終了



奥多摩で水墨画・日本画業に打ち込まれていらっしゃる
海野次郎氏が、ねじまき雲を舞台に、画「詩片」を展開。

その詩片を、ねじまき雲店主が空間に散りばめ、
雲の間(あわい)を埋め漂う詩の断片を
配します。


ワークショップでは、海野氏が本格的水墨画の基礎を
同じ題材をもとに回数を経ながらレクチャーくださいます。

なかなかない機会ですので、物を見、筆を繰ることを通し、
ご一緒に己の奥底を探ってみましょう。

同時間帯は店主も一緒に水墨画ワークショップに参加するため
15日の開店は17:30からとなります。
ご注意ください。

ワークショップ当日の道具一式は先生のほうで
ご準備くださいますので手ぶらでどうぞ。

ご参加希望の方はねじまき雲までお電話ください。
予約定員なり次第締め切らせていただきます。



*展示期間中は漂雲詩片特別メニューにてのご飲食となります。





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