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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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骨董談義をする親とその友達に連れられて、
物心つく前から夜な夜な喫茶店を徘徊する不良幼児だった。

札幌市内にある若いご夫婦の営む茶寮で、
大人たちが黒くて苦い液体をすするのを尻目に、
もちもちぷつりとした白玉とバニラアイスの乗ったクリームぜんざいを
頬張るのが、お決まりのパターンだった。

その喫茶店の本棚に「AKIRA」という漫画があった。
何が書いてあるのかは幼すぎてさっぱり分からなかったが、
描かれている絵の圧倒的世界観に衝撃を受けた。

以来、透明感のある白玉を弄びながら「AKIRA」を開いて、
読むでもなしに鑑賞し大人ぶってみるのが最高の贅沢となった。

今思うと、それが私に刻印された漫画ファーストインプレッションだったのかもしれない。

物心つく前の私の夢は「まんがしょー」という
どういうものかわからない職業だったと、
後に母から聞かされた。

大人になった私はどうやら「まんがしょー」という得体の知れないものにはならなかったが、
不良な珈琲店のマスターにはなった。
もうあの頃の茶寮のご夫婦の歳も越えてしまったかもしれない。

知る人ぞ知るではあるが、ねじまき雲最初期の本棚には「AKIRA」が置いてあった。
メニューには自家製の白玉とアイスを乗せた「クリーム白玉」というのがあった。
幼い頃の体験という沁み込みは、意外と根強い。

さて、時は流れねじまき雲が国分寺で開店すると、新たな出逢いがあった。
国分寺からほど近い鷹の台に

「いずん堂」http://izundou.com/という
開店三年目のまだ新しいカフェがある。

そちらに先日から当店の珈琲豆を卸させていただくご縁をいただいた。

若いご夫婦(といっても私より歳ではある)が営む和風なしつらえのカフェである。
どことなく、あの茶寮に雰囲気が似ているのだ。

そのカフェの奥様は「AKIRA」が好きだと言う。

そしてこのたび「漫画喫茶」展をおこなうと言う。

当店とは距離が近いのでお客様のご紹介もするのだが、
その中に青梅時代からの常連さんで、小径自転車の同人誌を描いている紳士がいる。

その彼、拝御礼さんにご協力してもらい、彼の描く輪行本の新刊販売もすると言う。

「孤独の輪行ー俵山温泉編ー」というタイトルで
舞台は山口県の山の中にある温泉街と、そのほど近くにあるカフェ。
そのカフェは当店が珈琲豆を卸している「ロバの本屋」さんのことである。

これがなかなか面白い。思わず小径自転車を買って旅に出たくなってしまう。

今いずん堂さんは、漫画喫茶展仕様に店内インテリアを変更し、
本棚が置かれ、お客様たちからお気に入りの漫画本が貸し出され
棚に並んでいる。

どういう人たちにこのカフェが愛されているのか分かって、こちらもなかなか面白い。

私ももちろんお気に入りを貸し出し中である。

奥様が「AKIRA」を置いているのでそれではない。


そうそう、こちらのカフェにはクリームぜんざいこそ無いが、
夏の暑さを凌ぐという副題がある展示ゆえ、

8月28日(木)の夕刻、かき氷の提供がある。

こちらも当店に出入りのある若きかき氷ユニット「頂(イタダキ)」による
趣向を凝らしたものらしい。

飛び飛び開催日での、かき氷提供ゆえ、
詳しくはいずん堂さんのブログhttp://izundou.exblog.jp/
ご参照ください。


*当店の参加イベントではございません。いずん堂さんのHPやブログをよくご覧になられて
お出かけくださいますようお願いいたします。




研究熱心な彼らのかき氷を頬張りながら

また「AKIRA」でも読みたいものだ。
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