気づかなかったことに、気づかせてくれることがあったりする。
そういえばそうか。と。
東京をひとつのカタチとして見た時、
三鷹〜立川はちょうどその真ん中らしい。
国分寺。東京ど真ん中。
「ののわ」というエリアマガジンを見て気づく。
東京ど真ん中、電車が立体交差化され、進化の途上にある。
その移り変わる地域、人、街、緑、つながりにスポットをあて
そのJR駅間の駅設置フリーペーパーとして置かれているのが
「ののわ」http://www.nonowa.co.jp/areamagazine/
これからの真ん中ライフスタイルを考え、つなげるプロジェクトとして、そのキッカケとして
一冊の冊子があり、そして武蔵野の輪がひろがっていく。
そんな「ののわ」のコンセプトは素敵だ。
その「ののわ」5月号に、当店も載せて頂きました。
三鷹〜立川間のJR各駅、もしくは当店でも手に入ります。
今後も「ののわ」は各月少量ですが、当店にも設置いたしますので、
ご興味のある方は
駅か、当店のDM棚まで
お越し下さい。
PS:キッカケをくださった萩原さま、ありがとうございました。
5月は臨時休業や出張などがございまして変則的営業になります。
事前にご確認のうえ、お出かけくださいね。
5月1日(水)・・・焙煎のため臨時休業いたします。
5月2日(木)・・・某所出張珈琲いたします。
5月8日(水)・・・焙煎のため臨時休業いたします。
5月10日(金)・・・山口県へ旅立つ故、臨時休業いたします。
5月11日(土)・・・山口県「ロバの本屋」さんに出張珈琲いたします。
5月12日(日)・・・帰路故、臨時休業いたします。
焙煎日、移動日などで連休し、ご迷惑おかけいたしますがよろしく御願いいたします。
出張珈琲につきましては後日詳細をお知らせいたします。
さて、画像では拡大しないとすこしわかりにくいですが、
「HITSUJIGUSA EXPOSITION de MAISON LE MONDE D`OISEAUX」
2013 5.4sat 〜5.12sun 11:00〜19:00
「羊草」さんhttp://hitsujigusa.com/
にて行なわれる展示に
盟友「tocoro cafe」さんhttp://tocoro-cafe.com/
が、One day tocoro cafe として*御予約制にて5月8日(水)に
出張カフェをされます。
この会と同時に、当店焙煎の、四季の珈琲豆
トコロブレンドスプリング2013が
トコロカフェさんの手によりドリップしていただけることとなりました。
展示期間中はトコロブレンドスプリング豆も販売となります。
*ご予約のワンデイカフェにつきまして、また展示内容や場所のご確認は
「羊草」さん「トコロカフェ」さん両店のHPにて
詳細をご確認くださいね。
では、
よきゴールデンウィークを。。。
まずは、この記事を借り
ご迷惑ご心配おかけしておりました、ぎっくり腰回復のお知らせをいたします。
2週間前は相方くるぶしに付き添われて
歩いて2分の病院にたっぷり15分はかけヨレヨレでたどり着き
初診表に
3月5日 36歳 自営業 症状:ぎっくり腰
と書き込み、人生最悪の誕生日を味わい自分にコルセットをプレゼントしましたが、
ようやく普通に生活できるまで完全復活いたしました。
よく「腕がもし使えなくなったらどう淹れるか」「足が立たなくなったらどうするか」などと
『もしも』妄想をすることがあるのですが、
肝心カナメの腰が、腰砕けですと
それだけで寝たきり何もできません。
皆様もストレスや寝不足、運動不足や冷えなどで腰をやられないようお気をつけ下さい。
あ、もしぎっくり腰になったら
温めるのではなく冷やしてくださいね。
間違えがちですが、タイミングを誤ると逆効果、悪化してしまいますからね。
患部を冷やして安静第一です。
さて本題。
悪いことがあれば、いいこともあるもので
3月16日発売
エンターブレインムック「coffee book みんなのコーヒーブック2」
1000回使えるコーヒーフィルターつき
に当店が掲載されました。
表紙は人気カリスマカフェ「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」堀内氏の
ヴィンテージミルコレクション。
私もミルコレはそこそこありますが、足下にも及ばぬ
圧巻の珍品揃い。見ていて楽しくなりますね。
そしてその裏表紙が、ねじまき雲(陽)です!
憧れのお店の表紙の裏とは嬉しいですな。
表紙をめくるとコーノドリッパーを持つ手がありますが、これもウチです。
当店の特集本編は82ページからですが
もう一枚当店の写真が別ページに使われております。わっかるかなぁ〜?
その他にも
エッセイスト川口葉子さんのページには
絶対教えたくないけど、好きな人にはこっそり教えたくなる
当店の近くの和カフェが載っていたり
イラストレーターのお客さんが、お洒落なご自宅で
コーヒーを楽しむひと時の過ごし方をご紹介していたり
言わずと知れた当店の盟友「トコロカフェ」さんの
見てるだけで涎が垂れてくるスイーツプレートがどどんと載ってたり
立川にある行きつけのおかっぱパン屋さん、草間彌生ときゃりーぱみゅぱみゅを
足して2で割ったみたいなセンスがキュートな「シンボパン」さんが
コーヒーに合うパンレシピをご提供していたり、
その他にも素敵な知り合いが盛りだくさんな
コーヒーマニアでも、そうでなくても十二分に楽しめる内容になっています。
是非、書店またはネットでお買い求めくださいね。
このような素晴らしい機会をお与えくださった
ライター唐澤さま、いつも有り難うございます!
御本、最高の誕生日プレゼントになりました。
柔らかな空気を切り撮る陰影の魔術師、鍵岡さん
出逢えたことに感謝です。
(カギオカ写真http://kagiryu.jugem.jp/ ←鍵岡さんの、一目でファンになる
独特の写真が見れます。必見!)
アッシュ・ボン鈴木さま、珈琲にびっくりしていただいて有り難うございます!
そして丁寧な編集とご縁を、有り難うございました。
本日3・11(月)は通常営業いたします。
連日ご迷惑おかけしております。
腰はかなり回復し、おかげさまでドリップもできるようになりました。
しかし万全ではないので、
状況次第で今週は早じまいの可能性もございます。
とりあえず国分寺店(陽)に関しましては
通常営業再開とし、
いまだネルドリップ、店舗間移動には難がありますので
バイクでの荷運び移動ができぬ
青梅店(陰)3・13(水)は臨時休業とさせていただきます。
大変申し訳ございません。
この調子ですと来週には完全復活できるものと思います。
どうか宜しく御願いいたします。
本日3・10(日)も前日同様
14:00〜19:00 LO18:30
にて時間短縮で営業させていただきます。
なにとぞ宜しく御願いいたします。
連日休業で大変ご迷惑おかけしております。
ねじまき雲、本日3・9(土)短縮時間営業いたします。
状況によっては早じまいとなるかもしれませんが
やれるところまでやります。
14:00〜19:00 LO18:30
といたします。
*長期休業につき欠品もありますのでご了承ください。
外は暖かいですが、その風は決して優しくはありません。
黄砂や、大量の花粉、大気汚染と、例年にない猛威が潜んでおりますゆえ
どうぞお出かけの際は帽子やマスク、眼鏡などで
身をお護りください。
本日も当店はいつ閉まるかわからない不安定な
営業で、完全な状態ではありませんので、遠方の方はどうぞ
ご無理せず近場のカフェや珈琲店をご利用くださいね。
国分寺は当店のほかにも
カフェスローさんをはじめ、クルミドコーヒーさんや
バーニーズカフェさんなど、素敵なカフェが沢山ありますので
万が一の場合はそちらをご利用くださいませ。
では、皆様よい週末をお過ごしください。
臨時休業いたします。
無念です。
大変申し訳ありません。
しかし昨日急に立てるようになりましたので
これも皆様のお気持ちが腰に届いてくれたのかも
しれません。
有り難うございます。
急激に痛みがひいているので
明日はこれでやっとお店を開けられそうです。
・・・開けれると、いいな・・・。
復活してもしばらく動きが鈍いかもしれませんが
よろしく御願いいたします。
ここ数日残念ながらお店を開ける事ができません。
じつはぎっくり腰になり
床から立つのもやっとの状態となりました。
本日病院にて椎間板の一部の損傷もあるかもしれないとの診断を受け
安静にするのが第一となりました。
幸い大事には至って無いようなのですが
今日明日は店を開けれる状況にありません。
大変ご迷惑おかけ致しますが
もうしばらくお待ちいただければと思います。
3・5(火)3.6(水)臨時休業させていただきます。
3・4(月)本日も諸事情につき
臨時休業とさせていただきます。
宜しく御願いいたします。
本日3・3(日)急遽諸事情につき
お休みさせていただくことにいたしました。
ご迷惑おかけいたしますが
宜しく御願いいたします。
2月6日水曜日は、今現在において
未明より雪、大雪、積雪のおそれとの
予報が出ておりますので
大変申し訳ございませんが
青梅店(陰)の営業は
昼の部、夜の部ともに念のため臨時休業といたします。
どうぞお早めのご帰宅、もしくは
ご近所でのカフェ、珈琲店をお楽しみください。
季節の変わり目ということもあるでしょうが、
暑いと思うくらいの日があれば
翌日には極寒という少し異常な気候の日々が続いております。
インフルエンザやノロウイルス、風邪なども流行っておりますので
どうぞ皆様体調管理にお気をつけ下さい。
あと、この場をお借りし、ひとつ、御願いがあります。
狭い密閉された空間や、
カフェのように長時間滞在し
不特定多数の方々と
時間と空間を共有する場にお越しの際、
もし、あなたがお風邪をおひきになってしまい
咳やくしゃみの出る方は、
それでも、
どうしてもそういう場を利用したい場合、
是非、エチケットとして、マスクを
ご着用いただけると、幸いです。
どうか、気遣いのある行動を心がけてくださいね。
咳をしている人がマスクをせず、
それを嫌がる方が、怪訝な面持ちで逆にマスクをしている現場や、
あるいは、そのお店のオーナーに感染し、
お店を閉めなければならない。
なんてことを、よく目の当たりにします。
個人の小さなお店も、パブリックスペース。
最低限のマナー、心がけたいものです。
よろしく 御願いいたします。
" youcan " 「あなたはできる。」
ではなく、「ヨウカン」
ちょっと前から、ねじまき雲・陽(you)では、
ヨウだけに、というわけではありませんが、
羊羹を作って時々メニューに加えたりしています。
お菓子づくりが嫌いな私たちですが、
夏の自作レモンゼリーに代わる自作の季節限定メニューをと思い立ち
最初はパンプキン羊羹を作ったのですが、
なんとなく時期を逸してしまいました。
その後なんとなく羊羹作りが面白く思え試作を重ね、意外と珈琲にも合うので
昨年末のチーズケーキが発注できなくなる折に、
急遽、こしあんを使った羊羹と、しろあんを使った羊羹を開発いたしました。
こしあんには、
チョコレートを練り込み、生クリームを添えてカボチャの種をトッピング。
¥400
しろあんには、
ベトナムのコンデンスミルクと有機バニラ、ゆずを練り込み生クリームを添えて甘納豆をトッピング。
¥400
なかなかのご好評を得ております。
・・・まぁ、羊羹と言えるかどうか微妙な内容ですけどね(苦笑)。
というわけで、
イチゴの恋しくなってくるこの季節、
しろあん羊羹が、期間限定スペシャルで
配合や内容を少し変え、大変贅沢に大ぶりのイチゴを埋め込んだ
「練乳いちごようかん」として、登場です。
¥500
売り切れご免。しかも果物アレルギーな上、気まぐれな私のことなので
作るのに飽きたら終わりです(笑)。
ただし頭のなかには、いろいろと新作羊羹のイメージが湧いているので、
しばらく羊羹作り自体は、ハマりそうです。
なんとなく気づいたら珈琲屋じゃなく、羊羹屋さんになってたりして。。。
当店では、出来る限り持続可能で
なおかつ当店らしい味作りの出来る珈琲豆を
現地とつながりのある業者さんなどから
仕入れさせていただいております。
しかし、時期的なものであったり、世界情勢や天候、現地の突発的事情などにより
どうしても収穫や入荷が左右されてしまうこともございます。
現在、当店のマンデリン・パプアニューギニアをはじめ
いくつかの豆が欠品、あるいは高騰により、代替品に変わっております。
直接メニューに載っていて影響があるものは
パプアニューギニア・ゴロカAAですが、
こちらは現地の事情により、他地区の
パプアニューギニア・ハイランド シグリAAに銘柄が変わっております。
ゴロカのもつ、不安定ながらユニークな味わいは無いものの
安定性とトロミや深みや甘みは素晴らしい珈琲です。
いずれも3月上旬までには、安定し通常に戻る予定でございますので
逆に、この入れ替わりの時期を
お楽しみいただければ幸いです。
今年も残すところあと僅か。
今年の振り子も静かに振り幅を狭めて
来年のねじを巻く師走。
ねじまき雲は、止まりません。
今年2012年は
31日まで
年内休まず営業いたします。
来年2013年は
1日から
国分寺店は営業いたします。
2日水曜日の青梅店営業はありません。
なので、「ねじまき雲」年始の
イレギュラーなお休みは2日のみの予定です。
3日は両店の定休日なので、お休みです。
青梅店はお正月営業しても、ろくに人が来ないのは
初年度と次年度営業して実証済みなので、
お休みです(苦笑)。
国分寺店は初年度なので、試しに
定休日は除き通常営業いたします。
お客様が多ければ、
次年度も当店が生き残っていれば。
やるかもしれません。
*仕入れ先がお正月休みに入りますので
無いスイーツや、欠品する珈琲が出てくるかもしれませんので
あらかじめご了承のほど、宜しくお願いいたします。
また緊急の当日臨時休業などはブログにてお知らせいたしますので
宜しくお願いいたします。
本年度は、大変お世話になりました。
1月から国分寺店を着工し、涙あり、笑いあり、挫折あり、楽しさありの
一年でした。
何より、夢も希望もへったくれも、何もない状況の私たちに
夢を諦めない力をくださったのは、
支えてくださった皆様の、
待っていてくださった皆様の、
お陰です。
7年目にしてようやく当初からの予定だった
夫婦二人でお店に立つ、念願の
2トップ体制の「ねじまき雲」になりました。
本当に有り難うございました。
まだまだ7年前の計画からはほど遠い「ねじまき雲」ですが、
行かせてもらえるところまで、許される限り
ひとつづつ珈琲我道を実現していけるよう歩んで参りますので、
何卒来年も宜しくお願いいたします。
では、皆皆様
ご家族でのかたも、
お一人でのかたも、
良いお年と、良い珈琲を。
お店を休業していたとき、ちょっと楽しみに見ていた短いテレビ番組があった。
「ゆっくり私時間」
味のあるカフェのような佇まいの一軒家、
えくぼが素敵で、どこか神秘的なオーラを笑みに含んだ女性が
お料理や手作り雑貨、いろいろなことをのんびりした雰囲気で楽しみながら
週末気分を満喫している。
肩肘はらず、ちょっと面倒くさいことも
楽しんでみよう。みたいな感じが心地よい。
素敵な人だなぁ〜、ここで撮るなら「ねじまき雲」でも撮ってくれたら
ピッタリなのになぁ。と勝手に思って「来ないかなぁ〜。」と、口に出してみたりしていた。
かつて国分寺にお住まいだったモデル・女優の
KIKIさん。
オズマガジンさんのご縁から、なんと、そのKIKIさんが
まさかの「ねじまき雲」にお越しくださったのです!!
しかも、KIKIさんがモデルとして撮影されるのではなく、
KIKIさん自身が、「ねじまき雲」を撮影し、取材してくださるという
なんとも贅沢な企画。
実際にお会いすると、本当にカメラを構える彼女の視線はナチュラルで
圧迫感がない、肩肘の張らなさ。
でも、その瞳には、何者にも屈せず水を透す、飄々とした冬の木立ちのような
凛とした強い意志が、湛えられているように見えました。
「何故ねじまき雲って言うんですか?」
「何故KIKIって言うんですか?」
ちょっとずつ、秘密を解きほぐすように、会話を交わす。
KIKIさんは武蔵野美術大学がご出身。
同期には、国分寺店と青梅店の象徴である、bird(モビール)と牛のオブジェを
創作なさった、国分寺のアーティスト「house」マスミツケンタロウ氏http://www.house-jp.org/info/
がいらっしゃったりして、会話がはずむ。
カメラはライカMP。いまどきフィルムカメラ。
パスッ、パスッ。と小さく心地よいシャッター音が軽妙に流れ出す。
聞けば、オズマガジンにおいて、KIKIさんの載るページは
フィルムカメラがいまだ第一線で活躍しているのだそう。
なるほど、男気と空気感や質感を隅々まで捉えた誌面なはずです。
国分寺のみならず、嬉しいことにKIKiさんのご希望で
青梅店の昼の部にもご予約をくださり、お越しくださいました。
たまたま、店内には私が普段使いしているフィルムカメラのペンFTが
置かれていたのですが、
KIKIさんはとても愛おしそうに
そのカメラを笑顔で見つめていました。
ライカを使う前は、壊れると治しながら使っていた愛機だったのだそう。
KIKIさんはひと月に二回くらいのペースで登山をする登山家の顔もお持ちの方。
槍ヶ岳をはじめアルプスをこよなく愛する、男も真っ青な健脚の持ち主。
最初の山のお供は、ペンFTだったのだそう。
それは、山の湿気で壊れもするでしょうね。
でも、そこまで山と彼女とに愛されたカメラなら、本望でしょう。
と、
そんな両店でのやりとりが、
彼女の切り撮った「ねじまき雲」が、
珈琲を口に含んだそのひと時を、
一冊の本に載せていただくこととなりました。
スターツムック「Love CAFE」12月25日発売 http://www.ozmall.co.jp/books/season_back.asp
「ねじまき雲」は「something about CAFE text by KIKI」として
本の最初のページに青梅店の写真が、
8・9ページに
両店の印象と余韻がそのまま
KIKIさん流の表現で
花が開いて香るような言葉によって留められています。
そうそう、KIKIさんはご自身のブログにもその時のことを
巧みなファインダーワークとともに綴ってくださっております。
http://blog.honeyee.com/kiki/archives/2012/12/16/post-1267.html
ご興味のある方は覗いてみてくださいね。
では、「Love CAFE」は書店にて。
まだ青梅でお店をはじめたばかりのころ、
一年くらい、メディアというものに
スポットを当ててもらえる機会は
無かった。
片田舎の変な店には
客もほとんどおらず、
丹精籠め煎った豆は、そのほとんどを
味が落ちれば、捨てた。
たまに、もの珍しげに入ってくるお客には
味や価格はもちろん、インテリアや、蕎麦猪口で珈琲という提供スタイルにいたるまで、罵倒される日々。
気を紛らわせるための山歩き川歩きが、日課だった。
山の土の匂いが、川のトンビの旋回が、誰もいない店内に響く音楽が、
最良の友だった。
それこそ、爪にもひっかからない日々。
焦って、割引チケットのついた折込み広告を新聞にいれたり、
わかり易いよう、わざとダサい文字で「自家焙煎珈琲店」という
看板をつけたりもした。
己の追求する道から外れた焦りの招く行動は、すべて裏目に出た。
自分の味もセンスも、信じられなくなったことさえ、あった。
だが、信念にしたがい続けることが、縁を紡いでくれることも、ある。
ある時、お店を訪れてくれたフードライター
渡部和泉氏http://www.h4.dion.ne.jp/~cactus_w/izumi/の手によって
2008年1月号。「カフェアンドレストラン」という専門誌に取り上げられたのだ。
普段の彼女の連載ページを「彼のカフェストーリー」として
「ねじまき雲」は特集ページを組んでもらえた。
はじめてだった。
それがキッカケかどうかは解らないが、
「ねじまき雲」の味を、空間を、時間を求めて
少数ではあるものの、
同業者や、ライター、カフェマニアが、
全国から、訪れてくれるようになった。
おかげで、
いまだ少数ではあるものの、
当店を愛してくださる常連様や、心強い同業者、背中を押してくれるライターさんたちを得、
かけがえのないものだけに支えられ、
七年目を、歩んでいる。
そんなキッカケをくれた渡部和泉氏の連載。
2013年1月号。「カフェアンドレストラン」12月19日発売http://www.asahiya-jp.com/cafe_res/index.html
「小さなカフェの開業物語」に
移店後の新・「ねじまき雲」陽&陰を
また、とりあげてもらうことが、出来た。
時間と、労力と、ページを割いていただき、素晴らしい写真と文章とが
新しいが、変わらない「ねじまき雲」を
伝えてくれている。
2008年1月から5年の月日が、経った。
変わらずに変わり続ける、代わりの無いものであり続けようと思う。
渡部和泉さん、有難う御座います。
「ねじまき雲さんのためのページを空けて待っていてもよろしいでしょうか?」
「ねじまき雲」が、どん底でもがき
孤独の闇の中
本来ポットを持つ右手を、金槌と、コテに、
本来珈琲粉で黒く汚れるべき服を、木屑と漆喰粉に白くまみれ
まだ見えぬ希望だけを信じ、
ひたすらに、ひたすらに
光指すほうへ、
不確実の波間に舵をとっていた、
海のものとも山のものともつかぬ何者かだった時。
そんな時に届いた一通のメール。
胸に届いたのは
再起を誓う力をくれる、希望だった。
信じて待ってくれる人がいる。それは私たちにとって
光りの灯台。
その人はいつも、細心の注意と、砕身の気概と、最深の愛情と厳しさをもって
カフェとともに歩んでくれる。そんな、海のような人。
2012年12月12日、無事に「ねじまき雲」は
その方の御本に載せていただくことが出来た。
『東京カフェ散歩 観光と日常』
川口葉子氏著 http://homepage3.nifty.com/cafemania/
その始まりのページには
いかにして、氏がカフェを愛するひとつの海となったかを
読み取ることができるでしょう。
「ねじまき雲」は本の帯に。
「有り難うございます。」とお伝えすると
「あれは誰がなんとおっしゃろうとも、帯ではございません。
表紙帯、と勝手に呼びならわしているもので、デザイナーさんも私もあの状態を本の顔
、つまり表紙と考えているのです。」
とのお返事が。
「ねじまき雲」が、初の表紙!!を飾った書籍となりました。
表紙は、中表紙も合わせ何枚もの顔があります。
それだけ、
ミルフィーユのように、川口葉子氏の
カフェへの想いが重なりにじみ出た一冊なのです。
304ページ分の希望がつまった一冊を
ポケットに忍ばせて。
観光という日常に、日常のなかの観光に、
旅をしてみてはいかがでしょうか?
「ねじまき雲」は、陽の光と、闇の陰とを得ましたが、
いまだ、底。
まだひとつの珈琲店の新章も、
始まったばかり。
さぁ、今日も、
信じてくれる誰かの想いに恥じぬよう、
己の信じた道を、突き進もう。