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COFFEE & GALLERY SALON " you " COFFEE ROASTER " in " 自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰) Since 2006
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海女が獲れたての牡蠣を、男に渡す。

男がその牡蠣を、食べる。


それだけ。


それだけなのに。それだけなのに!大人って!




幼いころ、「タンポポ」という邦画を見て、

私は大好きな牡蠣と生卵がしばらく食べられなくなった。

この邦画。
平たく言うと、ラーメン屋建て直し映画。
食道楽にはたまらない映画だったろうと、大人になった今は思うのだが。

子供ながらにその圧倒的映像に、目を背けたくも釘付けになった記憶がある。


生卵を口移しし合う男女。

旨そうに黄金のベールをハラリと纏うオムライス。

夜中の厨房に忍び込むホームレス。

飛んで顔にピタッと張り付くナルト・・・

みたいなシーンもあったような。


この映画にはラーメン以外に、
食材や料理に関する支離滅裂な短編が、
小噺みたいに織り込まれていたように記憶している。

その一編に、件の牡蠣のシーンがある。


まだ幼さの残る海女が、真っ白な服を着たアイシャドウやくざ(たしか役所広司)に
獲れたての牡蠣を渡す。
男が食べ損ない牡蠣の殻で口を切ってしまい、その血を海女が接吻のように舐めとるような
お話しだった。

もう20年くらい前の話しなので、うろ覚えではあるものの
このシーンは当時の私には理解の出来えないセンセーショナルなものだった。
非常に短いシーンながらも、その中に内包された長い意味あいのような、
言い知れぬ食とエロスのようなものを
幼いながら感じとっていたのだろう。

生牡蠣にレモンとケチャップをかけて食べるのが好きだった私は
それからしばらく牡蠣を食べることが出来なくなったのは、言うまでもない。
きっとそういう経験をした、当時子供だった人は多いのではないだろうか?



しかし、20年もの間記憶に鮮明な映像が残るとは、
改めてこの文章を書き記していて驚きである。


また大人になった視点で、もう一度この映画をじっくり見てみたくなった。

映画ってホント、いいもんですね。



と、まぁなんと長い前ふりですが(苦笑)、、、、


今月の「ネジ・テンポ・ボーラ」

ピザと珈琲の会は、

10・10(水)20:00~24:00 LO23:30

です。


*ねじまき雲昼の部(予約制)は17:00まで



お題は秋の味覚    牡蠣 。



大人な夜は、
ふっくらと焼けたピザ。
つややかにオリーブオイルをまとった海のミルクではじまり、
夜を閉じ込めた
珈琲でしめる。


その後、潰れかけのラーメン屋でしめるも、良し。かもしれませんね(笑)。


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