COFFEE & GALLERY SALON " you "
COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
6月某日、 鎌倉 稲村ガ崎。
風がネ。 潮の歌を
運んでくる ヨ。
歩くだけで 海が 頬をナデテクみたいダネ。
「ココはいい風が吹く・・・・。」そう口をついて言葉がでちゃう。 そんなトコ。
ずっと行きたいと思っていた、有名古道具屋「R」さんへ
知人に連れて行ってもらいました。
江ノ電の、踏み切りのない線路を横切る。
山の中、ひっそりとたたずむ 風とおしの良い古い大きな平屋へ。
そこが「R」さん。
入ると、すぐに私の目を釘付けにしたのは、斜陽に包まれた棚の上にいる
木で彫られた子象の置物でした。
心の琴線に触れるモノは、どんなに物に埋もれていようと、
その人だけに語りかけてくる、不思議な光を放っているものです。
「あぁ・・・・なんだこりゃ(笑)?」
思わず微笑んでしまうバランスの悪さ。
耳に不思議な穴は開いているし、
第一、鼻が短か過ぎる。
しっぽは長いのに、とぼけた顔つきに中途半端なキバ、
そして愛らしい鼻。
でも、彫りは、なかなかイイのです。
それと、値段も そこそこイイのです。
台座には、「メイド イン ブリティッシュ インディア」の文字。
戦時統制化に作られたものかしらん?
しばらくいろんな所に置いて眺めていましたが、
どうしても、この子を置いて帰ることが出来ず
連れていくことにしたのです。
「コノ象、くださいナ。」
「これ、なかなか彫りがいいでしょ?耳の穴は何かわからないけど。」とお店の方。
次の瞬間、「・・・・ん?コレ!鼻なかったですか!!」と、急にあわてふためく彼。
「エッ!!?なかったですけど・・・・。」と、あわてふためく私。心の中で(なかったってどういうこと??)
と変な問答にパニクる。
「じつはコレ、鼻があったんですよ~。折れたんダぁ・・・・。」と、なぜか事務所らしきところの
床を這いながらキョロキョロする。
「ごめんなさい。無くなったみたいで。」と申し訳なさそうな彼。
光の加減でよくはわからなかったけど、たしかによく見ると削れたような痕があるのです。
そう!!てっきりユニークな子象と決め込んでいましたが
コレは、「子象」ではなく、まぎれもなく、「象」 だったのです!!
「いえいえ、私も気づかなかったですから。」これじゃぁ売ってもらえないかな?と残念そうにしていると
「○×△円でどうでしょうか?・・・・」と彼。
「エッ!?いいんですか?」
「鼻、折れてるし・・・・。」
「いえいえ、ソコが気にって見てたから(喜)。」
果たして、この象の鼻が、クレオパトラよろしくあと数センチ長かったら、
私の心は捉えられていたでしょうか?
喜び歩く海沿い、胸の内スキップを踏みながら、
良い風の吹く「R」さんをあとにしたのでした。
鎌倉の思い出は今、ねじまき雲の棚にあります。
ホントだったら、作為的な後付けは、美しくないんでしょうけど、
鼻の穴がないと苦しいと思ったので、鼻の穴を掘りました。
なので、鼻っぱしらの折れた象は
いまは、立派な子象になりました。
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完璧な人間 完璧なカフェ
そんなことって、あるのかな?
私のお店、私自身も、 至らないところだらけ。 日々の3ぶんの2は 迷いに満ちています。
一見、完璧に見える人気カフェも、じつはお客さまに見せる笑顔の向こうには
誰も知りえない悩みを抱えてたり するものかも しれません。
はじめてしまった人にしか 見えない悩みを。
カフェのドアを開けるとき、
そこには ていねいに焼かれた とうもろこし色のパンに挟まれた
シャキシャキのお野菜に、力強い旨みのつまったやさしく温かいお肉のパテ。
暑さを気づかってくれる涼しげなお芋のスープがあります。
カフェのドアを開けるとき、
そこには お客様が躓かないよう、洗練された空間を損なわないよう
わからないように接木されたステップと、お客様の吉日をひっそり願うメニュー表があります。
珈琲店のドアを開けるとき、
そこには どこでも味わったことのないような伝説を予感させる
深く 闇の光をたたえたデミタスコーヒーが
あります。
ひとつひとつの物事は、一瞬で目の前に出されたように見えて、
じつは
積み重ねられた見えない時間と、愛すべき荒れた手と、美味しいものを味わってほしいという
悩みの連続によってできているのです。
そして、そうしていくための、それぞれの少々メンドクサイと思えるような
独特のルールや、モノのあつかいというものが
があったりするのです。
ねじまき雲が、業界の決まりごとを ことごとく無視して
ミルクとお砂糖をつけないのも
ブルーマウンテンとハワイコナを置かないのも
カップ&ソーサーで右側にカップの耳をもってきていたのにも
ほんらいお蕎麦を食す蕎麦猪口に珈琲を淹れていることにも
悩みや思いがつまっています。
だから、ときどき、ご注意を受けることもありますが、
変人で申し訳ありません(笑)。と笑顔で謝ることにしています。
カフェのドアを開けるとき、
それは、心のトビラを覗き見るのに似ているのかも しれません。
完璧ではないから産まれる個性的なカフェのさまざまを
私は愛してやみません。
完璧ではないからこそ、一歩すすんで二歩さがる 私を
どうか これからも 見守っていただければ 幸いです。
「ねじまき雲」は このあいだ
3歳に なりました。
長編です。
6月某日、鎌倉
カリスマカフェ、「ディモンシュ」さんへ
京都の老舗珈琲店「六曜社」さんの二代目、奥野修氏と
京都の巨星焙煎家「オオヤコーヒ焙煎所」さんの大宅稔氏との
トークセッションを聞きに行きました。
珈琲の勉強になる、というよりは、もっと広い意味で、
人間としての人格や、仕事をする姿勢、人生をどう生きるか、といったような
魅力的なお話しを拝聴できた、贅沢な時間でした。
しかも、
開演時間に、ほろ酔いで現れた鉄人奥野氏と、
トイレに行っててちょっと遅れちゃったカリスマ、大宅氏というお茶目なお二人!!
大物です!!!
それをタイムスケジュールを見ながらも、さらりと話題を変えながらニコニコ司会進行する
「ディモンシュ」堀内氏。名エンターテイナーです。
ビック3のインパクトパフォーマンスで、心をグッと鷲づかみにされてしまいました。
会場もワッと笑いが起こる和み感。 ・・・・これが、ただのコーヒー屋さんたちなのだろうか?と
人間としての格の違いに圧倒されてしまいました。
その後は、包み隠さないトークで笑いが絶えず、奥野さんのお話しやライブに、
私は3度も涙を堪えられませんでした。
詳しい内容は、あえてココには書きません。 お金を払って聞きに行った人たちに申し訳ないですもんネ。
ただネ。一部エッセンスを、自分のために書き留めておきます。
喫茶店に入って来たお客が、「すっぱいコーヒーとパン。」って言う。
そういう日常に根ざした京都喫茶文化にあった、珈琲を提供し続けていきたいという大宅氏。
珈琲のもつ植物臭さは好かないから殺します。
けど、お客が求める味を創ることができるのが仕事ってことだと、大宅氏は
おっしゃっていました。
実際、大宅氏は以前出演されたTV番組の中で、さまざまなスタイルの珈琲提供の場を表現し、
珈琲の配達も自らの足でこなし、その場で珈琲を淹れて見せることをしていました。
番組中では、おそらくあえて、ネルドリップで濃い目の珈琲を淹れ 珈琲を飲んだことが無いという
出演者に振舞っておられました。
「・・・・美味しい・・・・。」 出演者のその一言が、すべてを物語っていたように思います。
大宅氏は、京都で、「KAFE工船」というお店を、女性スタッフをバックアップして立ち上げておられるそうで
そこには、きっと彼の表現が、詰まっていることでしょう。
大宅氏が対談中、何度も口にした、「喫茶店」という言葉には、
なにかしら、親しみをこめながらも、重さをとっても感じるのでした。
人と 珈琲と 音楽と 京都という土地の育む歴史文化が、そうさせるのかも しれません。
最後に会場からの質問で「珈琲は利き手で淹れますか?」という類の質問がありました。
トークの内容に、人生観が多かったため、質問には焙煎や珈琲のテクニック的なことが集中していたように
思いました。トークの内容でお腹いっぱいになってしまったため、
私には、珈琲観なんてどうでもいいや。くらいだったのですが(苦笑 不熱心でいけませんネ)、
やはり、聞けることは聞いておきたいものです。
少し間があったのち、奥野氏は
利き手で淹れます。でも右手が無くなれば左手で、左手が無くなれば足で淹れます。と
いうようなことをきっぱりと真正面からおっしゃっておられました。
少し 胸が熱くなりました。
奥野氏は、以前大病を患いながらも、毎日カウンターに立ちつづけたそうです。
珈琲家業に就いて以来、一度も休んだことがないそうです。まさに鉄人。
珈琲は仕事。僕はこの仕事が好きです。もうかる仕事ではないけど幸せ。と
二代にも渡って老舗を支えてきた鉄人は、目尻にしわを寄せて言うのです。
もうからないケド、仕事のあとにうまい酒が一杯飲めて、音楽ができれば幸せ。と。
やっぱり 胸が熱くなりました。
鉄人は、常に身体を鍛えあげ、しばしば、日に5~60杯の珈琲を淹れる訓練をしているそうです。
たとえ、ハンドピックの必要ないくらいキレイな生豆があっても、そこから必ずハンドピックをします。
ハンドピックをすることで、珈琲の末端にいる生産者と同じ気持ちになれるから。
そうやって、もうからないようにするんです 僕は。と奥野氏は言います。
・・・・蟹工船の時代のようだぁ。
私の胸は、奥野さんの口が開くたび、熱くなってしまうのでした。
今回の3人のカリスマに共通するのは珈琲が好きだということのほかに
音楽や文学を愛し、人や場との結びつきで、仕事や自分を育んでおられるようにお見受けできるところです。
珈琲が好きなだけぢゃ、ダメなんだな~、きっと。
このビック3のように、志を同じとする若き後輩に、「カッコイイ」と思わせるくらいの大人に
私はなれるのだろうか?いや、なれていないと、それは消えてるってことだナ。
豊かな大人になるために自分を育てて、人嫌いを治せるだろうか?
と、少々不安になるのでした。
大宅さんのコーヒーも、六曜社さんのコーヒーも、豆で以前何度か、いただいたことがあります。
しかし、実際お二人が最後までたずさわった 一杯のコーヒーカップ を飲んだことがないので
京都、行かねばなりませんなぁ~。
お金がなくても幸せ、とは言いますが、京都旅行にゆっくり行けるくらいのお金は
稼げるようになりたいものです。
おいしいものをたべて お店をでるとき、
見送ってくれる、明るい笑顔が
なにより一番の、 ご馳走だったり、したりします。
そのお店にはスマイルがあふれています。
気どらない心遣い、 ゆったり自分時間、
そして、吸い付くように良く乳化された、
汗と笑顔のつまった、
ペペロンチーノ。
適度なアルデンテが楽しく口の中で、踊ります。
グラスワインもネ
白も赤も スキッとクセがないのに厚みがあって、飽きのこない飲みごたえ。
グラスワインが美味しいとね、嬉しくなっちゃいます。
ある日、とっても笑顔の眩しい女の子たちが、ねじまき雲に来てくれました。
ナチュラルスローな雰囲気で、パフィーみたいな可愛さです。
それが、駒沢にある、イタリアン
「SMILE」さんのスタッフさんとの出会いでした。
駒沢は、かつて私が中学時代から大人になるまで過ごした地でした。
今は、行くことがありませんが、さいきんお隣の三軒茶屋にはよく行く用事があります。
そう、「トコロカフェ」さん。
もはや、私の心は、このカフェの提案するさまざまに、すっかり打ち抜かれて
大穴があいてしまっているので、中毒症状のように、ふらふらと足が向いてしまうのです。
ちなみに、大学時代は三軒茶屋のスーパーで、バイトをしていました(笑)。
ですから、懐かしさも手伝って、もうひとつ嬉しい場所が増えた、そんな感じ。
ふたつの場所は、わたしの
スマイルドコロ。
「スマイル」さんでほろ酔いになった ほてりを、ポテポテと三軒茶屋まで歩いて醒ましました。
そうそう、スマイルさんを後にするとき、見送ってくれた、可愛いスタッフさんと
ヴェネチアの水夫さんのようなイケメンシェフの、渾身の笑顔に、思わず
コケました。 恥ずかしい・・・・。
忙しい繁盛店にもかかわらず、見送っていただいて、有難うございました。
不思議と いまでも、
お皿に添えられた、
目に鮮やかなサラダの 凛とふちの立った緑が
心に焼きついています。
お店
一年目の夏
日がな一日、来る人はなし。
追い出しても追い出しても 居るはカマキリの子だけ。
二年目の冬
たおれては起き、泣いては笑い、 人の温かみを知る。
せめて コーヒーで 暖まっていただく。
ウチの珈琲店、人間が来るまでに、だいぶ時間がかかりました。
常連客といえば、カマキリに蛾、テントー虫。
閉店前に、飛び込んでくるのは、ガマガエル。
今、ようやく珈琲を飲んでいただける ヒトに恵まれるようになりました。
でもネ、
先日おかしな事件が起こりました。
夕暮れ時、
カウンターの女性客が、出窓の上に落ちた葉のようなものをつついていたのですが、
ソレが、ピチンパチンと跳ねるのです。
「みんなネジさんの方、向いてますヨ。」
・・・・??
「エッ!何がですか?」
見ると、カウンター席の壁に、数十匹のショウリョウバッタ。
なんとネ、
窓辺の草丼(おわんに入れた雑草の寄せ植え)のコケから産まれ出たのです。
見れば、コケの合間からカラダをよじりながら、今まさに生命が溢れでているところではありませんか!!
じつは数日前、常連さんからいただいた草モノの鉢を庭に植えた時、付いていたコケを
もったいないから草丼に移植したのですが、
どうやら、ソコにバッタが卵を産んでたらしいのです。
あまりの出来事にしばし見入ってしまいましたが、
はたと気づけば、バッタバッタと跳ねています。 バッタバッタと・・・・。
これは、マズイ!マズイよネ、飲食店的に・・・・。
とゆーことでバッタレスキュー開始!!
ビンに捕った子バッタを庭までバケツリレー。
最後に、草丼も一時てきに外へ非難させました。
産まれ続けてるもんだから、捕っても捕っても きりが無いわけです。
その夜、その鉢をプレゼントしてくれた常連さんが来たので
さっそく神秘をご報告。
「マジでぇっ(爆笑)!?」
と、いそいそ外に見に行く常連さん。
・・・・「ネジくん、バッタはいないんだけどサァ、
カタツムリすごいんだけど(苦笑)。 大丈夫?」
見れば、コケに十匹以上のちっちゃいカタツムリ。
三年目の初夏
虫も、人も、珈琲も、物語も。
共生し、産まれつづける珈琲店。
ちなみにネ、
ショウリョウバッタは「精霊蝗虫」と書くみたい。
精霊流しの精霊船に姿が似ていることから、こう呼ばれるらしいケド、
もしかしたら、ウチに発生したのは、オンブバッタかもしれないなぁ。
私がオンブにダッコの性分だから ネッ。
PS:
覗くと隠れるシャイなカタツムリ
退治しておりません。
とり逃がしたバッタもネ、「ねじまき雲」の住人になっているかも しれません。
ご来店の際は、ご注意あれ。
なんで、こんな儲からないこと、始めちゃったんだろう?
なんで、こんなに人には言えないよな、苦しいことばかりなのだろう?
なんで、こんなに孤独なんだろう?
なんで。
なんで、こんなに、生きるコトが満ち足りているのだろう。
なんで、こんなに、ステキなことが時々起こるのだろう。
なんで、こんなに、一杯のコーヒーが、幸せを運んでくれるのだろう。
ほんの一時の、 ほんの一杯の、 こんなに一杯の、 出逢い。
貴方の街の角に、ひっそり佇む、そのカフェにも。
いろんな街の、どこかの街にあるよな似たカフェたちにも、
そこにしかない ストーリーが、 あるのです。
当店がイベントなどでとってもお世話になっている、ライターであり、お菓子研究家の
渡部 和泉さんの、本。
「個人ではじめる、小さなカフェ」
が、旭屋出版さんhttp://www.asahiya-jp.com/から発売となりました。
小さなカフェをしているオーナーさんにも、小さなカフェを目指す卵さんにも
オススメです。
自分に正直に道を歩けば、同じ道に、同じような人が歩いていることに気づきます。
心から 手を、取り合えるような。
そんな 15 の 魅力的な 物語。
『もう臭いのは、コリゴリだ。』 最終編
数日前の多摩川、河川敷21:30
青黒い 川の流れに、 映える まっ赤なホノオ。
青白き 肌を焦がすは、 カグワシキ くさや。
再び集いし、怪しき面々。
間違いは、またもや登場の、スウェーデンの爆弾をはじめに開けたこと。
「 ぐ ・ ざ ・ い (臭い)」
もう、ドリアンだろーが、クサヤだろーが、へのカッパです。
生は、もう不味いの判りきっているので、私はご遠慮願いました。
で、焼いてみることに。
「グヴァ~ッ☆」
あぁ、焼くんじゃなかった。焼くんじゃなかったよぉ。
誰だッ!!焼こうなんて言ったのは!そんなヤツ焼いてやる!・・・・・・・私かぁ。
良い匂いになるどころか、シュールストレミングの持つ独特の臭さのみが、より立ち昇ります。
苦し紛れに、持参した醤油に一縷の望みを託し、焼ける魚にダイレクトアタック!!
意味なし!!
醤油なんて、スウェーデンの醗酵の前には、牙を抜かれた虎みたいなもんです。
しかも、クリーンな生アジをシュール汁に漬けたものまで持ってきていただいていたので
ソッチから食してみることに。
「ああ・・・・アジって、ドブん中で暮らしてる生きモンでしたっけ?」
きっと日本の海が極限まで汚れたら、海の魚は、こんな味になってしまうのでしょうね。
そして、本命へ箸をのばします。
少しは、少しはサ、焼き魚って味のセオリー、守ってくれたってイイじゃない?
「筆舌に尽くしがたい。(悪い意味で)」
もう、嫌だから書きません。知りたい人は、シュールストレミングを焼いて食べてください。
クサヤはネ。美味しかったので一人でバクバクいっちゃいました。
っと、まだありました。
デザート。 と言うか今回のホントの本命?
ドリアン。
酒を一緒に摂取すると死ぬらしいので、クサヤを日本酒でいけなかったのが無念。
でも、フルーティーで、良い香りなのです。
味は、マンゴーとバナナを足して2で割って、食感を熟れたドリアンみたいにした感じ、デス。
しかしながら果物アレルギーの私は、一口だけに留めておきました。
ちなみにネ、今回の主催者の方は、ドリアンの匂いにやられてしまい、始終遠巻きに様子を
見てらっしゃいました。ダメな人にはダメな匂いのようです。
ちなみにネ、イベント中ネコがニャァ~ニャ~寄ってきましたので
シュールストレミングを投げ与えてみましたが、匂いをクンクンやって、口にしませんでした。
ネコも食わない。 とは、よく云ったものです。
こうして面々は誓ったのでした。
「こんな臭いイベント二度とすまい・・・・・」と。
悪夢、ふたたび。
嫌なにおいってクセになるんでしょうか?
先日の、「シュールストレミングを食す会」の
参加者のひとり。
九州人気質の、彼女の負けず嫌いに火がついたみたいです。
臭いものにネ、張り合わなくてもネ、いいと思うんです。
いいと思うんだけど、興味があるから、良しとしましょう!!
アルコールと合わせて食べると死ぬ果物って、マジですか?
年に数人、タイ人がコイツを食べ過ぎて死んでるって、ハンパないんじゃぁ・・・・。
調べて、少しビビリ気味の私。
果物の王様「ドリアン」
手に入ったから食べましょうと。そういうことです。
「ねじまき雲」から歩いて5分のお寺の中のピザ屋さん「イル・テンポ・ボーラ」さん企画。
緊急!!「ドリアン」・と・なぜか「クサヤ」を食す会
日時: 6 / 3 (水) 21:30~
集合場所: 多摩川、釜の淵公園駐車場
参加費: ¥500 持ち込み自由。(私は勝手にコーヒーを持って行きます。皆で飲みましょう。)
内容: イル・テンポ・ボーラさんが、ドリアンを振舞ってくれます。あとクサヤもネ。
ボーラおばさんの、お口直しバナナパウンドケーキも付いております。
前企画の主催者が、シュールストレミングを持ってきてくれます。焼いて食べるそうです(泣)。
前回、食べ逃した方は是非!!
参加方法: 「ねじまき雲」もしくは 「イル・テンポ・ボーラ」080-3010-0496までお申し込みください。
*注意!! 持ち込み自由ですが、アルコールはお避けください。死ぬ可能性があります。
イベントの前後数時間も、お避けください。
ギリシャ神話、パンドラの箱。
神々が創りし、人類最初の女性、パンドラは、
ゼウスの渡した、決して開けてはならない箱を、誘惑に負けて開けてしまう。
中からは、ありとあらゆる災難、「病気」「怒り、憎しみ」「犯罪」の類が飛び出してしまい
人間界にひろがってしまうのである。
しかし、
最後に箱の中には、ひとつだけ、「希望」が残った。
こうして、人間は、どんな災悪に見舞われても、「希望」だけは失わずに生きていくことになった。
のだそうです。
箱の中身は、
何でしょう?
開けちゃいけないってゆーのに、浦島太郎さんも、パンドラさんも箱、開けちゃいます。
人間って・・・。
でも、最後に「希望」の入っている箱なら、欲しいですネ。
6・4(木)から当店にて、
あ ら い み わ 「 と う ば こ 」 展が行われます。
とっても開けたくなっちゃう、スッキリカワイイ陶の箱。
詳細近日UP予定。
入るものは、希望です。
コーヒーもネ。ガスが出ます。
だから、香りがするし、粉が膨らんだりします。
「香気ガス」なんて言ったりします。
シュールストレミングを食べて以来、
ふとした瞬間、脳が誤作動して、ガスっぽい匂いを嗅ぐと
シュールストレミングを連想してしまうようになりました。
種類によっては、煎り立てのコーヒーの香りがネ。
そうなります。
生きているものから香るガスは、共通のものが
あるのかもしれません。
香りの記憶は、想い出と直結してたりもします。
路地を歩くとき、
開け放たれた古い家の戸の向こうから、ふっと漂ってくる線香の香りに、
幼き日の、記憶の引き出しが開かれたり、
街で、すれ違う女性から香る香水の匂いが、甘酸っぱい恋の記憶を呼び覚ましたり。
香りからよみがえる風景があります。
鼻と脳は一番ダイレクトな位置関係に思るから、
香りの分だけ、楽しい想い出が増えると イイナ。
いろんなものを、口にしてきました。
世界一不味い飴サルミアッキに、
カイコ、ざざ虫、イナゴ、ワニ ♪
エゾシカ、ヘラジカ、クマ、トド、クジラ。
石、砂、葉、木、土、鉄、墨汁 ♪
美味しいものから、食べられないものまで。
コーヒーの仕事についた時、先輩のクラシフィカドールから
言われた言葉。
「何でも目に付いたものは、口にしなきゃダメ。木でも石でも舐めなさい。
じゃなきゃ、味を判断することなんて出来ないヨ。」
商社付きの、おそらく日本トップクラスの鑑定士は、こう言っていました。
「よく、コーヒーの仕事するならタバコを止めろなんて、偉そうなこと言うコーヒー屋がいるけど、
タバコ吸うくらいで、コーヒーの味わかんなくなるようなら、コーヒー屋なんて辞めちまえ。
もともと味覚センス無いんだよ。そういうヤツは。」
過激です。
確かにネ、タバコや葉巻の味を知らないと出来ない、ブレンドの開発があることも事実ですケド。
でも、お二人とも恐るべき味覚と嗅覚を備えておりました。天性と、経験と努力なのでしょう。
だからってネ。
腐ったものを食え、とは言われては無いのですが・・・・。
今回は強敵です。
どう見ても腐っているのですが、スウェーデン人に言わせると、醗酵なので、
「食えますヨ。」と加工されている以上、口にしなければなりません。
ギャ~ッ!!
よりによって、骨も内臓もご丁寧にしっかり入っています。
これはもう、殺人現場です。
生のまま醗酵させ、缶詰にしているのは仕方ないとしても、
骨くらいとって切り身にしてほしかったナァ。
どうやら本場の食べ方は、芋、赤タマネギなどで和え食し、食後にトマトを食べたり
パンにチーズなどを塗って、シュールストレミングをのせて食すというものらしいです。
アンチョビみたいな味だといいナァ~。
参加者の一人が自家製パンを持ってきてくれていましたので
それにのせて食べることにしました。せっかくのパン、ごめんなさい。
まずは、身の部分を
胡椒と粉にんにく、ピクルスとチーズをのせていただきます。
口に含むと前日記で書いた香りが充満し、ゲンナリします。
かろうじてピクルスの酸味が、やる気を起こさせてくれるので噛みしだきます。
「あぁ、食えないことも無い。食えないことも無いけどサ、
わざわざコレを造る意味がわからない。」
何をしても隠し切れない香りです。
味が、ピッタリあてはまるのは、沖縄の料理「スクガラス」がちょっと賞味期限切れて強烈になった感じです。
*スクガラスはアイゴの稚魚を生のまま塩漬けにしたもの、ちなみにアイゴってトゲに毒あるみたい。
沖縄人もアメージング。
塩ッ気が強く、ツナっぽさもある感じです。でも生臭い。
若干の腐敗した酸も感じ取れます。
「キムチが合うヨっ。」なんて言う方もいるもんで、
試しに、魚のカケラとカクテキで味わいます。
「まぁ・・・・・。ましだけど、確実にお魚が要らない(泣)。」
カクテキ大好きの私はそう思うのでした。
つづいて、内臓をいただきます。
これも、パンにのせ、ジャガイモ、タマネギ、キャベツ、チーズ、粉にんにく、胡椒をかけます。
「クサッ!!食感キモッ!!苦ッ!
いいこと無しです。」
臭いは噛みしだくほどに強烈です。ひと噛みごとにやる気を奪います。
非常にしょっぱいおトイレを、築地市場のゴミ捨て場で食べている感じです。
まぁ、おトイレなんて食べたことないですけどネ。
私はこの時点で、まったくやる気がなくなりました。
参加者も、始めてから、二人が脱落、途中退場となりました。
気づくと、もうひとりいませんでした。
どなたかが差し入れてくれたビールがあったのですが、
コレが逆効果でした。合わない上に、ゲップをすると致命的に臭いようで
脱落していきます。
しょっつるとかナンプラーっぽいって意見もあるので、
日本酒か焼酎が合うかもしれません。
この時点で、まだ、缶には半分近くのシュールストレミング。
不味すぎて食えないこともないし、かといって意外な美味しさもない中途半端さなので
まったく手をつけないか、完食かと思っていたのですが、中途半端さに少々腹立たしくなって
もう一切れ、いくことにしました!!
今度は卵をもった内臓部分をパンにのせ、
タマネギ、ジャガイモ、マヨネーズ、胡椒でいただきます。
最後の気力をふりしぼって、口に運びます。
マヨネーズ・・・・案外いいかも。
しかも卵の食感が心地良いので、味の不味さがゴマかされます。
この部位は塩が浸透しているし、そんなに臭くない。
でも、でもネ。食すスピードは落ち続けます。
不味いものを食べると、人間って疲れるんだなぁ。
そうそう、食に貪欲なのか、臭いものに抗体があるのか、
男性よりも女性のほうが、冷静に楽しくシュールストレミングを食しているのが
印象的でした。
「結構イケルねぇ~。」
・・・・女性って強い。
後日、ある参加者が言うのです。
「シュールって酸っぱいって意味があるそうなんですけど、
そんなに酸っぱくなかったから、もしかしたら醗酵が足りなかったのかもしれませんネェ。」
主催者
「そっっか~!!だから中途半端だったのかぁ~。いやネ、想像したたほどじゃなかったし
美味しくもなかったじゃない?もしかしたら、半年くらい置いて醗酵させれば
酸っぱくなって、すごく美味しくなるかもしれないねぇ!!やってみよう!
いやぁ~、なんだかモヤモヤしてたんだけど謎が解けたヨ。ありがとう。じゃぁ、またもう一回・・」
「もう!もう、勘弁してください(泣)。」私。
「じゃぁ~、次に臭いって言われてる韓国のホンオフェいってみようかぁ~。」
「・・・・。」
これは、コスプレ集団でも、凶悪強盗団でも、
ありません。
先日行われた、世界一臭い食べ物、「シュールストレミング」を食す会のヒトコマ。
暗くて、臭くて、やることあって。デジカメなかなか撮れなかったのでイラストで。
一日、快晴の土曜日。
20:00決行時間、なんと天の怒りか、ドシャ降りの雨。
しかし誰ひとり諦めることなく、21:30河原近くで強行いたしました!
ネジマキストは好奇心の塊なのです。
ある参加者は、ガスマスクをして完全防備。
主催者の開封役はメキシカンレスラーのマスクをしてガムテープで袖を巻いて。
雨よけのアマガッパが、一層集団の怪しさを引き立てるのでした。
こ、コレが、シュールストレミングだぁ~!!!約10人分。業務用でしょうか?
開けると「プシュ~ッ!!」という音がします。
あれれっ??ウワサほど臭くないなぁ・・・。
キコキコ蓋を開けておりますと、
ワンテンポ遅れて、、、「クセ~ッ!!!」
たとえるならば、
さわやかな、青臭い根菜の腐ったような匂いの中に、
しつこいドブ臭さと、汚物感が含まれています。ガスっぽいですね。
耐えられないほどではないです。
でもネ、見た目がネ。キビシメ。
ぷくぷく得体の知れない発泡が缶の中から沸いてきます。
これを。この醗酵というより腐敗に近い代物を、
私たちは「食べる。」 のか!???
次回へ、 つづく。
亀を助けた浦島太郎は、
最後には玉手箱を開け、白い煙をあびて、
お爺さんになって死んでしまいます。
ちょっとヒドイ話しですよね。
「開けてはいけない。」と言われると、人間、開けたくなるものです。
中には、とんでもないモノが入っているのかもしれません。
でもネ。
危険な中身がわかっていてもネ、開けるバカ者もいるものです。
西欧はスウェーデン、世界で一番臭いといわれる最強の食べ物があります。
「シュールストレミング」・・・・魚を醗酵させた缶詰。
食べ物が出すガスで、金属の缶が膨らむ様を、
あなたは想像できますか?
そのガスをあびれば、おじいさんでは済みません。若返ってしまうかも、しれません。
そんなキワモノを、「ねじまき雲」の窓とドアを作ってくれたでお馴染みの、
パプアニューギニアダンサーが入手してしまいました。
そして、彼が急に電話をかけてきたのです。
「冷蔵保存なんだけどネ、日々、缶がネ・・・・。早くしないと缶が破裂するんじゃないかって
恐怖なんだよネ。」
って言うんです。
だったら、早く処理しましょう(笑)。
というわけで、キワモノコーヒー屋だからこそ、開けます。
世界一という臭い、香りフェチが匂わないわけにはいかんでしょう!!
緊急告知!!!というか緊急警戒!!
今週土曜日 5/23 20:00~
集合場所: 「ねじまき雲」の下、多摩川河川敷、釜の淵公園駐車場
持ち物: ゴム手袋・懐中電灯・虫除け装備・まむしに噛まれても安心な靴
臭いがついても構わない服装・飲食持込自由。
参加費: ¥1000
内容:河原でシュールストレミングを食します(食せるのか!?)。パプアさんが、食材を用意してくれます。
箸、器はご用意しておきます。
同時に、特別焙煎したパプアニューギニアのコーヒーを「ねじまき雲」がドリップします。
参加方法・・・・・予約15名までを予定。「ねじまき雲」までお電話もしくはメールください。
場所が分からない方は19:45までに「ねじまき雲」までお越しください。
*当日の通常営業は、19:00までとなります。急で申し訳ございません。
そうそう、浦島太郎。
各地に、いくつか同じような発祥伝説があるそうです。
中には、
浦島太郎は、鶴へと変化し飛び立って
乙姫さまと幸せに暮らしましたトサッ。って、お話しもあるみたいですヨッ。
シュールストレミングも、ハッピーエンドに終われますように。。。。
今日、数ヶ月ぶりに、山へ。
奥多摩、三頭山。
土を踏み、
滝しぶきを浴び、
茂る葉の香を吸い込み、
木の肌をなぞる。
すれ違う、名も知れぬ人に「こんにちは」を、言う。
ポッカリと開いた何かを、埋めてくれる気がする。
明日もまた、活きようと思う。
すべてのカタチや、色は不思議に満ちている。
ほんの小さなイノチにも
人の手では追いつけないほどの美しさが、ある。
山の上で、ごはん。
枯れ枝を削りハシを作る。
舐めれば、木の味がする。
山の上でコーヒーを。
生姜水を入れた水筒のコップに、洗わず注ぐ。
多少味が混ざってもネ。ワイルドに。
富士山眺んで味わえば、最高の贅沢。
「木を見て、森を視ず。」
今回、一緒に登ってくださった方からいただいた言葉。
近くでしか見ないと、見えるものも、見えなくなるのかも、しれません。
山に分け入るより、入らないほうが
木の根を荒らさないで済むのかもしれません。
それでも、入らないと得られないものも在りますので、
彼らの棲家に、足を踏み入れさせていただく時は、
トチの木、ホウの木に、
カツラの木、ナラの木に、
カエデの木々、ブナの巨木に、
感謝しながら、登りましょう。
美しいものは見るだけで癒されますが、
私はチト、緊張します。
「ねじまき雲」は、ときどき、すこぶる美女がやって来ます。
カフェの色を、モデルとともに切り撮るカフェカメラマンと共に。
そんなカメラマン、ウエノさんが高円寺のカフェ「百音」さんで
個展をすると聞き、先週開店前に行って来ました。
着いてビックリ、なんと何度も行ったことのあるカフェでした。
カフェの名前、覚えないクセ、治さなきゃなぁ(苦笑)。
ウエノさんが私を紹介してくださったら、オーナーさんが
丁度「ねじまき雲」に行こうと思ってくれてたところみたいで2度ビックリ。
相変わらず、写真はスッテキなものばかりでした。
意外とネ、美女カフェ写真ではない、
淡い青空がキレイな団地バックのスナップが印象的でした。
そうそう、相変わらず美女もネ、おりました。
美人は、「美人ですね。」と言っても、
言われ慣れているから、喜ばないと聞いたことがあります。
私は美人じゃないから分かりませんが(笑)、ホントかなぁ?
「コーヒー、美味しいですね。」と言ってもらうのは、照れくさいですが
何度言われても、嬉しいものです。
そうそう、野菜盛り沢山のランチプレートをいただきましたが
優しい新鮮な味で、満ち足りました。
ウエノさんに奢って頂いた、これまた濃くて美味しいニンジンジュースを
道すがらゴクゴク飲みながら、高円寺をあとにしたのでした。
それと、
美女苦手症もネ、治さないとネ(苦笑)。