COFFEE & GALLERY SALON " you "
COFFEE ROASTER " in "
自家焙煎珈琲店 国分寺(陽)&青梅(陰)
Since 2006
3月末、くりたかよさんの個展がお店で開かれました。
もう、随分と時が経ったなぁ。
そして、いまだに、お客様に
「あれは、すごかったね~。いい展示だったよ。」
とおっしゃっていただけるのはとても嬉しい。
ウチのインテリアともピッタリマッチしていて
ハイレベルな電気回路を組んでいながら
アナログなモノゴトを表現しているあたりが
非常に良いのです。
正直田舎のウチなんかでやるのはもったいないくらいで。
メディアアート理解してくれる感性もった人は非常にすくない土地だから
ニューヨークとか都心のギャラリーでやれば、きっと凄い反響があっただろうにと思います。
でも、それでもウチを展示の場に選んで頂けたことが
また嬉しい。
そんなお客さんに支えられ気に入ってもらえてるから
私も頑張れるんですよね。
動作を読みとるセンサーが風鈴についていて
人の手の動きを感知して
額ぶちの装置を動かし、中の草が風でゆれる
とか
ハンカチを台の上からどけると
窓の光をセンサーが読み取り
蝶の模型がはばたく
とか
扉を開けると
冷陰極管がしこまれた薄暗い灯りが
敷き詰められたコンペイトウごしに光る
寝室向けに考えられたインテリア小物。
とか
卓上スタンドを点けると光を読み取るセンサーが働いて
離れた相手の家のスタンドの下に置かれたお家の模型が
光る、恋人たちのための
システム。
とか
展示じゃないけど
沢山の小ビンの中にコンペイトウをつめて
展示に来てくれた人たちが
ひとつづつ持ち帰る
減るアート。
だとか
コンセプトがね、どれもステキなんです。
高度なシステムを
いい意味でアホなくらいもったいなくアナログに
人の気持ちを動かすために使ってる。
でも、いろんなことを学べ、気付かせてくれる作品たちです。
人のつながりを希薄で無機質にしていく
便利ってなんなのか?
システムってゆーものは
ホントはどう使われるべきなのか?
高度な不便で、人のつながりを
楽しく、明るく、ほがらかに
クスッと笑えるものにしてみるのもいいかもしれません。
それがアートであり、
ハイレベルな電気回路の使い方であり、
鉄腕アトムのよーに、
不合理な人型である必要もないのに
未来を
人の形に夢として詰め込んだ
日本人の目指すべき
コンピュータ社会のような気がします。
この展示をしてくれた
くりたかよさんと
お手伝いをしてくださったKIVAの皆様と
ご家族の皆様
そして、くりたさんのお父さまへ
感謝と敬意の念を捧げます。
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3月、ビックサイトへ。
「ホテレスショー」と「ジャパンバリスタチャンピオンシップ」を見学に行きました。
去年より見どころが少なく、焙煎機屋さんもいないし、
エスプレッソマシンもあまり出ていなく、コーヒー関連が薄い気がしました。
とりあえず、むしゃむしゃ試食を楽しむ。
「かもめ食堂」ブームでシナモンロールを出してるトコがやたらと目立つ。
シナモンロールをほおばりながら、
チンバリで淹れてもらったラテアートを飲み干す。
タダって嬉しいネッ♪
とくに目新しいものがないので
本日のメイン
ジャパンバリスタチャンピオンシップの会場へさっさと向かう。
去年より圧倒的に観客数が多い。
しかも途中退場する人も少ないので
最初から最後まで立ち見・・・・足が痺れる。
エコノミック症候群になるかと思いました。
今年も司会は超有名バリスタ
「バール・デルソーレ」の横山氏。
いい意味で、なんかエロイ。エロカッコイイオジさまです。
「ロッソ」の門脇さんは今年は出ないようです。
残念。
テーブルセッティングから各オペレーション、クリーンネスにいたるまで
審査されます。
15分の持ち時間の中で
エスプレッソ
カプチーノ
シグネチャー
の3種を4セット仕上げます。
私なんか一杯淹れるのに15分くらいかかるのに・・・・
やっぱマシンは凄いなぁ~、というかこの人たちが特別なのでしょうけどね。
しゃべりで自己アピールや、作業工程の説明をしながら
手早くマシンを操る姿は、皆バリスタの誇りと仕事への熱い想いを感じます。
シグネチャーはノンアルコールなので
各選手、趣向を凝らしたオリジナルカクテル風アレンジを披露してくれるのです。
ナッツを使ったり、冷やしたり、きっと何度も何度も考え抜いて
出してきてるんでしょうねぇ。
血と汗の結晶を口にできる審査員の方々がうらやましいです。
「ロッソ」の門脇さんが出場しないかわりに
弟さんの「Caffe Vita」の門脇さんが出てました。
コーヒーの申し子的お二人なのですが
弟さんも流石、そつなく完璧に仕事をこなしていきます。
環境とDNAが育むんでしょうねぇ~こういう人って。
大会終わってみると、
なんと優勝は「カフェラ大丸神戸」宮前みゆきさんという女の子。
準優勝も「ゾッカ」斉藤久美子さんという女の子。
なんて書くと女性に失礼ですかね(笑)?
でも、なんか職人的世界って
男性のほうが凝るから、向いてるかなっって思ってたんですけどね。
普段料理作らない男がカレー作り出すと
とことんこだわる、みたいなトコありますしネ。
ただ、今回気付いたことは
男性は自分の腕に溺れ易く、技術や目先の造形物ばかりにこだわって
肝心のサービスや、お客さんへの思いやりを忘れてしまいがちになる
ということです。
それは抽出したモノ以上に重要なことです。
今回はレベル的には皆拮抗していて甲乙つけがたかったと思います。
しかし女性たちのプレゼン力は素晴らしかったと思います。
「なぜ、自分はコーヒーを淹れるのか、誰のために?」が
よく表れていました。
「マリアージュ」結婚を題材に全てを提供した選手のなんて
オトーサン見てたら涙しちゃうよねっ。みたいに実に状況を想定し物を作るのが上手い。
自分が働くお店のスタッフへの愛情も言葉の端々に込められていたりで
あんなの聞いたら、焙煎士も泣いちゃうね。
作業もひとひとつが丁寧で、ナルシストな感じを受けません。
バリスタとは
コーヒーマシンを操れる人だけにあらず。
総合サービスを提供するプロフェッショナルなのです。
技術は練習すれば、向上するし、味が良いのはあくまで前提なのです。
我々、対お客さまの仕事をしているものが
忘れてはいけない「サービス」というものを
彼女たちに気付かされた気がしました。
これからは女性的感性が必要な時代なんだなぁ~と思う一日でした。
しかし、大会で使われているエスプレッソマシンの「ラマゾッコ」かっこいいなぁ~欲しいな~。
男子の、こういう「こだわり」がいけないんですネ(笑)
写真はウチで行われた「 くりた かよ 」さんの個展「Subtle」より
連動した浮遊システムで、自分の気持ちのアップダウンを相手に伝えるための装置
気分管。
私の好きなカフェ、うらやましいくらいすてきなカフェ
「ロバロバカフェROBAROBAcafe」http://www15.ocn.ne.jp/~robaroba/
別にコーヒー専門店ではないですが、
経堂にあるそのお店は、いつも心地よいゆるさで
満たされているのです。
そこが好きだから集う人が
いつも居て、
だらっとさせてくれる
オーナーさんがいるお店。
そして、同じ感性を持った人たちが、
そのお店が好きだから、
空間も時間も作り上げているのです。
決してオーナーさんだけの自己満足の空間に終わらない
発展し変化し、でも変わらないスタンスのあるお店。
何より、オーナーさんの「ゆるい」だけじゃないシビアな「目」が
この統一感と、ハイレベルな作品と
ゆるくても芯のある最先端アーティストを呼び寄せているのでしょう。
目のつけどころが違うんです。
普通の人は気にも留めないマスキングテープを、マニアックなまでに
追求してみたり。
あれは間違いなく、もうすぐ世の包装業界を変えるほどの
革命的なムーブメントを巻き起こすでしょう!と、思います(笑)。
気になるひとは経堂に行ってみましょう。
私は古い物が好きで、お店に飾ったり器で使ったりしてますし、
自宅喫茶タイプなのでお店が家でもあるのです。
居住とお店は基本分かれてますけどネ。
でも、居住とお店スペースが一緒くたになっていて
それでいてヒトツとして外れたインテリアがない、
寸分の狂いもスキもない生活をしている西洋骨董屋さんがいるのです。
しかも経堂に。
またこれが、モノ選びの「目」が利いてるんです。センスがねズバ抜けてるんです。
「LINO HOMEWORKS」さん。
これほどまでにストイックで、どれが売り物でどれが日常品だか分からず
生活感のまったくない生活スペースを持つ人は
日本広しといえどもこのオーナーさんしかいないでしょう。
私もそれが理想ですが
おそらく根がチキトーな私は気が狂うでしょうネ(笑)。
まったくもってステキ過ぎて脱帽なお店なのであります。
経堂には見習うべきお店がいっぱいです。
うらやましいです。
でもそんなお二人がご一緒にウチへ遊びに来てくれました。
遠いのにネ。
ロバさんは二回目だったから少し慣れたけど
リノさんには正直キンチョーいたしました(笑)。インテリア大丈夫だったかなぁ?
同業者が尋ねてくるとキンチョーするクセ、治さないといけませんねぇ。
一番面白かったのは
ロバさんがワンコ連れだったこと。
ろばわんこは、首輪に付いてる鎖がステキでした。
しかし、ホント、こんな田舎まで来てもらう価値のあるお店なのか
お店になれるのか、いやならなきゃいけませんネ。
私も
ただただ「ゆるい」だけぢゃなく
「目」を鍛えていかなければいけませんネ。
写真はウチで行われた「 くりた かよ 」さんの個展「Subtle」より
しっぽを引っ張ると、時に点滅し、時に点灯し、時に点かない
毛の生えた玉状生物。がモチーフのインテリア
「どちらからおいでですか?」
「青梅です。」
「もしかして青梅のねじまき雲さんですか?」
「えっ!!?」・・・・
(なんでわかったの????)
とは、ある珈琲屋さんを私が出る時交わされた会話。
どうやら私の珈琲を飲むたたずまいから珈琲屋だとバレたらしいのです。
それにしても「青梅」しか言ってないのに、その洞察力・・・・恐れ入りました。
お店は常連さんばかりでごったがえし
つぎからつぎへと
個性ゆたかな人たちがやって来るのです。
コーヒーを飲みに。
おばあちゃんやおじいちゃん
旅好きそうな中年男性
編みぐるみをつくってる女の子
カフェ本を読む女性
そうして、店内禁煙をキチンと守って
しずしずと寒空の下、たばこを吸いにいく人。
ソコにいるのは
一杯のコーヒーの価値の楽しみかたを知っている人たちでした。
そのコーヒーは
優しい香りと軽やかでクセのない真っ直ぐな味。
まるでオーナーさんの内面を表すように真っ直ぐな。
だから彼女はこんなにも愛されているのでしょう。
美味しいものは美味しい時間の中で
心地よい客と心地よいおもてなしで。
育まれていくのが、一杯にかける珈琲屋のカタチ。
いつもは重い屋台をひいて、
火鉢で鉄瓶を温め、丁寧に手挽きした豆を
円錐ドリッパーでほっこり膨らませている。
彼女のお店の名は「出茶屋」
先日、なんとウチにも来てくれました。
そんな「見抜く」力をもった彼女に
コーヒーを出すのは
なんだかとても緊張しました。
先日、国分寺のギャラリー「スイッチポイント」のオーナー親子さんが
来てくれました。
元気なお子さんがご一緒で
おかぁさんは何度か「静かにしなさいっ」って
たぶん叱ってたんだろうけど
じっとしてない子供を見るのは案外嫌いぢゃないです。
礼儀をしらず、モノを大事にしないとかは
困るけど
なんとなく、いろんなモノに興味を示してくれたり
そこから新しい感覚を発見したりしてくれるのが嬉しい。
今はつまらない大人大人した子供が増えてる気がするから
たまに子供らしい子供を見たくなる。
そこから子供のココロを忘れかけた私たちは
新しい発見をさせられることがある。
でもね、こういう場所は「躾け」の場だから、
叱ることをするお母さんは正しいお母さんです。
そうして、お母さんから
何が悪くて何が良いことなのか
学ぶのが子供の仕事なんでしょうね。
母は偉大だなって、最近よく思います。
ウチには面白い人が来るのです。
田舎なので圧倒的に人口は少ないけど
その分濃い人たちが集ってくれるのです。
先日、そんな中の一人、パプワニューギニアの
ダンサーでネイティブネームも授かっている方のお宅へ招かれました。
パプワニューギニアの料理を食べに。
お野菜を蒸して、薄い塩味に仕上げたムームーというもの。
中にチキンが入っていました。
現地では肉が入ると相当豪華だそうです。
葉っぱのほろ苦さがなんとも大地の美味しさを感じさせてくれます。
さつまいもを蒸したカウカウだかカイカイとかいうもの。
カウカウかカイカイのどちらかは「食べる」という意味だそうです。
現地ではコレが主食。お米のようなものだそうです。
さつまいもはソレ自体に自然の甘さがあります。
栄養もつまっていてどこでも育つ。
だからとても優れた作物。
そして、本来は樹の樹液から精製されるでんぷん質のサクサクという白い食べ物。
小麦粉とそばの実で代用したそうです。
サクサクにはココナッツミルクをかけて。
思いのほか本物にそっくりな出来だそうなのですが
本物を食したことが無いのでわかりません(笑)。
このサクサクがなんともビックリなんです。
何がって、コレ絶対口に入れてはいけない食感なんです(笑)。
例えるなら、劣化したゴムを噛んだ感じ。
ボロッとしていて、弾力があり、サクサク自体には味はほとんどありません。
でも、なんだかそういうビックリなものはクセになりそうです。
こう書くとなんだか不味そうに聞こえるかもしれませんが
決してそうではありません。
現代社会の食事を否定するわけではありませんが
飽食の時代、人間はもっと「美味しく」「食べ易く」を追求しすぎて
本来の「食べる食べ物」ということを忘れているように思えます。
柔らかく改良された霜降り肉、野菜の味を殺すドレッシング、
豊富な調味料。
原型が何だったかもわからないのに何故か安心して口へ入れてしまえる
美味しい食べ物は沢山あります。
それが人間の飽くなき欲求の作り上げた、進化した食文化ではあるのですが。
だからたまに、ビックリするほど自然なモノを口にしてみるのもいいかもしれません。
本当に美味しいということは?本当に口にしてはならないというものは?
何か?
この日の食事は「生きて」いました。
土と、太陽と、樹を、食卓に。
だから、その日の糧に「感謝」できるのです。
美味しいと思えるものはナイフとフォークぢゃなく
手づかみで。
指先から味わうこと。
この日、私はココロいっぱい満ち足りたバンゴハンをいただきました。
それにしても、カウカウ、カイカイ、サクサク、ムームー、
なんという単純明快なかわいらしい言葉たちなのでしょう。
この民族の純粋さが伝わってくるようです。
お土産に、パプワニューギニアで
客人にわたされる
色鮮やかなバッグをいただきました。
田舎の変なお店にやって来る
ステキに変な常連さんの、友情とキズナの証。
私がずっと青梅で来て欲しかった方々が
来てくれました。
8席しかない珈琲屋に
昨日は一気に16人のお客さま。
この地でお店を出すときに思ったこと。
それは、若い女性や、小さなお子さんを持つ世代が
プライベートをくつろげるお店が無いということ。
だからウチはそういう方々の憩いの場所になれればいいなぁ~と
思っていたのです。
でも実際、そういう方々はあまり来てくれませんでした。
やはりこの地ではウチは異色すぎるからなのか・・・・。
それともそういう世代が住んでないのか、興味がないのか
他にお気に入りの場所があるのか、なんなのか。
もうあまりママさん世代のことは気にせず日々を送っていたのですが
昨日、お向かえの市民会館から、ドッと小さなイタズラ天使たちを連れた
ママさんたちが入って来てくれました。
「あの~、16人なんですが大丈夫ですか?子供もいて、うるさくなっちゃうかもしれないですけど・・・・」
ときれいなママさん。
「あのぉウチ時間とってもかかりますよ?それに席も少ないですし・・・・
それでもいいですか???」と私。
(でも、内心はトッテモ嬉しくて是非入ってきて欲しいのです!!)
「それでも構いません。」とママさん。
(やったぁ~!!)と内心。
サスガに一度にこれだけの人数のオーダーをこなすのは
普通のカフェじゃないウチでは相当無理があるのですが
とっても嬉しかったです。
子供は見ているだけで楽しい。
でも作業で手一杯で、見たりオハナシしたりはできなかったから
子供のにぎやかさを耳だけで楽しみました。
今度はいろいろオハナシしてみたいな。
ママさんともイタズラ天使とも。
・・・・とゆーかバタバタしてしまったから
気を遣わせてしまったから
次に来てもらえるかどうかは謎ですが。
良い時間を少しでも味わってもらえていれば
嬉しいナ。
青梅、
少なくとも8人はカフェタイムを楽しみたいと思ってくれる
ママさんがいることが
わかりました。
写真はオリジナルアイリッシュ珈琲「コケストラ」
青梅、だから「梅」。
まちがってないけど、すこし違う。
もともとその名の由来は悲しい平家の、怨みにも似た想いから。
青梅には青いまま落ちる梅があるのです。金剛寺というお寺にある「誓いの梅」。
志しなかばにして果てた将門の想い。
だから、梅がおいしいから名産品になったわけぢゃないんです。
むしろ土壌としては良い梅の実は出来にくいそうです。
青梅の農作物としては生産高5位。
もちろん梅の里「吉野梅郷」はキレイな梅の花が楽しめます。
そうそう、今は紅梅が見ごろです。
例年はもっと開花は遅いのだそうですが
暖かさで少し、早まりそうです。
まだすべての梅の満開は先になりそうですが。
今月末から、梅まつりがはじまります。
ならば、何が美味しい特産物なのでしょうか?
常連さんたちに、聞いた結果
それは「のらぼう」。
「野良坊」とも書くその詳しい由来はわかりません。
ずっと待ち焦がれた「のらぼう」を
やっと先日手にいれました。
生で噛んでみる。
若草の柔らかさからにじみ出る草っぽい苦みと甘さが舌にのる。
きっと生では好き嫌いがありそうです。アクも強そうです。
湯がいてみる。
太い茎も意外と簡単に火がとおる。
スッキリとみずみずしく甘く、少し粘り気を感じるけどクセがまったくなく美味。
一番旨いのはサッと醤油を垂らしてシンプルに。
炒めてみる。
やはり甘く水分がやや多いですが、クセがないのでバターやスパイスと良く合うようです。
日向和田、国産小麦のもっちりパン屋さん「フラワー」のフランスパンと
河辺の「KIVA」で手に入れた有機サラダ菜と有機白かぶ、無農薬トマトに
炒めたのらぼうをのせる。
同じく有機オリーブオイルと有機バジルトマトソースでつくったソースを
合わせ
福生、「大多摩ハム」のベーコンをトッピング。
青梅多摩の特産セットの完成です。
特産品は、おいしく健康。これが一番。
問題は、原価が高い、とゆーことだけですナ。
逗子に行った日のつづき
「coya」さんでカフェタイムを長く取りすぎたため
気付くと夕暮れ色に海は染まっていたのでした。
「もうあと一件くらいしか逗子探訪はできないな」
冬の夕日は思ったより早く地平の彼方へ消えたので
夜が、すぐやってくると思ったのです。
国道沿いに伸びる果てしないトンネルの
狭い歩道を、排気ガスにまみれて歩く。
葉山へ
丁度逗子に行く前日に、陶芸をやる常連さんに
「とっても良いギャラリーがありますから行ってみてください」
と言われていたので。
本当にこのトンネルを抜けた先にソレがあるのかどうか?
あまりのトンネルの長さと、偏光フィルターごしのよなオレンジの
風景に、不安でココロがしわくちゃになる。
トンネルを抜けるとそこは夜。
でも、その暗闇に引き寄せられるような明かりの
まさしくそれは「箱」がたたずんでいたのです。
「haco」
ここもまた同じ匂いがする。きっと同じ類のヒトがいる。
感覚はリンクするもので、この種の人間は互いに引き合う力を持っているのでしょう。
中にお邪魔するとコーヒーの香。
そしてまるで自分のお店のよなインテリアに、クセのある小物配置。
二階建ての中古民家を、白を基調に手作り改装している。
あっ、この置物「coya」さんにもあったなぁ、とギャラリー内を物色していると・・・・おやっ!?
遠く離れた東京の、お世話になってるカフェにある作家ものの本や、
そのカフェのように、ポストカードを壁にクセのある貼り方をしている。
なんと細かな梱包の仕方やショップのロゴハンコまでもがそっくり。
思い切ってオーナーさんに聞いてみる。
「あぁ、(笑)実は石垣島にいる兄さんがその店のオーナーさんと島で知り合いだったことがありまして
私自身はまったく知らなかったんですが、似た企画とかするお店が東京にあるなぁと思ってたら
同一人物だったんですよね~。それ以来のお付き合いなんです。」
なんと!!この種の人間の磁力は恐ろしいものがあるなぁ・・・・。
でも、梱包の仕方まで同じとは知らなかったと「haco」さんは驚いておりました。
その東京経堂にあるカリスマショップ、もっとも強い磁力をもつオーナーさんのお店は
「ロバロバカフェ」
同じ匂いのするお店でこの名を聞かないことはないほど。
そのたびにそのアクティブさとフットワークの軽さに脱帽してしまう。
「coya」さんのメニュー内容や、インテリア、知らずに被ってる部分が多かった。
「haco」さんの、見せ方もまたしかり。
そして「ロバロバカフェ」さんという大きなマスト。
とても刺激になった一日でした。
「自分だけが」と思ってみても、すでに誰かがやっている。
とかくオンリーワンになるのは難しいもんですなぁ~。
ウチでは豆売りもしているのです。限りなくコッソリと・・・・。
なぜコッソリ?
それは、生豆のコストが高く、なおかつ手間ひまかけてるので
単価が高くなっちゃうんです。
それに高いわりにその個性的な味を引き出す抽出が難しいため
たぶん値段に見合った味がご家庭で味わえなくて
もしかしたらマズイとさえ感じられてしまうのではないか?
自分の豆選びと焙煎を本当にわかってくれる珈琲屋さんにだったらお売りしたい。
そんな臆病な思いと妙なプライドみたいなものから豆売りには
消極的になっていたのでした。
(だったら、万人が淹れて美味しい珈琲を創るのがホントのプロだろう!!
それにそんなことでは商売として成り立ん!!・・・・と言われちゃいそうですが。笑)
なんて思ってたらバレンタインにウチで豆を買ってくれた一般のお客様が
昨日また来て同じ豆を注文してくださったのです。
あれっ?こないだ買ってったばっかりなのになぁ?
と思っていると
「こないだの、あげた方もとっても喜んでくれてまた欲しいって!
私も自分用に買ったの会社に持っていったら
皆が、何?このいい香り!?これコーヒーなの!?って大人気で
私が飲む前に無くなっちゃったのよ~。」
なんと嬉しいことでしょう。
自分の手を離れたところで
まったく知らない誰かが
ウチのコーヒーを飲んで感動してくれている。
別にカップに注がれた「ねじまき雲」の味ぢゃなくても
十分誰かを喜ばせることができるのだな、と
少し、いや、だいぶ嬉しくなりました。
万人が美味しいと思うモノヅクリは難しくても
どこかで、ほんの少しでも誰かが喜んで、驚いてくれる。
そんな珈琲豆を産み出していきたい。
そう思った小雨まじりの夕方。
グァテマラ・ドンアントニオ農園が
ふた袋、私が知らない誰かを喜ばせるため
机の上に引き取られるのを
待っているのです。
「ねじまき雲」に置かせていただいている冊子「LE VOIX DU VENT」の産まれた場所
逗子の根元きこさんのお店「coya」さんへ初めて行ってきました。
ひっきりなしにココを目指してきたとおぼしきお客さまが列をなす。
とても混雑していましたが
誰もが文句ひとつ言わず「待つ」ことをも楽しんでいる様子。
スタッフも急ぐことなくひとつひとつ丁寧に仕事をこなしているのです。
これがあるべき「カフェ」の姿、「食」の形だなぁと再確認しました。
おいしいものはすぐには出来ない。
もし、おいしいものが注文してパッと出てきたら、少し怪しんでみてもいいんぢゃないでしょーか?
いつの間にか時代がスタンダードを入れ替えたんでしょうね、きっと。
現代人は時間に追われてるから仕方ない面もありますが。
おいしいコーヒーも
エスプレッソマシンでも無い限り、時間がかかるのです。
時間を楽しめる人が世の中にもっと増えるとイイノニナッ。
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