COFFEE & GALLERY SALON " you "
COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
4月某日 JR国分寺駅 AM4:30
ピーン・・・コ~ン・・・
何の音かいつも気になるのだが
よくは分からない寂しい電子音だけが
あまり干渉するもののいない改札口に響いている。
まだ朝の冷え込み厳しい青白い駅に我々はいた。
過去、年に一回あるかなしかで、我々は旅に出ていた。
珈琲を巡る旅である。
そしてそれは、ほぼ全敗であった。
雷。スズメバチ。風呂崩壊。嵐。上がるタクシーメーター。
臨時休業。迷子。
我々の旅にはいつもアクシデントがつきものであった。
いくつか理由はある。
天然な相方の旅行計画による
うっかりミス。
我々の運の無さ。
車の運転が出来ない。
など。
見知らぬ土地でタクシーメーターがガンガン上がっていく
恐怖といったらない。
言いたくても言えない「ここで降ろしてください!」
との闘いが常である。
よくよく考えると車の運転が一番大きいように思える。
私にも運転免許はある。
運転出来ない。
のではない。
運転してはならない。
のである。
練習してどうにかなるレベルではない程、ド下手なのだ。
そこで今回我々はひとつの結論にたどり着いたのである。
そうだ、輪行しよう!
である。
輪行とは、
自転車を、交通機関などを使い目的地まで持ち運び
乗車するという行為だ。
これなら、乗り物代が一番高い旅、歩き疲れて日が暮れる旅
という最悪の状況を回避できる。
常連の輪行漫画家先生にヒントとアドバイスをいただき
吟味の末、相方は半年前に折り畳み自転車
「ダホン・ボードウォークD7 2014」
を購入したのだった。
性能のわりに安価で堅牢な作りである。
クロモリ(クロムモリブデン鋼)フレームなので少々重いのが難点だが
私の自転車に比べれば、だいぶコンパクトで楽である。
さて、公共交通機関で輪行するには、輪行袋というものが必要らしい。
これは各交通機関で規定が異なるが、最近JR各社で規定が改正され
解体した車体全体を覆う専用袋でなければならず、
ゴミ袋などのビニール袋は不可。
JR東日本では持込み最大サイズも、
3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、
その重量が30キログラム以内のものと、厳密に定められている。
彼女のボードウォークはこれを軽くクリアできる。
輪行袋は検討の上、使いやすく安い
「オーストリッチ・ちび輪」
に決定した。
ということで半年がかりの、初・輪行の旅に出発である。
バサッと広げた輪行袋に折り畳んだ車体を置く。
車体のフレームに背負い紐を通し、しっかり固定する。
もう一つの支点にもしっかりと紐を固定する。
ちなみに輪行するまでに
何度か試し乗りをして、車体に不具合がないかを確かめた。
行った先で何かあってもお手上げになってしまうからだ。
元々ついていた純正サドルだと、坐骨の尖っている彼女は
どうしてもお尻が痛くなるらしく、色々試してどれもこれもダメだった結果
「VERO Plush VL6146」
に落ち着いた。
クッションが程よい固さで
幅広なのでポジションも変えられて
一番痛みが軽減されたらしい。
また現地で悪天候などに見舞われた場合に備え
泥除け(マッドガード)も購入した。
「クラナ シーライト20 35mm シルバー」
クラシックな車体に似合うであろうと購入したのだが、
実は細かなステーの曲げ調整や、パイプカット加工などが
必要だったりで、少々苦労した。
工作に自信の無い方にはあまりオススメ出来ないが
私も自信は無いので、
それなりにタイヤと泥除けの間に隙間が空いてしまったが
何とか見れるくらいには取り付けることが出来た。
ただ、試車するとカチカチと音鳴りがしてしまい、
後輪泥除けの前方が車体に干渉していたので、
フレーム部分に、100円ショップで売っていた粘着ジェル素材の
衝撃吸収材を貼ると見事音は消えてくれた。
ジッパーを閉めていくと車体に結んだ一方の紐だけがジッパーの隙間から
出る状態となるので、そこまで閉めたらほぼ完成である。
最後に肩に紐が食い込むと痛そうなので、
これまた100円ショップで手に入れた
旅行用品のマジックテープ付肩当てを装着する。
これで幾分持ち運びが楽になる。
ボードウォークの輪行準備は完了である。
(つづく)
PR
この記事にコメントする